あるお茶を買う理由
お気に入りの喫茶店とか行きつけのお店っていうのはたいてい何かしら思い入れがある。
私の場合はとある店の、とある窓際。
細く長く通ってると大事な思い出の一つや二つ増えていくもので。
その日はとくに思い出に浸りたくて、ちょっと感傷的な気分で、本当に気まぐれに一言。
「あの日の気分に戻れるお茶が飲みたい」
……みたいな注文、だったと思う。
自分でも覚えてないなんてなんだか申し訳ない。
ただその日私の注文に応えてくれた青年はとても
真摯だった。
なんて言って注文したかは忘れてしまっても、あの日の感動はずっと覚えてる。
あの青年はあれからどうしてるやら……
まぁそれはいいのだけれど、自分の一時の誠実さが今もずっと人一人を感動させているのは忘れないで欲しいなぁ。
そして自分が売上に貢献しているのも忘れないで欲しい。あの時のお茶は見事に我が家の常備銘柄となっている。
今年はまだあるだろうか?
今度チョコレートがなくなる前に買いに行こうと思う。
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