一番かっこいい「はやい」はどれなんだ!
結局一番かっこいい「はやい」はどれだ。どれなんだ。
決めていくことにします。僕の価値観に基づいて。
お前はついて来れるかな、モレのスピードに。
閑話休題(誤用)
どうでもいいんだけど、シュタフェル要素っているか?シュタルクもフェルンも好きだけど、さりとて、別にそこ同士のラブコメ要素はいらんなあ。もろちん、「いるだろ」派にも理解はある。
閑話休題(正しい用法)
スタートです(ここから読み始めよう)
それでは張り切って、決めていきましょう!
「はやい」と読む漢字には様々なものがあります。
「早い」「速い」……ここらへんはまあスタンダードですよね。このスタンダード2種の中でも既に、後者の方が若干かっこいいという““格””の違いは既に出ているのですが。まあ、これら筆頭に詳しく見ていきましょう!
よいしょーー!
この、モジナビというサイトを参考にしている。
No.1 早い
一番スタンダードな「はやい」。
・「早」……時刻が前のほうなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ソウ/サ/サッ
・訓読み:はや(い)/はや(まる)/はや(める)/さ
お前からは「はやさ」をまったく感じられんよ。こいつを一言で表すと、「健康」といった感じだ。早寝早起き朝ごはん。「死」以外の全ては「早い」方が良いとされている。
無論、健康に越したことは無い。戦を知らず、ただ平和を享受すれば良い。
50点 (基準となる点)
No.2 速い
最もスタンダードな「はやい」の片割れ。
・「速」……はやい/すみやか/進みが著しいなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ソク
・訓読み:はや(い)/はや(まる)/はや(める)/すみ(やか)
やはり「早い」よりはかっこよく思う。なぜだろう。それはこっちの字は「足が速い」などに使われるからか。「朝起きるの早い」より「足が速い」人の方がかっこいいですからね。
あと部首がしんにょう。しんにょうは形状がシャープでかっこいい。親戚に「進」や「遡」などがいるのもデカい。よく見るとしんにょうに対して本体が「束」なのはダサいな。しんにょうがかっこいいだけか?これ。
ただ、
「高速」
「亜音速」
「音速」
「雷速」
「亜光速」
そして「光速」へ……と、進化する過程は主人公っぽくてかっこいい。
60点 (ただし成長性あり)
No.3 疾い
そうそう、こういうこと。分かりやすくかっこいい「はやい」だ。
・「疾」……やまい/病気/患いなどの意味をもつ漢字。
・音読み:シツ/ジチ
・訓読み:と(く)/と(し)/にく(む)/はや(い)/や(む)/やま(しい)/やまい
てか「矢」がパーツにあるのがセコいわ。かっこいいに決まってるやん。熟語に「疾風」があるのもちょっと強すぎるよ、キミ。漫画にスピードキャラが登場したときに周囲が驚くときは、よくこいつが感嘆に使われている。
「は、疾い──ッ!」
部首もかっこええんだよな。やまいだれ。疒←これ「やまいだれ」っていうらしい。「やまいだれ」を持つ「はやい」が「かぜ」に関係するワードって、オシャレすぎやろ。NISIOISINかっつーの!
唯一ネックな点を挙げるとするなら……いやもう重箱の隅みたいなことなんだけど、ごめん、漢検三級かあ……。3級はなあ……。3級の風属性とか、いやごめん、かませ犬ですやん。格下をスピードで翻弄して飄々としてる内はいいけどさあ。一度かませ扱いされたらもう一線復帰は正直キツいと思うよ。女性人気次第かな。
でもかませ犬になるまではかっこよかったよ。また返り咲いてほしいなあ。最強クラスにはなれないけど。
こいつが「疾風」止まりなのに比べて、「速」が最終「光速」まで行くと考えたら、「疾」はまあ主人公のライバルポジかなあ。
75点 (←この点数「疾」すぎるやろ)
No.4 迅い
でた。
・「迅」……速い/速度や進捗が速いなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ジン/シュン/シン
・訓読み:はげ(しい)/はや(い)
先述の通り、「速」のウィークポイントは、かっこよすぎる部首・しんにょうに対して、のっかてる「束」がダサすぎるというところです。「迅」では、そこが改善されている。この……布で隠された十字架みたいなパーツ。かっこよすぎる。誰にも明かせない罪から逃げ回って生きてきた暗い過去でもあるのかってーの!
音読みが「ジン」「シン」「シュン」と、全てシャープなのもかっこいい。更に熟語には「迅雷」がある。文句なし。また「迅速」とあることから、ポジションとしては、主人公の「速」よりも人気がある、クールな相棒といったところか。
敵として登場する「疾」にかつての自分を重ね、気にしていることが、エピソード「疾風と迅雷」で判明する。
90点
No.5 捷い
これはすごいのがきたな。
・「捷」……かつ/勝利する/はやい/すばやいなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ショウ/ソウ
・訓読み:か(つ)/はや(い)
まず意味に「勝利する」がいるのがヤバい。これは強い。いの一番に戦場に駆けつけ、敵をバッタバッタとなぎ倒す様がありありと思い浮かぶ。絶対アレを武器にしてるわ。槍と斧が合体したみたいなやつ。
漢検準一級!準1級というのがシブい。世界観の中で極めて上澄みに位置するんだけど、最強クラスではない。多分、わりと初めの方に登場する……もしかしたら現役を退いた老人かもしれない。ただ動きの節々に全盛期のけたたましさを想像させるような“老練”が見える。で、スレではしばしば「あいつ序盤に登場するやつにしては強すぎるよな」と話題にされる。
85点
No6 夙い
字の構造は至ってシンプル。が……
・「夙」……つつしむ/はやい/つとに/朝早く/以前からなどの意味をもつ漢字。
・音読み:シュク
・訓読み:つと(に)/はや(い)/まだき
やはり「はやい」は大きく、「速い」のはやさと「早い」のはやさに分けることができる。今回のは珍しく「早い」のはやさを意味する漢字だ。
意味に「以前から」とあることから、お年を召していらっしゃることは疑いようがない。「朝早くに」の意味を持つのも、老人が早起きであることを由来にしているに違いない。また「風」を連想させる字の形状。一方でその構造のシンプルさたるや。つまり、「夙」とは、極めてロリババアなのである。
見える。見えるぞ。「夙」は、暗色のチャイナドレスを着ているタイプのロリババアだ。そよ風が吹くたびに鼠径部が見えてしまい、見てるこっちがヒヤヒヤするっつーの!もっ、もっとマトモな服着てくれよババア!(でないとオレがドキドキしちまうっつーの!)
座右の銘は「夙夜夢寐」であり、意味は「寝ても覚めても思うこと、一日中、頭を離れず思い続けること」である。おっとりしたタイプのロリババア。だが過去のことを話すときは影を帯びた雰囲気で、その傾き7度くらいの細線みたいな目を細く開き、子守唄を唄うように話してくれる。そのときの表情がなんともいえず、見入ってしまう。
Pixivでは、やたら彼女のフェラチオイラストがある。
0点 (ただしかわいさは100点)
No7 猝い
(U^ω^)わんわんお!
・「猝」……はやい/にわか/にわかになどの意味をもつ漢字。
・音読み:ソツ/ソチ
・訓読み:にわ(か)/はや(い)
あまりにも「狗」すぎる。わんわんおすぎる。これまではやさの属性には風であったり雷であったりがあったが、これはいわば獣のはやさである。と思ったけど、部首がそうなだけで、獣や犬に関連する意味は持たない。
また、どうしても部首・犬部の隣にある「卒」が大きく目に入る。「卒」にかっこいいイメージはあまり抱くまい。
45点
No8 蚤い
かゆそう。
・「蚤」……はやい/のみ/ノミ目(隠翅目)の昆虫などの意味をもつ漢字。
・音読み:ソウ/ショウ
・訓読み:つめ/のみ/はや(い)
ノミファンの皆様には申し訳ございませんだが、ノミに良い印象はない。普通の人間はノミに対して、「害虫」以上の感想を抱くだろうか。
ノミから連想されるはやさ、嫌すぎる。
5点
No9 偈い
いよいよ、まったく見たことない漢字がでてきた。
・「偈」……仏や菩薩の徳をたたえる韻文/いこう/はやい/つよい/いさましいなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ゲ/ケツ/ケイ/ゲチ
・訓読み:いこ(う)/はや(い)
どうやら一字の熟語「偈」で「仏の徳をたたえ教理を述べた詩」という意味があるらしく、例えばシャカが生まれたときに七歩あるいて言ったことで有名な「天上天下唯我独尊」は「誕生偈」にあたるらしい。流石にかっこいいな。ついに仏がでてきたか。しかも漢検一級。これまでとは格が違うといったようすである。
また「はやい」という意味を持つ一方で「憩う」という意味もあり、動と静の両方を兼ね備えているっぽくもある。これはなかなかかっこいいぞ。
90点
No.10 湍い
可愛いが……見ねえ顔だな。誰だ?
・「湍」……はやせ/急流/はやい/水の流れが速いなどの意味をもつ漢字。
・音読み:タン/セン
・訓読み:はや(い)/はやせ
まさか水属性の「はやい」が現れるとは。風や雷にはない麗しさがある。水にはくゆくゆとした柔らかさのイメージがある一方で、荒々しさのイメージも感じさせる。「湍」はその両イメージがダイレクトに表れているような気がする。それもそのはず、どうも湍津姫命という神がいるらしく、しかも日本神話において宗像三女神とかいう多分神の中でも偉い方の神らしい。「偈」に次ぐ、神クラスの「はやい」だ。
海に出た「速」「迅」ら主人公一行が、荒れ狂う大波の中で「湍」に出会うエピソードがある。どうも気を失っていたようで、目が覚めると外は波一つない快晴の海になっている。危機は脱したようだ。あれは夢だったのか?でもたしかにこの左手に握られた小さな貝殻は……
85点
No.11 駛い
馬っぽい部首だが……これが鬼と出るか蛇と出るか(←だから馬だっつーの!w)
・「駛」……はやい/にわか/はせる/馬を速く走らせるなどの意味をもつ漢字。
・音読み:シ
・訓読み:は(せる)/はや(い)
獣系の「はやい」だ!馬……まあ足速いんだろうけど、ハヤブサとかヒョウとかカジキとかに比べてあんま「足速い動物」で馬は思い浮かべないよ。馬=足が速い動物、か?イメージの根源としては、昔、戦場で白兵よりも騎兵が速く駆けていったからだろうか。そういや「駆」にも馬が入っている。
なんかパッと頭に「67」という数字が浮かんだので、67点です。見れば見るほど67点のかっこよさだ。以上でも以下でもない。あまりにも、67点。
67点
No.12 鋭い
おまえって「はやい」って読めたんだ。
・「鋭」……するどい/先が尖っている/よく切れるなどの意味をもつ漢字。
・音読み:エイ/タイ/エツ
・訓読み:するど(い)/はや(い)
なるほど、ここで意味される「はやい」はつまり、頭の回転がはやいということらしい。賢いということらしい。カッケー。
するどくて、はやいんですよ。かっこいいに決まっている。
80点
No.13 鴪い
「穴」に「鳥」……一見、かっこよさは見当たらないが……?
・「鴪」……はやい/鳥が速く飛ぶなどの意味をもつ漢字。
・音読み:イツ
・訓読み:はや(い)
鳥を速さの象徴にしている漢字。昔人間が空を飛べなかった頃、地面の凹や凸に左右されず滑空する鳥たちはさぞ速く見えたことだろう。「鴪隼」と書いて「はやぶさ」を意味する。
また特筆すべきこととして、漢検の級があるだろう。この「鴪」、漢検対象外なのである。漫画『ケロロ軍曹』に登場するケロン人のいち設定に、「ケロン軍も縛れない程の規格外の力を持つケロン人」をノンケロンと称する、というものがある。わたしは中学生の頃この設定を読んでカッケ~~と思った。規格外ってかっけ~~。この理論に従うと、漢検対象外の「鴪」もまたかっこいいことになる。規格外の空の王者だ。かっこいい。
小説や漫画でも、超速で飛来する戦闘機に対する台詞で「は……鴪い!!」みたいに使えるかもしれない。
90点
No.14 霍い
「ひばり」と読めそうで読めないランキング1位の男がなぜここに……!!
・「霍」……にわか/はやい/急になどの意味をもつ漢字。
・音読み:カク/ガク/ラク
・訓読み:にわ(か)/はや(い)
雨冠に隹を組み合わせた字。隹といえば隼が連想される。これは加点要素である。
音読みに注目してみよう。「カク」であったり「ガク」であったり。それらを使った熟語には、「霍乱」などがある。意味としては熱中症など夏に起こりやすい急性の病気である。このことから、「霍」が常にバテがちな病弱ミステリアスおねえさんであることは、疑いようがなく決定的に明らかである。アバラが浮いている。
75点 (ただしスケベ度は90点)
No.15 趨い
なにこの文字。
・「趨」……おもむく/はしるなどの意味をもつ漢字。
・音読み:スウ/シュ/ショク/ソク
・訓読み:うなが(す)/おもむ(く)/はし(る)/はや(い)
親戚に「超」や「越」があり、力強い走りを感じさせる。部首は大当たりである。ただ残念なことに、上に乗っかている「芻」があまりにも反芻を連想させる。これは減点対象である。ぜひ走部の上にもっとかっこいい文字を乗せていただきたいものだ。
65点
No.16 飄い
風のように捉えどころのない男よ……!
・「飄」……ただよう/ひるがえる/はやて/疾風/つむじかぜなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ヒョウ
・訓読み:ただよ(う)/つむじかぜ/はや(い)/ひるがえ(る)
好んで戦に身を置くことはない。文字通り飄々とした男である。ツバの長い古ぼけた帽子を深く被る吟遊詩人である。滅多なことでは怒らず、よくにへらと笑っている。しかし……?
そう、決める時はビシッと決める。それもそのはず、彼には異体字「飃」という顔もあるのだ。
95点
No.17 簪い
ここらでは見かけねえ顔だが……へっへっへ気の弱そうな女じゃねえか。
・「簪」……はやい/かざす/かんざし/こうがい/髪飾りなどの意味をもつ漢字。
・音読み:シン/サン/ザン
・訓読み:かざ(す)/かんざし/はや(い)
「かんざし」の字をまず知らなかったけど、まさか「かんざし」の字に「はやい」という意味があったとは。刺突武器を使うタイプの女暗殺者であることは言うまでもない。普段の様子からは、てらてらとした黒く長く美しい髪を持つ、大人しそうな美女にしか見えないが、その艶のある赤いかんざしを引き抜くことをスイッチに冷徹な暗殺者に早変わりである(ただし女子供とオタクには優しいんだよな…w)。
漢検のレベルは、漢検対象外。ミステリアスな女性である。
90点
No.18 驟い
なんだかすごいことになっちゃったぞ。
・「驟」……しばしば/たびたび/はやい/にわか/急に/突然/はせる/馬を速く走らせるなどの意味をもつ漢字。
・音読み:シュウ/ジュ/ソウ
・訓読み:しばしば/にわ(か)/はし(る)/はや(い)
馬だ。獣属性の「はやい」だ。それはいい。それよりも、まず気になるのはなんといっても、その字体の複雑さである。画数も24画と多い。「はやい」というよりは「さわがしい」といった印象を抱く。
極めて67点。なんか知らんけど俺の中で馬って、67点のかっこよさなんだよな。丁度67点の生物だ。
67点
No.19 驤い
画数が多い。
・「驤」……あがる/あげる/おどりあがる/馬が走るときに首がふりあがるなどの意味をもつ漢字。
・音読み:ジョウ/ソウ/ニョウ/ショウ
・訓読み:あ(がる)/あ(げる)/はし(る)/はや(い)
馬。馬は馬だけど、これまでに挙がった馬部の「はやい」である「駛」や「驟」が「馬を速く走らせる」の意味を持つのに対して、「驤」には「馬が走るときに首がふりあがる」という意味を持っている。これは前者2つが騎乗している人間の動きにフォーカスしているのに対し、後者は馬そのもののダイナミックな動きを表しているのではなかろうか。
まあ、だからなんなんだという話ではある。もうはやく終わろう。
67点
結果発表
つらつらと述べてきたが、結果として最もかっこいい「はやい」は、以下のものに決定した!!
「飄い」
95点
おめでとうございます。
おしまい。
と、これで終わっては芸がなさすぎますよね。
仕方ないですね。はいはい、わかってますよ。用意しましたよ。
一度しかやんね~~からな。よっく見とけよ。
……
……