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古文書勉強部会のご紹介!📝

はじめに

 こんにちは!古文書勉強部会部会長の中田です!
 今回は毎週金曜日22:00〜23:00(不定期開催有り)に研究会Zoomで開催している古文書勉強部会についてご紹介します!

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 当部会は近現代読書部会に参加していた古文書を解読&勉強したいメンバー有志で結成し、2021年5月頃から毎週金曜日の夜に活動を開始しました。当初は古文書を読むのに四苦八苦していましたが回を重ねるごとに解読できるようになり、少しですが史料批判もできるようになってきています。

図2

 現在(2021年12月)の参加者は20代〜50代の社会人で構成されています。参加者が専攻している時代区分は日本中世、日本近世、日本近現代史と幅広い層となっています。課題史料は近世期のものが多いですが、そのほかの時代の史料も課題に選定しています(2021年12月現在までに近代史料が課題になったことがあります)。

活動の流れと勉強方法

 当部会では以下の流れで活動を行なっています。

1.課題史料の選定とテキスト配布(課題史料を取り上げる予定日から1ヶ月〜2週間前までに配布を行なっています。)

2.課題史料の予習(解読&現代語訳を参加者自身で行います)

3.課題史料の読み合わせと討論及び復習(開催日当日)

1.課題史料の選定とテキスト配布
 当部会長が課題史料を選定しています(参加者が研究に使用している資史料を課題にすることもあります)。
 課題史料を取り扱う日から1ヶ月〜2週間前までに課題史料をPDF化したテキストを研究会から参加者の皆様にGoogleドライブを介して配布します。

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2.課題史料の予習
 参加者自身で課題文書の予習を行います。
 予習方法は参加者によって異なります。冒頭でも説明した通り主に社会人で構成されてるため、当部会では参加者自身のライフスタイルに沿った勉強方法を推奨しています。

図3

 以下では実際に参加者が行なっている予習方法をご紹介します。

【時間に余裕があるとき】
 ◯課題文書のくずし字を辞典等で解読する。
  *使用辞書例
  ・児玉幸多編『くずし字用例辞典(普及版)』(東京堂出版、1981年

  ・児玉幸多編『くずし字解読辞典––付かなもじの解読(普及版)』(東京堂出版、1979年)

  ・林英夫監修『増訂・近世古文書解読字典』(柏書房、1972年)

  ・林英夫監修『入門 古文書小字典』(柏書房、2005年)


 ◯解読後、本文を現代語訳する。
  *使用辞書例

   ・林英夫監修『音訓引古文書大字叢』(柏書房、1999年)


   ・林英夫監修『音訓引き古文書字典』

  ・北原保雄『日本国語大辞典〔第2版〕』(小学館、2003年)

  ・『角川日本地名大辞典』(角川書店、1978〜1990年)(新版はCD ROM)

  ・木村礎ほか編『藩史大辞典(新装版)』(雄山閣、2015年)

  ・『国史大辞典』(吉川弘文館、1997年)


【時間に余裕がないとき】
 ◯研究会で配布している解答(図2)をもとに史料のくずし字(図1)を読む

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図1 課題史料のサンプル

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図2 課題史料の解答サンプル

3.課題史料の読み合わせと討論(開催日当日)
 研究会Zoomを通して参加者と課題史料を読み合わせをします。Zoomの画面共有を利用して課題史料を見ながら行います(図3)。

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図3 古文書勉強部会Zoom画面

 途中でくずし字の形や意味などで気になるところがあるときは参加者とその議題について討論します。
 読み合わせや討論は50〜55分程度(残りの5〜10分は連絡事項の時間です)で行っています。

図4

 2022年1月からはZoomの課題史料が見やすくなります↓

 以上が活動の流れと勉強方法についてのご紹介でした。

参加者の古文書勉強部会体験記

 古文書勉強部会に参加している方の古文書勉強部会体験記をご紹介します。

 毎週金曜の夜に一時間だけ、古文書勉強部会に参加するようになって半年。地名・人名・数字に慣れることからはじめ、今は江戸時代の刑罰の覚書に取り組んでいます。切腹とか成敗とか、歴史好きには刺さる言葉が並んでおり胸は熱いのですが、ちょっと背伸びをしすぎたようで、次は少し難易度が低い教材を読む予定です。
 参加者は皆社会人で仕事の都合で出たり入ったり。仲間からは異議が上がるかもしれませんが、学問をしているというよりは、「推し」の時代の文字を読みたくて必要に迫られ勉強をはじめた人が主流です。
 私はというと、古いはがきを蒐めて調べるのが趣味。明治32年に和歌山から東京へ旅立った人や、昭和8年に長野でスキーをした男性の足取りを古地図や時刻表で追って遊んでいます。この趣味をどう人に説明したらいいか困っていましたが、最近はエゴ・ドキュメントという言葉を耳にするようになりました。顔も知らない人が書いたものを読み、その時間にしばし潜るのは楽しいものです。
 が、そこに立ちはだかるのがくずし字。
 好奇心を燃料にしても一人コツコツ勉強するというのは続かないものです。特に私は意思が弱い。自分の力だけで成長できないならば、できる環境を外に求めるがよい、すなわち「外部足場」を作れと『独学大全』という本にありました。私にとって古文書勉強部会はまさにそういう場です。
 残念なことにメンバーはなかなか増えません。古文書という言葉が硬すぎるのか。少し昔の人の書いたものをSNS感覚で読むために一週間に一時間、一緒に勉強してみませんか。(文責:ヲガクズ)

おわりに

 当部会では随時一緒に勉強したい方を募集しています。参加要件は特に設けていませんのでどなたでもご参加頂けます。参加費は基本無料です。毎週必ず参加するなどのルールもございませんのでご自身のご都合で参加していただいて大丈夫です。途中入退室自由となっています。

図5

 毎週金曜日の夜に楽しく古文書を勉強しています。見学も行っていますので気になる方はぜひ遊びに来てください!みなさまと一緒に勉強できることを楽しみにしております!

(文責:中田)【2021年12月29日現在】

お申し込み&お問合せ(運営事務局)
kusanone.research.2021@gmail.com

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