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神田川の秘密23−(5) 河川の人工化は避けられないのか

二十三の5 河川の人工化はやむをえない歴史の流れか

弁天橋

 弁天橋まで来ると、神田川はもう一度抵抗を見せ、さっきより少し大きな蛇行を見せていた。その先は環七通りに架かる方南橋で、その前に環七調整池の取水口が長く口を開けていた。神田川はここまで来て環七通りの地下トンネルで善福寺川、妙正寺川とつながることになるのはすでに書いた。取水口の開口部の奥は暗く、長く広げた口が不気味な物体に見えてしまった。

勘定7号線の手前には大きな取水口が
 左手前方は水処理場
地獄への言い口に見えてしまう

早稲田大学の久保純子(スミコ)教授は「河川の人工化」という言葉を使っている(Waseda Weekly)。川が自然から乖離して人工の大型側溝に変身している姿をズバリ言い当てている気がする。実際、川をコンクリート3面張りにしたために、河床から水が地下に浸透せず、日々の調整機能まで失ってしまったという批判もある。他の河川では河床に小型のブロックを組み合わせて張り込んでいるところも見かけるが、河床にまでセメントを使わなければならないのか、川旅老人には理解できない。ここまでで、井の頭池の水源から7、5キロ。全長22、4キロの半分にも届いていない。

豊南町の手前の神田川
ロケーションを示す看板
環七通りの一つ手前にある橋


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