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美少女戦士セーラームーンを語る①

始めに

私は幼稚園の頃に美少女戦士セーラームーンのアニメを見て好きになり、1度離れ、成人した頃に再び好きになったこじらせオタクです。

好きで好きでたまらなくて、でも、一から十までその想いを人と語る機会は今までありませんでした。

その想いをついに解禁します。
長いです。
ありがとうnote。

旧アニの魅力
〜スターズ編 星野 光~

私が成人後にセーラームーンを好きになった理由が、この星野光(セイヤ コウ)の存在である。

スターズ編で登場した新キャラであり、男性アイドル3人組の1人。
実は太陽系の外から来たセーラー戦士(女性)で、生き別れた火球プリンセスを探すため、自分たちの歌でプリンセスに気がついて欲しいという目的でアイドルをやっている。

幼い頃は、男性アイドルが変身すると女性になる点があまり理解できず、また、スリーライツとスターライツの名前の似てる感じが区別できず、いま一つハマれなかった。

  • スリーライツ:星野光、大気光、夜天光の3人のアイドル名。3人とも名前が光(コウ)なので、3つの光=スリーライツ

  • スターライツ:星野達の真の姿、太陽系の外から来たセーラースターファイター、セーラースターメイカー、セーラースターヒーラーの3人組の名前。その名の通り3つの星。

この星野が沼なのである。

スターズ編は、SuperSからの繋ぎとしてネヘレニア復活編を挟むのだがこの短い話の中で
月野うさぎにとって地場衛やちびうさ、戦士たちがどれだけ重要な存在なのかも改めて提示している。この話だけでも見て欲しい。

その上で、ネヘレニア復活編後、空港で地場衛がうさぎにプロポーズをして以降まっっったく登場しないのだ。(物語の後半で、衛が既に消滅していたことが明らかになる)

そこに登場する新キャラであり、うさぎとともに笑って泣いて苦しんで、このシリーズでうさぎを支えたのが星野光なのである。

星野 光の魅力
〜ストレートな言葉たち


星夜「お前彼氏いるの?」
うさぎ「いるよ?遠い海の向こう…」
星野「じゃあ、俺にもチャンスあるな」


星野「俺が勝手にお前を好きになったこと、迷惑に思わないでほしい」
星野「このコンサートが終わったら、お前をさらって行く。いつの間にか、そんな気持ちになるほどお前を好きになっちまってたんだ」
星野「もっと早く出会いたかったな、お団子と。」


うさぎ「薔薇見たら…思い出しちゃったよぉ!留守電でしか声聞けなくっても…手紙来なくても大丈夫って…一人でもしっかりしてなきゃって思ってたのに…でも…でも…一人じゃダメなんだよ、私」
うさぎ「会いたいよ…会いたいよ…まもちゃん…」
星野「…俺じゃダメか?」


見ていただけたでしょうか。
胸きゅん必須な台詞たちを。
記憶を元に書いているので、もしかしたら若干言い回しが違うかもしれませんがご容赦ください。

途中から、星野の気持ちは仲間たちに止められちゃうんですよ。敵対関係というか、星野達の第一目標は自分たちのプリンセス探し。
故郷の星を滅ぼされた自分たちからしたら、セーラームーン達のやり方は甘くて仕方ないし、ってか地球の命運はどうでもいいのにセーラームーンのせいで星野が怪我した、絶対許さない的な。
セーラームーンサイドも、自分たちの星は自分たちで守るから怪しいお前らは手を出すな的な。

そこまで止められても
助けたい、守りたいって気持ちが視聴者にすごく伝わってくるんです。

星野 光の魅力
〜キャラクター性

  • 情熱的

  • ちょっとドジ(仲間内でいじられキャラ)

  • 顔と声が良い

  • 笑ったり、拗ねたり、驚いたりと表情豊か

  • 少し子どもっぽい性格

箇条書きにするとざっとこんなキャラです。
衣装がたまにすごくダサいのも良い。

少年漫画の主人公的キャラというか、王道な恋の相手って感じです。
これでいて、ファイターに変身するとガッツリ女性であり戦士な面が強くなるんで、所謂ギャップ萌です。

星野 光の魅力
〜切ないキャラソン

星野 光のキャラソン
【銀河一身分違いな片想い】  

曲名は原作星野のうさぎちゃんへの台詞からです。

まずタイトルが素晴らしいです。そうなんです、この2人、身分がかなり違います。

  • うさぎちゃん:月のプリンセス。宇宙の中でも最強クラスの力・銀水晶の持ち主。

  • 星野:火球プリンセスの守護戦士。

原作ベースだと、太陽系は宇宙の中でも最上位であり、他の星々から憧れられる存在であるとされています。
そしてこのキャラソンは、星野の気持ちを一から十まで知ることができ、新山志保さんの素晴らしいお声のおかげでファンの間ではかなり人気のある曲です。

以下、歌詞を掲載します。


輝く白い世界の中で翼を広げた君がいる
でも その翼は白く重く
運命に君は押し潰されそう
助けたい 救いたい 俺に出来るなら
命さえ投げ出して君のために
不安な時 辛い時 俺がついている
いつも見せていてくれ 君の笑顔
星野の俺が感じるふしぎな気持ち
ファイターの俺が感じる使命感とは違った
きっと銀河一身分違いな片思いだね

クールな赤い世界の中に完璧な戦士俺がいる
でも その前に君は現れ
突然ハートは張り裂けそうだぜ
憧れはただ一人 俺のプリンセス
破壊さえ起こらなきゃ 平和な日々
流れてきた太陽系 君もプリンセス
ある日みせられた君の笑顔
星野の俺が感じる 不思議な気持ち
ファイターの俺が感じる 使命感とは違った
きっと銀河一身分違いな片思いだね

星空を突き抜け 銀河を切り裂き
未来を決める戦い 今は少しでも
君の記憶の片隅にいられるように
髪振り乱し dance dance dance

助けたい 救いたい 俺に出来るなら
命さえ投げ出して 君のために
不安なとき 辛いとき 俺がついている
いつも見せていてくれ 君の笑顔
星野の俺が感じる不思議な気持ち
ファイターの俺が感じる 使命感とは違った
きっと銀河一身分違いな片思いだね


スターズ編は、確固たる愛を育んできたまもちゃんが隣に居なくて、うさぎちゃんとともに成長してきたちびうさちゃんが未来に帰り、うさぎちゃんはかなり寂しく不安だったはずです。

初期のうさぎちゃんでは、こんな事態に耐えられません。泣いて、駄々を捏ねていたでしょう。
しかし、成長したうさぎちゃんは違います。仲間に心配させないよう、1人で耐えるのです。
コレは、どう頑張っても太陽系10戦士では埋められない部分なのです。

最愛の恋人、友達のような娘

この2つの存在は、いくら特別な絆の仲間と言えど埋めることは出来ず、そこに新たな敵が現れ、地球だけでなく宇宙全体の命運を掛けた戦いが始まります。
いつもならそんな時、タキシード仮面が隣でセーラームーンを支えたり、タキシード仮面を取り戻すために戦うのです。

友達だからこそ、心配させたくない。
そんな気持ち、誰にでもありますよね。

だからこその星野です。

突然現れて、うさぎちゃんの輝きに惹かれ、助けたい救いたいと願う少年。
1人で苦しんでいる時に、深い事情は知らなくても、自分を好きだといい、最後の最後まで共に戦ってくれる存在に、うさぎちゃんはどれだけ支えられたことでしょう。

そしてこの歌詞の注目すべきポイントは、
【ファイターの俺が感じる 使命感とは違った】

そう、少年の心をもつ星野だけでなく、女性であるファイターも特別な気持ちを抱いています。
ここは、ファンの間でも解釈がわかれますが、男性の星野と女性のファイターは思考が完全に同じなのか別なのか問題。

とにかく、星野としてもファイターとしても、全部ひっくるめて月野うさぎが彼にとって特別だという答えが私はしびれます。
ここで重要なのが、セーラームーンやセレニティとしてではなく月野うさぎに対してというところ。

前世のセレニティがファイターと出会っていたら?セーラームーンとしてのみ出会っていたら?未来の女王として出会っていたら?

それでは、きれいな輝きだなと思いはしても、【命さえ投げ出して 君のために】なんてならなかったと思います。
だって、あくまでも他の星のプリンセスですもの。

普通の天真爛漫な女子高生 月野うさぎだったからこそここまで惹かれたのだと思うと、尊いとしか言えません。

【憧れはただ1人 俺のプリンセス】と言っているように、慕うのは1人だったはずなのです。火球皇女のための守護戦士ですから。

本人も言うように、不思議な気持ちだったのでしょう。何故こんなに気になるのか、何故こんなに惹かれるのか。それはうさぎちゃんが火球皇女に似た強く美しい輝きをもっていたから。
でもその気持ちは、似ていて気になる、だけではなくなり…
好きで、恋になり、銀河一身分違いな片想いになるのです。

音源聞いてください。泣きます。大好きです。


月野うさぎの答え


うさぎちゃんって、ミーハーで惚れっぽいところはあるけれど、まもちゃんと付き合ってからは、他の男に本気で揺れ動いたことはないんですが、星野にだけはぜっっったい少し揺れています。アニメを見てください。うさぎちゃんもぜっっったい揺れています。

それは、最終話のセリフに全て込められていると私は思っているんです。別れ際のシーンで、


星野「よかったな…彼氏が無事戻って来て。」
うさぎ「星野のおかげだよ。星野がいてくれたからあたし、頑張れる。」
星野「お団子…。俺、お前の事ずっと忘れないから。」
うさぎ「うん!あたし達いつまでも友達だよ。」

星野「えっ…お前なあ!」
大気「一本、取られましたね。」
亜美「わかってない…。」
まこと「わかってないね。」
うさぎ「何よ、亜美ちゃんまで?」
美奈子「うさぎちゃん、鈍いにも程があるわよ。」


この会話、皆さん違和感がありませんか?
いくら鈍いといえど、前述の「俺が勝手にお前を好きになったこと(以下略)」等の直接的言葉を貰ってたミーハーな女の子が、「分かってない」って本当に思います???

これは、うさぎちゃんが明確に星野を振ったんです。やんわりと、でも、はっきりと。

うさぎちゃんには、前世で恋をし、転生して様々な試練を乗り越えて愛を育んできた恋人がいます。
その恋人はずっと自分を守り、愛し、信じてくれています。

そして、その恋人との未来には、ちびうさという娘がいて、その子がどんな子でどんなに可愛いのかをもう知っています。

未来の自分がネオ・クイーン・セレニティとなってクリスタルトーキョーを治めていることを知っています。

自分が星野を好きになってしまえば、これらのもの全てが消えてしまうことを、彼女は分かっているんです。

だから、星野に「ずっと友達だよ」と宣言したんだと思います。
「ありがとう」や「気持ちに応えられなくてごめん」なんて言葉じゃ、きっとうさぎちゃんの気持ちが漏れてしまうから。揺らいでしまった自分も含めて気づかないフリ。私たちはずっと友達。

まとめ

以上のことをまとめると、スターズ編はかなり星野とうさぎちゃんの恋にフォーカスしています。
原作者と揉めた…というエピソードも聞いたことがありますが、ここまで前世もだけど今の月野うさぎという人生と仲間(友達)が大事と結論が出ていたシリーズに新しい恋の要素、しかも絶対成就しない切なさを見られるのが、スターズ編最大の魅力です。

オマケ
〜最終回の魅力

最終回で泣きます。
私が記憶のある中で初めてアニメで泣いたのがスターズの最終回です。
泣くシーンを紹介します。

  • 武力行使を選ばないうさぎちゃん

  • スターシードを奪われた仲間の復活シーン

  • 本当の最後、大きな月を背景に「あたし、月野うさぎ…」からのエンディングが終わるまで

結局最後まで、最大の敵を前にしてもうさぎちゃんは武力行使をしません。皆が戦って!と叫んでも武器を手に取っても自ら積極的に倒しに行くことは躊躇います。
最終的には、悪に飲み込まれた深い深い所にいる本当のギャラクシアを照らし見つけ出すことでなんとか一件落着です。
思い出してください、そうなんです。
セーラームーンの強さはその包み込んでくれる優しい月の光なんです。
それだけはずっと変わりないんです。その答えに涙が出てきます。

死んでいった仲間たち、そしてまもちゃんとの再会も勝手に涙がこぼれます。
ずっとずっと会いたかったよね…とこちらも思いが爆発します。

最後のモノローグは第1話を彷彿とさせ、今までのセーラームーンシリーズへの思いが溢れます。言い方がね、初期の明るい何も知らない女の子から、愛を知り成長したうさぎちゃんのしっとりとした言い方になっているところも素晴らしいです。

セーラームーンといえば、薔薇、月

それをふんだんに使った画面に各々のセーラームーンの思い出が溢れ出すことでしょう。

オマケのオマケ
〜物足りなさもあるっちゃある

スターズ編には物足りなさもあるのも事実です。というのも魅力であるけれども星野とうさぎちゃんへのフォーカス多いことで内部戦士達がほとんど蚊帳の外感が否めません。

というか、基本の敵が「人間がスターシードを抜かれて怪物になった」なので内部戦士達はあまり物理攻撃できません。セーラームーンの浄化技頼りです。
プリンセスを守る戦士としては、なんだか頼りなさを感じます。
変身はするけど、なんかな、無印〜Sの時みたいに戦ってほしいなと個人的には思いました。
新キャラが増えたことで、うさぎと星野、スリーライツ、内部4人、はるみちとざっくり分けてる感が否めないというか、全体的に内部4人の扱いが雑です。

しかしそれ以上に星野光が良すぎる。
こんな風に大事にされたい守られたい。

最後に
〜好きを続ければ、新しい好きが生まれる

原作との違いも大きく、テレビ的には人気が下がってきていたそうです。

しかし、原作は原作として大好きです。
アニメもアニメで大好きです。

アニメ版星野 光のおかげで私は再度、セーラームーンアニメにハマり、それがきっかけでセラミュにもハマりました。

きっかけはなんでもいいんです。
セーラームーンシリーズを皆で愛しましょう。
星野の魅力に狂い、新山さんが若くして亡くなった事実に悲しみ、そしてスターズを見直す。このセットをもう何周もしています。

最近劇場版も出て、新しいスリーライツに会うこともできました。

好きを続ければ、続きに出会うことができるんです。新しい好きが、あなたを待っています。

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