コロナが流行った
2020年 コロナが流行った。
私は社会人になった。
仕事は医療関係だったため、
リモート体制になる世の中で、普通に出勤していた。
仕事があり、働けることはありがたいことなんだ
と悟った。
2021年
職場で初めてコロナ陽性者が出た。
濃厚接触者で自宅待機になる人も多くいた。
幸い、私は陰性で、濃厚接触者リストにも当てはまらなかった。
しかし、ベテラン勢が自宅待機になってしまい、
残ったのは私を含めた2年目2人と、中堅の先輩2人だった。
普段の業務内容からして、この人数では回るはずがなかった。
担当してない業務もあったため、初めてやることも多かった。
手薄になり、ミスをして、インシデントを出してしまうこともあった。
施設側からたくさん怒られた。
気付いたら10連勤してた。
残業もたくさんした。
ずっと不安だった。
一周回って笑えてくるくらい大変だった。
そんなとき、
「尾崎世界観の日
渋谷Bunkamuraオーチャードホール公演」
が開催された。
元々取っていた有給のおかげで行くことが出来た。
(チケットが当たったときはこんなことになってるなんて思わなかったな~)
と思いながら渋谷へ向かう。
まずは物販会場に足を運んだ。
思いのほか早く着き、まだ短めの待機列に並ぶ。
(そういえば、
今までは学校帰りにLIVEに行ってたから
物販に並んで買ったことなんて殆どなかったな。
これも社会人の特権か~。)
なんて思いながら買うまでの時間を待った。
そしてグッズがこれまた可愛いこと。
ロンTとTシャツ、グラスを買った。
今まで、学生の頃はあまりグッズを買わなかった。
資格取得の学業中心で、バイトをそんなにしなかったため、お金は出来るだけLIVEやCDに使いたかったから。
買っても缶バッチやタオルくらい。
でも、社会人になってから
コロナが流行り
LIVEが立て続けになくなった。
気付くと、ネット通販でよくグッズを購入するようになっていた。
(仕事でTシャツよく着るし)
なんて理由をいいことに
どんどん増えるTシャツ。
「酒飲んで酔っ払ってそのまま朝になるまで」Tシャツや
「私のカレーは左利き」Tシャツを着て行った時は更衣室でよくつっこまれた。
職場の人「そのTシャツいいね!森林ちゃんいいセンスしてる!」
なんて褒められたりもして。
バンドTシャツを着て行った日は、いつもより心強くなれた気がした。
話を戻し、いよいよ「尾崎世界観の日」開演へ。
カオナシさんの演奏から始まった。
声出し× 着席限定 拍手のみ
の環境で
静まった会場にカオナシさんの歌声だけが響く。
会場全体が浄められた気がして引き込まれた。
続いて出てきたのは
門出船出のお二人。
この公演で初めて「門出船出」の存在を知る。
二人のわちゃわちゃ感。
最初の浄められた空気が一気に緩み、これまた和んだ。
「尾崎世界観」の日だけどメンバー全員に会えて嬉しかった。
最後に尾崎さん。
静かな会場に響く、尾崎さんの優しい歌声とギターの音。
着席限定によるものなのか、時間がゆったりと流れる雰囲気。
そして会場のあたたかいライトと相まって、すごく心地よく、定期的に目が潤んだ。
思わずふふっと笑ってしまう、尾崎さんのMCも好き。
声で反応出来ない分、拍手に想いを込めて、全力で手を叩いた。
気付けば、10連勤明けだったことも忘れていた。
疲れも不安も吹き飛んだ。
尾崎さんの歌声は疲れた身体を癒す治癒力でもあるのか?
というくらい、帰る足取りは軽かった。
(明日からの仕事も頑張っていこう)
気持ちは前を向いていた。
物販で買ったグッズを抱え、余韻に浸りながら家路につく。
その日の夜はぐっすり眠ることができた。
これは、クリープハイプと私だけの思い出のひとつ。
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