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神田川・秘密発見の旅 後編2 神田川のことを調べるために仙台の図書館に行った

後編2 仙台・瑞鳳殿、仙台市民図書館・宮城県図書館を訪ねた

 翌日、小雨のショボ降るなか友人の案内で瑞鳳殿を訪ねた。

仙台に行ったら時間が許す時に瑞鳳殿訪問は
悪く無いですね

「瑞鳳殿は1931(昭和6)年に国宝に指定されたが、45年の空襲で消失し、今の瑞鳳殿、感仙殿、善応殿の伊達藩3代の藩主霊屋(おたまや)は1979(昭和54)年に復元・再建された建物で龍頭瓦と社殿の極彩色は2001(平成13)年に復元され、創建当時の姿に蘇った」
とパンフレットが紹介していた。

余談になるが再建の折に発掘された遺体から復元した3藩主の像を観ることが出来た。思っていたのとは反対で無骨な感じはなく、3藩主とも面長のイケメン系の顔立ちだった。伊達政宗は159センチ。血液型B型。

なかなか立派な石段でした

 この資料館で古書を見せてもらい、コピーができなかったので写真に収めさせてもらった。お昼を済ませ、忙しなく仙台市民図書館(せんだいメディアテーク)に回った。友人はここでも図書館司書に来館の目的を説明、それに関連する本を紹介して欲しい、と宣うた。東京の図書館や国立国会図書館に何回か足を運んでいるから、図書館司書の対応についてはある程度予断を持っていた。いくら手が空いていても、そんなことに協力する司書はいない。いや、図書館司書は忙しいのだ。

 しかし、それは完全に裏切られた
 依頼を受けた司書は該当の書籍をコンピューターで検索し、次々と紹介してくれた。仙台の図書館がガラ空きだったからか!そうではない。全く逆だった。都内の図書館より入館者が多く、閲覧している人はむしろ多いくらいだった。基本は開架式だが蔵書棚に保管されている本もある。東京から来た厄介な客人に仙台の図書館司書はプリントアウトしたデータをくれただけでなく、蔵書棚にあるものは持って来てくれた。その中の1冊に仙台藩の財政に関する貴重な資料があった。
「仙台ではね、聞いた方が早いんだ。聞かれた人も決して面倒がらないんだよ。ここは仙台だ」
友人はどうだ、と言う顔を見せてくれた。必要なページは自由にコピーを取らせてくれるし、複写機の台数も揃っていた。サイズに関係なく1枚10円。

仙台の夜
仙台の朝

 3日目、宮城県立図書館に向かった。仙台市の北のはずれ、泉区にあるこの図書館は地下鉄とバスを乗り継いで行く距離で、仙台駅から11キロ離れていて、車でも30分かかる。県立図書館は建物も立派だったし、こんもりとした林の中で、小高い丘の上にあった。開架式の書棚には多くの蔵書があった。開架式は利用者には便利この上もないが、書籍の保存や保管には手間隙がかかる。大きな地震などの場合は手の施しようがなくなるだろう。ここで半日潰した。
 唯一の心残りは仙台堀の資料が多く残されているとされる仙台博物館が閉館されていたことだった。コロナ禍での全面改修が始まっていて、入場できない。改築が終わるのは2年後だというから、それまで待っていられない。老人に残されている時間には限りがある。

 3泊4日の仙台訪問は資料を多く集めることが出来たのか、と問えば残念ながらノーだった。しかし、仙台の空気を吸って来たのは大きかったし、いくつかの貴重な資料が得られた。最終日の宮城県図書館までさすがの友人も同行しなかったが、東北最大の街、仙台の雰囲気には触れることが出来た。短い間に接した仙台の人々の雰囲気も肌で感じることができた。友人を含む仙台の人には関東などに見られない誇り高い生き様のようなものを感じた。
行って良かった。
神田川・仙台堀への思いをますます強くしてくれる旅だったのは間違いない。

神田川・仙台堀
東京のど真ん中に掘られた渓谷

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