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80の壁をどう乗り越えるか、老後の趣味には準備が必要ですね

 如月。
 早いですね。光陰は矢の如し、昔から言われてきましたが1,000年以上前から地球の営みの速さは意識されていたのですね。80年も過ぎてしまえばあっという間で、一睡の夢。
「ついに行く道とはかねてききしかど昨日今日とは思わざりしを」(有原業平)「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人馴れ」(細川ガラシャ)
 昔の人ひとは日頃からその時の覚悟ができていて、それでもなお、それは今日じゃあないだろう・・と。ましてや現代人をや、ですね。

 老化が進んで難聴になったために一つ趣味を失いました。楽器の演奏です。近くにムージックスタジオがあったのでそこで練習をしていました。先生はいません。楽器はフルートでした。難聴になるとどんな障害が起きるかと言いますと、楽譜に書いてある音符の音を出しても、自分の耳に聞こえるのは別の音になってしまうのです。高音になればなるほど楽譜通りの音がしなくなります。
 音痴と言われる人の歌は調子が外れて時に奇妙な歌になることがありますが、それに似ています。それで楽器の演奏はギブアップしました。60になった時に始めた趣味で、年金暮らしになったら大いに楽しむためにスタートしたのですが、肝心な時になって行きた趣味になりませんでした。そこまでは思慮が及ばなかったですね。

 老後の趣味の選択にはやがて様々な障害が待っていることを含んで考えなければならないことが分かりました。60の時に70・80の自分を想定するのは思った以上に難しいことだと今になって理解した次第です。
 80の壁を越したら、趣味があることは大事だと思います。
 準備していた趣味の楽器演奏が役に立たなくなったので、若い頃からの趣味の一つに「水泳」があるのですが、80になると冬の季節にプールには入りたくなくなります。スイミングパンツで泳ぐのもイマイチ気が進みません。ジムに通っていた頃、ジイさん・バアさんがプールの中でウオーキングをしているのをよく見かけました。体型は皆さんが知っているカタチでした。それで、水泳もギブアップしています。
 
 旅行。
 これは足腰が動く間は(頻度は別にして)やりたいですし、今も旅行中です。
75歳を過ぎてから新しく趣味にカウントしたのが「小説書き」です。これは意外に合っているようで、旅行のドキュメンタリーを1冊、書店経由(幻冬社版・Amazon経由を含む)の販売で自費出版を1冊、名刺代りの本を1冊、都合6作品を公にしています。未発表の原稿も10作ほど手元に持っています。いくつかは募集原稿として応募しましたが、全部ハズレでした。

社内の権力闘争に巻き込まれた純平が最後に選んだ道は・・・?

 友人は囲碁教室に通っていましたが、彼の話ではほぼ全員が老人で、よくきていた仲間が突然来なくなることがあって、聞いてみると亡くなったということが多いと言っていました。勝負事は緊張感があって良いのですが、自分は負けず嫌いなので勝負に負けると後に尾を引くので避けています。
 緊張のあまり囲碁教室、将棋教室で倒れてはハタ迷惑ですし、チョット二の足を踏みますね。いずれにしても「趣味」を持つのは80を乗り越えた人間には必須じゃないかと思う次第で、去年の秋に地元の「文学クラブ」の会員になりました。今月末か来月早々に多分初参加の会合があるのですが、最長老になるだろうと予想しています。

〈表紙の写真は引き続きアルハンブラ宮殿です、裏側〉
〈下の写真も宮殿ですが、出口に近いところです〉


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