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自閉症(発達障害)の理解

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自閉症(発達障害)について勉強した色々な知識を共有します。 お子さんのことで困ってる方、これから支援者になる方、学校の先生、参考になればと思います。
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自閉症(発達障害)の理解④

今回のテーマは「子どもに伝えること」に焦点を当てます。
この「子どもに伝える」という行為の目標を整理していきます。

まず最初の目標は、メッセージをそのままの意味で伝える方法を考えることです。特に自閉症の子どもたちは、相手の意図を文字通りに受け取ることが得意ですが、言葉に含まれるニュアンスを読み取るのは苦手なことがあります。

例えば、子どもがおもちゃをたくさん広げた時、「あら、いっぱい遊んで」と

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自閉症(発達障害)の理解③

これまでに2回にわたって取り上げてきたのは、発達障害や自閉症についての理解を深め、それらの子どもたちがどのように感じ、学ぶのかについての話でした。

今回は、自閉症の支援を学ぶ人たちを対象としたものではなく、自閉症の子どもを育てているご家族向けのものです。
今回の目的は、ご自身の子どもとの関わり方を学び、我が子をより深く理解することです。

親として自閉症について学ぶことは重要ですが、その学びの先

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自閉症(発達障害)の理解②

前回もお話ししましたが、自閉症は単なる社会面の障害ではなく、脳機能の障害です。
脳機能の障害により、障害のない子どもと同じ環境にいても情報の受け止め方が異なります。

たとえば、指し示す動作をしたとき、定型発達の子どもは指の先の対象物を注視しますが、自閉症の子どもの中には、指の先端そのものをじっと見つめる子どもがいます。
このため、同じ場での保育や教育でも、見ているポイントが異なると、教師の話の受

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自閉症(発達障害)の理解①

自閉症、または医学的には自閉スペクトラム症と呼ばれるこの状態は、生まれつきの脳機能の特性です。この言葉には、「スペクトラム(連続体)」という部分が含まれています。これは、自閉症の特性が個人によって非常に多様であることを意味します。一部の人にはコミュニケーションや社会的な交流に困難があり、また別の人は独特の興味や行動のパターンを持っているかもしれません。

自閉症の人々は、世界を感じたり理解したりす

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