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解の配置問題

問題
$${x}$$の二次方程式$${x^2 -ax + 3=0}$$が相違なる2つの正の実数解を持つとき、定数$${a}$$の範囲を求めよ

解答
まず、解の正負を考えずに、$${x}$$の二次方程式$${x^2 -ax + 3=0}$$が相違なる2つの実数解を持つ条件を求める。

これは、判別式が正であることと必要十分。
$${(-a) ^2-4\cdot 1 \cdot3 > 0}$$
$${  a^2-12 > 0}$$
$${  a^2 > 12}$$
$${  a< -\sqrt{12} ,  \sqrt{12} < a}$$
$${  a< -2\sqrt{3} ,  2\sqrt{3} < a}$$

この条件が成り立つ上で、解が正である条件を求める。

方程式を視覚的に捉えるために、関数のグラフに置き換える。

$${f(x) := x^2-ax+3}$$として、二次関数$${y=f(x)}$$と直線$${y=0}$$の関係を$${x}$$-$${y}$$直交座標平面に投影する。

二次関数$${y=f(x)}$$の軸を調べるために、$${f(x)}$$を平方完成する。
$${f(x)}$$
$${= x^2-ax+3}$$
$${=( x-\frac12 a)^2-\frac14 a^2+3}$$
したがって、二次関数$${y=f(x)}$$の軸は$${x = \frac12 a}$$

$${x}$$の二次方程式$${f(x)=0}$$を図形の位置関係として把握すると、二次関数$${y=f(x)}$$と直線$${y=0}$$の交点の$${x}$$座標が方程式の解なので、相違なる2つの実数解が正ということは[1]軸$${x = \frac12 a}$$が正である、[2]$${y}$$切片が正である、この2条件が同時に成り立つということである。

条件[1]を解くと$${a> 0}$$

条件[2]は$${f(0)>0}$$を意味する。
$${f(0)=3}$$より、$${a}$$の値に関わらず条件[2]は常に成り立つ。

条件[1][2]の共通範囲は$${a> 0}$$
相違なる2つの実数解を持つ条件$${  a< -2\sqrt{3} ,  2\sqrt{3} < a}$$との共通範囲は$${2\sqrt{3} < a}$$
これが答えである。

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