名作映画と猫の夜𓃠
会社の人達と会議室で映画を見た。
超名作映画だ。
仕事の資料として必要な映画だったんだけど、私はその映画を見たことがなかった。
そんな話をチームでしたら見てなかったのは私だけで、絶対見るべきとオススメされた。
どうせ見るなら誰かいないかなーなんて思って、会社の雑談チャットに人を募ってみたら金夜を持て余した人が何人か手を上げてくれて、合計7人で会議室を使ってゆるりと見ることになった。
でも実は一緒に映画見てくれた会社の人達全員、一度は見たことがあったらしい。
世代も20代から40代が集まってたというのになぜこんなに見てるんや……名作ってやべえ。
履修済みだったのに付き合ってくれたと発覚し、皆さまには陳謝した🙏(ヒマ持て余してるとか言ってごめんなさい笑 )
コーラとスナック菓子並べていざ上映。
私は初見の感動を体感してて、みんなは各々の距離感で作品を噛み締めてるのがすごく良かった。
「街中の配色エグいぐらいかわいくね?」
「車かっこよ。ゴテゴテなところがいいよね」
「全部伏線なんよな。無駄なコマが一コマもない感じすごくない?」
「ここの歌うシーンが一番好きなんだよね〜(ハミング)♪」
「(私の感激具合を見て)そうだよなあ、ここ初めて見るとしびれるよな」
そんな会話がゆるく飛び交ってた。
デザイナーも何人かいたけど、デザイナーが映画見ると気になるところが似てて面白い〜くぅぅって噛み締めてた
映画館だったらしゃべれないし、みんな初見だったら気をつかって静かに見てたかもしれないけど、みんな2度目、n度目ということで、ゆるい空気でたくさん話してた。
ビールをテキトーにコーラで割ってみたり、電子レンジで作りたてのポップコーンをつまんだりして、ゆるくおしゃべりして見る映画。
なんかもう、金夜の大正解だった◎
えー!とかおおぉとかみんなで歓声をあげて見てると本当にその時代にタイムスリップして映画館で見てるようで。
王道の起源なんて考えてなかった
「なんかこれ系の展開って現代映画にも通じてますね〜」
なんて話したら
「そうだよ!この映画からこのパターンが生まれたんだよ!」
なんて言われて、あ、名作やべえ(2回目)ってなった。
そうか、王道にも起源ってあるんだ……そうか、そりゃそうか。
知らないものってたくさん埋もれてる
会社の人達の映画の知識の深さに驚いた。
会社の人達のことは、いつも尊敬してるけど、今日は一層キラッキラして見えた。世代も超えて名作を語り合う姿は、みんなおんなじ年のクラスメイトなんじゃないかって空気で。
あー名作って人の間を繋ぐんだなあなんて。映画みたいに美しい光景を見て思った。
帰り道、何回も映画のこと思い出してたけど、やっぱり感想は「良かった」の一言だった。
日常に埋もれてた掘り出し物みたいな名作だった。
そんなことを夜道でふわふわ思いながらスマホから顔を上げたら、私が大好きな猫が夜の散歩をしてるのを発見した。
あーきっとこんな感じ。
焦点を合わせて見てみると、隠れていた名作は輪郭を見せるんだろうな。
日常に溶け込まれすぎてて、見つめないと気付けないんだ。もっと当たり前の良いものを探してみたいなあ。
温かくってふわふわの毛を触らせてもらいながら思った。
休日はいくつか映画見てみよう。
名作に出会った感動でなんか眠れない。
なにかつけて寝て、寝落ちでもいいかもしれない。
それもひとり映画の醍醐味。ゆる映画活。