USMLE step1 勉強しても、国試の問題解けるようにはならなかったよ。という話

11/27 一部の内容を追加しました。

こんにちは。

step1 を終えた後に、国試の勉強をするか、step 2CK の勉強をするか、悩んでいる方が多いと思います。
そんな方々に、現役医学部6年生 の視点から、アドバイスを送りたいと思います。

私の自己紹介


私は、5年生の終わりに step1 を受験して合格しました。(250 over)
そのまま、
国試模試 (春mec)← 文字通り国試ノー勉で受けたら、全国偏差値 55くらいでした
予備校の授業を視聴し始める
post CC OSCE
国試模試 (夏 mec)← さすがに国試を勉強したので、全国偏差値 70くらいになりました
マッチングの試験
卒業試験
117 回国試 (必修 93%・一般 91%)
という流れを経て、今に至ります。


私からのアドバイス


結論から言うと、
step1 の受験を終えた後は、
step2CK よりも、国試の勉強を優先したほうが良いと思います

理由としては、
・そもそも、国試の出題範囲がどこからどこまでなのかがイメージできない
・国試を勉強しておかないと、マッチングの試験で不利になる
・卒業試験で国試の過去問が出題された時、みんなが解けるので、自分が相対的に不利になる
・post CC OSCE では、国試における「必修」の知識が要求される
(何も知らない状態で、付け焼き刃の OSCE 対策を行ったのは時間の無駄でした…)
といったことが挙げられます。

特に、国試での出題範囲をイメージできるようになるまでが大変でした。
具体的には、「たくさんある疾患それぞれに関して、どのくらいの深さの内容が聞かれるのか」を把握するのに苦労しました。
(純粋に step1 のみを勉強してきた私は、国試で人工呼吸器の FiO2 が出題されていることに驚きました)

step1 の勉強をしてきた人は、「病態を理解したし、診断もつけられる」状態だと思います。
しかし、それだけでは国試は解けません。
なぜならば、国試では「どの治療を行うか」が問われるからです。
もちろん、国試レベルでは、基本的な治療しか問われません。
しかし、usmle step1勢は、基本的な治療を知りません。正確に言うと、病態から適切な治療を推測することはできるのですが、実際に医療の現場で行われている治療に関する知識が欠如しています。

マッチングの試験では、国試の過去問が"そのまま"出題される病院も多かったです。
自分にとっては"初見"の問題が、みんなにとっては"既知"の問題である。
というパターンになります。
このパターンは、usmle step1 勢にとって結構不利なのではないでしょうか。

インターネット上では、
「step2CK の勉強してれば、国試なんか余裕」
「国試の勉強に時間をかけるくらいだったら、先に step2CK を勉強しよう!」
という声が多い印象を受けました。
しかし、こうしたことを言っている方々は、「そもそも、ある程度、国試 or 国試に通じる勉強をした上で step1 を受験した人」なのではないでしょうか。
私自身の経験では、現実的には、step1, step2CK とは別に、独立して国試対策をある程度行うことが必要だと感じました。

step1 のみでは、国試で良い点を取れない!
マッチング、卒業試験で不利になる!

というのが、私の本音です。
(もちろん、病院/大学ごとに事情は異なると思いますが...)

※ 国試に受かることだけを目標にするのであれば、step2CK → 国試 の順番で勉強しても全く困らないとは思います。

usmle step2CK と、国試勉強との兼ね合いは、みなさん悩むところだと思います。
学年の中でも usmle を受ける人はそんなに多くないと思うで、私のリアルな体験が、皆さんの役に立てばと思います!


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