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自閉症(発達障害)の理解

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自閉症(発達障害)について勉強した色々な知識を共有します。 お子さんのことで困ってる方、これから支援者になる方、学校の先生、参考になればと思います。
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#コミュニケーション

ABA(応用行動分析)について⑥コミュニケーション

今回はコミュニケーションについてのお話です。

コミュニケーションについては、それが行動の一種であることを理解することが重要です。

コミュニケーションは、話し手と聞き手の間で行われる社会的な相互作用です。

例えば、子どもがおもちゃを自分で取る行動はコミュニケーションではなく、お父さんに頼んで取ってもらう行動はコミュニケーションです。

行動分析では、このような社会的相互作用を言語行動として捉え

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自閉症(発達障害)の理解⑤

前回は子どもに分かりやすく伝える方法についてお話しました。
今回は子どもからの発信をどのように育てていくかに焦点を当てます。

特に自閉症スペクトラム症の子どもたちは、「英語の何が難しいのか」といった抽象的な質問に対して答えることが難しい場合があります。
彼らが自己の感情や考えを外に表現するために、どのようなサポートが必要かを考えます。

コミュニケーションはよくキャッチボールに例えられます。

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自閉症(発達障害)の理解②

前回もお話ししましたが、自閉症は単なる社会面の障害ではなく、脳機能の障害です。
脳機能の障害により、障害のない子どもと同じ環境にいても情報の受け止め方が異なります。

たとえば、指し示す動作をしたとき、定型発達の子どもは指の先の対象物を注視しますが、自閉症の子どもの中には、指の先端そのものをじっと見つめる子どもがいます。
このため、同じ場での保育や教育でも、見ているポイントが異なると、教師の話の受

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自閉症(発達障害)の理解①

自閉症、または医学的には自閉スペクトラム症と呼ばれるこの状態は、生まれつきの脳機能の特性です。この言葉には、「スペクトラム(連続体)」という部分が含まれています。これは、自閉症の特性が個人によって非常に多様であることを意味します。一部の人にはコミュニケーションや社会的な交流に困難があり、また別の人は独特の興味や行動のパターンを持っているかもしれません。

自閉症の人々は、世界を感じたり理解したりす

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