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「漢字ドリルの使い方を教えて欲しいんですけど」 っていう質問に答えてみた。

今日 若い先生が漢字ドリルを宿題に出しておられることを知りました。
多分その先生としては、予習の意味でやっておられたと思うんですが
「習ってない感じを練習させるとどういうことだ。」と
問い合わせがあったそうです。
どちらの意見もわからんでもないなあと思ったのですが
これを 宿題として出すには 少々時期が早かったのかもしれません。
また、親世代はおそらく漢字ドリルはそのような使い方をしたことが
なかったわけで、そこのところの説明も足りなかったのかもしれません。
何ということを、その先生が隣の席で悲しい顔してたので
話してたんですが・・・
「では、先生だったらどのように漢字ドリルを使われますか?」 っていう
風に質問されるので今日しばらく離しました。
今日はそんな話したことをまとめたいと思います。
ちなみに その先生不服そうでしたが
それでも明日からやってみますということだったので
なかなか強いキャラクター と思って感心しました。

音読の教材として使う

漢字ドリルでついつい 誤解しやすいのは
書く練習をするものだと誤解することです、
でも漢字ドリルには驚くほど情報が詰まっています。
例えば 部首 画数 書き順 そして 読み方です。
(さらに 送り仮名 なんてのもありますが
 今回 読み方 の中に含ませていただきます。)
最初にみんなで漢字そのものの読み方を勉強します。
そしてその後 活用例をみんなで読みます。
活用例はだいたい文章になっているので
どんな時に使うかなんて のもわかるいいものです。
この時に教師として考えておかなきゃいけないのは
どのくらいの子がどれぐらい読めるかということです。
だいたい上位層はほっといても
予習したり普段の生活の中から勉強していて
すらすらと読めますが、中位、下位層はちょっと練習しないと
止まってしまいそうになったりします。
その子たちがある程度 スムーズに読めるようになるまで
音読として使って練習すると効果があります。
具体的には授業の最初に「今日は 〇ページ読むよ」 という話をして
そのページの文章を読んで 読み方を覚える。
普通に読むのもいいんですがだんだん暗唱してしまうところがあるので
時々主人公の名前を変えたり 物の名前を変えたりして
楽しみながらやるのがいいと思います。

空間認知 や形を捉える練習として使う

低学年に多いのですが 字をぱっと見た時に
大体の形が捉えられない子がいます。
それは 発達段階で、言葉で言ってもなかなか細かいところまで
目がいかないようで苦労しているようです。
そんな時に前のホワイトボードに大きな字で漢字を書いて
1画 ずつ 線を引いて漢字を完成させていきます。
時には見るだけの時もあるし 時には一緒に手を動かして
空に字を書いたりすることもあります。
それを繰り返しているとある程度、まるで字があるかのように
思考が働いてだいたいの形を捉えやすくなったり
ないところにあるかのように空間が認知できるようになったりすることが
あります。
この活動のいいところは 全員が完成しなくてもいいので
ある程度 何か 子どもたちの発達のきっかけに
なればいいというところでできることです。
これをするのとしないのでは3年生以上の
毛筆の時間に大きな差がつくように私は思います。

書くスピードをある程度 一定にするために使う

クラスで授業する時に 板書を移すのに早い子と遅い子とが
いないでしょうか?
その差の理由は3つぐらい理由があって
1つは始まった時にすぐに取り掛かれるかどうか
もう一つは 線を引く速さに差がある。
そして最後は字を書ききる体力です。
これらを解消するためにみんなで数えながら
スピードを合わせて空に字を書いたり
ドリルに書きながら練習したりするのがいいと思います。
この活動をすると効果てきめんで、スタートが遅い方が
みんなに置いてかれるのである程度 気をつけるようになります。
また 線を引く早さに差がある子はある程度
他の子がどのスピードででやってるのかというのが
わかるようになってくるので
遅れるのが減ってきます。
1学期が終わる頃までに続けていくと みんなが
板書の速さが早くなります。
ただし 早くなることだけを求めていくと
弊害があって字形が乱れやすくなります。
早く正確にする ある程度のスピードを教師が伝える必要があると思います。

ちょっと今回は予定の半分しか行きませんでしたが
漢字ドリルにはかなり学ぶ要素があるので
宿題にしてしまうのは少々もったいない気がします。
また近いうちにこの続きを書きたいと思います。

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