流れ星の向こう 2話
彼の目は絶望していなかった。
だからこそ、リナの心に強く残ったのだろう。
リナはレポルトを馬鹿だとは思えなかった。
ただ、シスターに従うだけの自分達の方が、余程馬鹿だと思った。
リナはレポルトに憧れた。しかし、同時に嫉妬心を抱いたのだった。
レポルトの目の光は、リナの心の氷を溶かした。
それからというもの、何かというと、リナはレポルトと張り合っていた。そして、シスターに影で逆らうようになったのだ。
優等生のリナの反抗は、おそらくシスターたちにとって、痛い物だっただろう。
リナは賢かった。表立っての反抗はせず、ある計画に向かって着々と準備を進めていたのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?