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初恋、ざらり

このようなタイトルのドラマ、いつもなら観ないのですが主人公を演じる女優さんが以前出演されていたいくつかのドラマを観てその演技力が気になり、このドラマも観ることにしたのですが…

その始まりから強烈なシーンの連続で、この主人公はもしかしたら…と見続けていくうちにそれは確信に変わって行き、最後近くのシーンで「療育手帳」が映し出されて「やっぱりそうか…」と。

主人公は他人とのコミュニケーションに多少の難があり、自分の言いたいことが言えないことを自分でも理解しており、それでも誰かの役に立てるのなら、としたくもない性行為を我慢してしまう。

軽度な知的障がいに加えて、注意力が散漫なところや突発的な発言などはASDの傾向も伺えるその様子と、それでも一般就労をしようとしている姿はまさに、生きづらさを抱えながらもそんな自分と戦っているようにも見えました。

そんな彼女のセリフ

「普通の女の子になりたい」

この一言はココロに刺さって来ました。

私は今の仕事を始める前の数年間、知的障がいを抱えた方々が集う作業所の支援員として働いていた経験があり、その関係からか今の仕事を始めた後、この主人公のように軽度の知的障がいを持たれた方がコミュニケーション訓練のためカウンセリングに来られることがあります。

こういう方々が一般企業に就労する厳しさや、そこでの人間関係に悩むさまを数々見て来ていますが、それでもそこで頑張ろうとしている姿勢にこちらが勇気をもらうこともあります。

この主人公の彼女も新たな職場で出会ったココロ優しい上司を好きになり…と、今後の展開が気になる終わり方でした。

もしかしたらあなたの身近にいる「あの人」も、こういった事情を抱えているかも知れません。

こんな人もいる、ということを知ってもらう意味でも大切なドラマになっていくかな、と期待して観ていこうと思います。

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須藤 勝則
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