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RISE WORLD SERIES 2023 2st Roundについての雑な感想

 一昨日(2023年8月26日)、大田区総合体育館にてRISE WORLD SERIES 2023 2st Roundが開催されました。

 正確なオッズはわからないけれど、おそらく勝利予想が多かったであろう志朗、大﨑一貴、チャンヒョン、安本晴翔が敗れる等、波乱が多かった大会だったと思います。

  本戦14試合の内、半分の7試合は外国人選手絡みの試合でした。
 その中で54kg契約の試合を除く4試合について、試合内容というよりは試合に関係した(というか脱線した)雑なお話を少々と。

 独断と偏見と暴言と戯言と妄想です。
 悪しからず。


チャド・コリンズvsチョ・ギョンジェ


  惨劇でしたね。
 当初の予定としては白鳥大珠とやる予定だったんじゃないかなと思います。空位のスーパーライト級タイトルマッチの予定だったんじゃないかな。

 まあ勝手な憶測ですけどね。
 仮にアレクシス・ソートロンにぶっ倒されてなかったら、チャド・コリンズvs白鳥大珠のタイトルマッチがセミで組まれていて、そこにはオオカミちゃんには騙されないのメンバーも何人か来たりして、とか妄想を膨らませるとやっぱり観てみたかった気もします。
 厳しい結果になった可能性が高いでしょうけれど、それはそれでドラマ性がありますしね。
 でもパリの試合を断るという選択肢もなかったので仕方ないですけど。
 
 ちなみに白鳥出演のオオカミちゃんには騙されないは完走しました。
 人生で初めて恋愛リアリティ番組をしっかりと観ましたね(テラスハウスは観たことがない。あいのりもぶつ切りで何話とか)

 白鳥の試合放送時間が短すぎるだろ、完勝だったのにスリップしたシーンやパンチ貰ったシーンばかり流すんじゃねえよ、佐々木大蔵が出演者かよ!、ハイキックとかもっといいシーンあったろうがよ!(勿論演出上理解できますよ笑)とか文句ばかり言ってたんですが、最終回、終始クールだった山崎賢人が号泣しているシーンを見て僕も泣いてしまいました(笑)
 こうやってnoteには書いていますけれど、現実世界では、オジサンが恋愛リアリティ番組で泣いたりするのはガチで若い子に気持ち悪がられるので、墓場まで持っていこうと思います。

 オオカミちゃんの話はさておき。

 これは更に妄想なんですが、もしかしたらチャドが勝利後のマイクで、白鳥との対戦をアピールなんて予定があったのかもしれません(その後、白鳥がリングに上がるとかね)カメラも白鳥抜いていましたし。
 ですが、チャドは原口とペッチの名前しか出しませんでした。

 でもアレクシス・ソートロンとの再戦もあるだろうしどうなるんでしょうね。
 伊藤代表はペッチvsチャドの世界タイトルマッチを示唆していましたし、僕も大賛成ですけれど(今更チャドに国内ベルトってのもどうかと思うし)

 仮にチャドvs原口、チャドvs白鳥、アレクシスvs白鳥になってもどれでも楽しみです。

  国内ベルトはどうなるんでしょうかね。
 アレクシスvs白鳥がタイトルマッチになる可能性もあるんでしょうか。

 仮にアレクシスvs白鳥がノンタイトルだったら、僕は木村ケルベロスにRISEのスーパーライト級のベルトを狙って欲しいと思っています(超個人の意見)
 勿論、ずっと対戦要求をしているYA-MANとのOFGも全然アリですけれど、現在4位の麻火佑太郎には勝利しているし(今大会麻火が勝利したKENTAには負けているけれど)、十分資格があると思います。
 RIZINで城戸に勝利したのはかなり評価していいんじゃないかなと。

 まだランキング入りしていないのが問題であれば、
 木村ケルベロスvs伊藤澄哉(現在7位)
 
とかどうでしょうかね。
 それこそOFGで観たいけども(笑)、ここは通常のグローブで。

 仮に木村が勝利したら、その先に白鳥大珠vs木村ケルベロスのタイトルマッチでも全然面白いと思います。

 あくまで一つの妄想ですからね(笑)
 普通に次戦、白鳥がタイトルマッチかもしれないし。

宮﨑小雪vsジュムリアット・スラーターニー・ラーチャパッド



  序盤、ジュムリアットのミドルと組みに少してこずるかなと思ったんですが、すぐに対応してあっさりKOしてしまいました。
 とにかく相手がいねえっすわ(笑)

 これは宮﨑だけの問題じゃないです。小林愛理奈も相手がいないし、平岡琴も相手がいないし、SBのMISAKIも相手がいない。
 女子キック層薄い問題。

 UFCのフェザー級と似ています(層の厚さは雲泥の差ですけれど)
 ヴォルカノフスキーが絶対王者なのはさておき、1位のマックス・ホロウェイが絶対1位過ぎて、そもそもホロウェイに誰も勝てないんだからヴォルカノに勝てるわけがないっていう。

 これと同じで、宮﨑小雪が絶対女王なのはさておき、小林愛理奈に誰も勝てないから、挑戦者が出てこない。

 ですので、宮﨑がK-1王者である菅原とやりたい気持ちは重々分かります。でも実現するかなあ。
 菅原はK-1女子のアイコンだし、あまりにK-1側にメリットが無さすぎるんですよね。仮に勝ったとしてもリターンもないし。そもそも菅原が宮崎に勝てるとは思えないし。

 僕は層の薄い階級こそ、トーナメントやら何かをして盛り上げるしかないと思うんですけれど、前回それほど盛り上がらなかったし、サプライズで呼ぶ選手は肘有ルールの選手しかいないし、肘有ルールの選手だとうーんって感じですしね。

 無理して倒しにいかないで、ヒット&アウェイをやれば宮﨑だったら階級上の選手にも勝っちゃうと思うんですよね。
 2階級制覇をかけてerika♡とだったら勝負論はあると思うんですけれど、小林愛理奈とerika♡の方が弾けそうですしね。

 ここはいっそあの娘に復活してもらいましょう。

 宮﨑小雪vsAKARI

 とかいかがでしょうか。
 視聴数や再生回数はそこそこいきそうです。AKARIはRISE女子ファイターで1番数字持ってますしね。

 てか、当初冗談で書いていたんですけれど結構いいカードに思えてきました。
 どちらも勝てば評価上がるし、負けても評価を落とさないし。
 
 まあAKARIが49kgに落とせればですが・・・

中村寛vsアリシェル・カルメノフ


 一回目で止めなきゃ駄目ですよ。何でしっかりと確認取らずにやらせた(本人は入ったと言っていたが、実際は肩は入っていなかった。ドクターは肩の筋肉が大きすぎてわからなかったらしい)本人がやりたがっているとか熱意とか関係ない。
 
 それと10月にONEでマイキー・ムスメシとのグラップリングマッチが決まった、RIZIN評論家兼プロレスラーの青木真也さんが「脱臼は負けでしょう」と呟いていらっしゃいましたが、許されている攻撃等で脱臼したならば当然負けでしょう。ムエタイでのミドルや投げとかね。または自身の攻撃による自爆とか。
 今回はそれとは違うと思います。

 ちなみに知人の元キックボクサーはカルメノフの反則負けだと言ってました。
 伊藤代表の試合後談話で、「中村陣営からそういった抗議(中村の反則勝ちじゃないかとの)もあったが、故意ではなくあくまでアクシンデントなのでノーコンテストという裁定」

 中村陣営(ジム)が抗議をしたことは正しいと思います。それがどういう結果になるにせよ。
 僕は何度か見直したんですが、故意かどうかは分からないけれど、あの腕の巻き込み方は結構悪質だとは思いました。

 僕としてはそこまで価値のある選手でもないと思うので、別にこれで呼ばなくてもいいとは思うんですけれど、中村は再戦をしたがっていたし(当然だと思う)
 この再戦は初対決のときよりは、若干価値が上がったので、中村が万全の状態になったら再戦になりそうです。
 

チャンヒョン・リーvs秀樹


 社会人生活を送っていた秀樹が約2年ぶりにキックボクシングに復帰した大会は2017年5月20日に開催されたRISE117でした。

 メインは那須川天心vsライアン・シェーハン
 2016年12月のKNOCK OUT&RIZINデビュー戦で、格闘技界にこれ以上ない衝撃を与えた那須川天心の約8カ月ぶりのRISE凱旋試合でもありました(その間、肘有ルールとMMAルールしかしていないってのが面白い。そしてこの試合もISKAオリエンタルールなのでRISEルールでもない)
 そして、天心の後楽園ホールでの公式試合はこの大会が最後になりました。
 指定席が完売は勿論のこと立見席も追加発売され、いわゆる超満員の状態です(タイトルマッチを大きい大会で開催してくれと要望する選手が少なくないけど、まずは後楽園ホールをしっかり埋めてから発言して欲しいと思います)

 セミは森本狂犬義久vs工藤政英
 その他には、秀樹に勝利してライト級王者になった直樹が出場していたり、オープニングファイトに山田洸誓(プロ2戦目)が出場していたりと中々感慨深い大会です。


 秀樹は第1試合に出場して、見事KO勝利で復帰試合を飾ります。
 その後、K-1グローバルの世界チャンピオンになり、RISEでは北井、チャンヒョンに勝利します。
 この当時の戦績は13戦12勝1敗7KO(ちなみに1敗は海人)

 この頃は、秀樹本人も新宿レフティーもRISEもRISEファンも、秀樹が近い将来、RISEのベルトを巻くということに何の疑いも持っていなかったんじゃないかな。
 僕もそれはとても自然な流れだと思っていました。

 そして、秀樹はKING OF KNOCK OUT 初代スーパーライト級王座決定トーナメントにRISE代表として参戦します。いわゆる旧KNOCKOUTなので当然肘有・5Rです。
 当時の旧KNOCKOUTは今のRISEよりはるかにプロモーション能力が高く、秀樹の知名度はRISEよりもこのトーナメント参戦で上がったと僕は思っています。
 鬼嫁いつかさんと新婚さんいらっしゃいに出演したのもこのときです。

 1回戦で山口裕人にKO勝利、準決勝でマサ佐藤にTKO勝利をして決勝に進みます(この2人が現在RISEを主戦場にしているっていうのも不思議な感じがします)
 決勝の相手は不可思でした。

 僕は対戦前から微妙な判定になったら負けになる可能性が高いと思っていましたが、結果はその通りになりました。
 不可思はこのトーナメント1回戦の健太戦でも判定で物議を醸していましたし(僕は健太の勝ちか延長)、旧KNOCKOUTにはクロスポイント判定的なものがあったと思われてもおかしくはない微妙な判定が何度かありました(選手もジムも悪くはない)
 仮にこの決勝が本戦で不可思だったら、小笠原瑛作vs高橋亮の1戦目は高橋亮の勝ちだし、小笠原瑛作vs高橋亮がドローだったら、不可思vs秀樹もドロー延長だったと思っています(僕はね)
 今更そんなことを言っても仕方がないけれど、ここから秀樹の歯車は徐々に狂ってしまったような気がします。

 KNOCKOUTでの敗戦から約半年後(その間にRISEで1勝)、念願のタイトルマッチが決まります。相手は昨年キックボクシングに復帰したばかりの白鳥大珠。

 このタイトルマッチは秀樹が脛を負傷して白鳥のTKO勝利になりました。
 どちらにとっても不完全燃焼な残念な結果だったけど、仕方がないことだと思います。間違いなく白鳥の勝利だしね。

 ただ、秀樹にとってこの不運が更に加速するのは、この試合はタイトルマッチではなく翌月に開催される
RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament出場決定戦でもあったことです。
 秀樹が出場していたらどんな結果になったかは分かりません。
 しかし、白鳥は優勝してここからスターになり秀樹との防衛戦の約束は守られることなく、王座を返上してしまいました。

 白鳥とのリマッチは叶いませんでしたが、白鳥が王座を返上したことによって、再度タイトルマッチに挑むことになります。
 ですが相手は原口健飛でした。

 秀樹は誰もが知っている致命的な弱点がありました。
 ガラスの顎です。
 仮に秀樹がかつて対戦したことのあるマサ佐藤のような強靭な顎を持っていればそれこそ無双していたかもしれません。
 ただ秀樹にはその弱点を補うだけのパワーと確かな技術があったので、僕はキックに復帰してからの秀樹の試合では多くが秀樹有利予想でしたし、仮に秀樹の方が不利だとしても若干(6対4とか)くらいの予想を常にしていたんですけれど、原口だけは唯一10-0で原口予想でした。

 原口は今後のRISEのみならず、国内のキックボクシングを背負って立つ選手なので、ここはキッチリと勝たなければいけないぞと思いながら試合を観たんですけれど、秀樹が一撃で、まるでK-1デビュー戦のフランシスコ・フィリォに倒されたアンディ・フグのようにマットに沈むシーンを見て、あぁ…と何とも言えない切ない気持ちになったのを覚えています。

 それでもまた秀樹はタイトルマッチに挑むことになります。
 毎年。
 タイトルマッチで敗れてはまた勝ち星を積み上げて。

 3度目のタイトルマッチの相手は直樹。直樹は白鳥からTKO勝利をしていて、原口に敗れるまでは9連勝中と勢いに乗っていました。
 その勢いを止めることは出来ず、そしてこれが最後のベルト挑戦になりました。

 秀樹は因縁の白鳥との再戦を終えた後に自身の中で納得するものがあり、引退する予定だったらしいです。
 でも、ジムや子供の為に最後の試合をすることを決断しました。
 相手は、自身の階級の現王者である中村寛をKOしている(中村唯一のKO負け)チャンヒョン・リーです。

 秀樹にとって相性的には決して悪い選手ではなかったと思います。
 そして、3Rのチャンヒョンなら(特に最近の)更にチャンスがあると思ってました。一馬にも常陸にも3Rなら負けてますし。
 
 余談ですが、現K-1スーパーフェザー級王者のレオナ・ぺタスとチャンヒョン・リーが対戦したらどちらのルールでもレオナが勝つ可能性が高いと思います。3Rならですが。
 5Rはレオナが体験したことがないからわかりません。
 ちなみにK-1ルールだったら、レオナはロッタンにも勝つ可能性が高いと思っています(僕はね)
 勿論、武尊戦のように一発貰ってやられる可能性も十分にありますけれど。

 閑話休題
 

 相性的には悪くはないと言ったものの、一撃貰ったら試合が終わってしまうし、1年半試合から遠ざかっていた秀樹と、精力的に試合をしているチャンヒョンだとやはり厳しいんじゃないのかなと思っていました。

 しかし蓋を開けてみたら、秀樹史上過去最高のパフォーマンス。
 これまで、最もチャンヒョンに完勝した日本人は原口だったと思いますけれど、その原口の勝ち方よりも上だったんじゃないかな。

 あまりに内容が良すぎて、よく言う惜しまれつつなんてレベルではなく、ガチでやめんなと思いました。
 ただ、試合後のマイクは本当に泣けて、その後の清々しい表情を見るとやり切ったんだなと思い、これ以上は何も言えなくなりましたね。
 試合前会見や試合後のマイク等を見て、僕は秀樹のファイトスタイルもさることながら、何となく秀樹が持ち合わせていた彼の品性が好きだったんだなと引退するこの段になって気付きました。

 格闘家・スポーツ選手には引退した後、第2の人生頑張ってください的なメッセージが定番だと思いますが、秀樹は既に第2の人生(社会人)を歩んだ経験があり(もしくは第3の人生。キックを始めたのが第2の人生かもしれないから)、そこからキックに復帰したので、この常套句は当てはまらないなと。

 なので、一旦、あくまで一旦お疲れさまとしか言いません。

 2年後、やっぱりキックがしたい!とか言って、いつ戻ってきてもええんやでー

 

 (了)


 



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