【お受験】面接の準備:父親の妙な自負心は早めに粉砕しましょう、という話の本質【小学校受験】
「そして父になる」は、お受験のシーンからスタートでしたよね。お受験を経験してから映画を観なおすと感慨もまたひとしおでした。
ビジネスライクなトークはNGというのは嘘
面接について、よく言われてる失敗例に、
お父さまが「先生」と呼ばれるようなお仕事をしていたり経営者だったりで自信満々で、或いは慢心の度が過ぎて「小学校の教師相手の面接くらい準備せずとも話せる。」と思い込んでいた結果、玉砕する。
というのがありますね。
曰く、「ビジネスでのトークと教育方針を語るのとでは、使う筋肉が全然違うので、やはりちゃんと面接用の筋トレはした方がいいですよ。」という話で、この部分だけを聞くと、確かにある程度はその通りだなと思います。
ですが、初めての面接の際、ビジネスライクなトークをしないように気を付けて慣れない「お受験」ライクな父親トークをしようとした夫がさっぱり振るいませんでした。
(まぁそんなに悪くはなかったものの、夫としてはかなり不本意な出来だったようです。)
翌日以降の面接では、夫は普段の仕事のノリで面接に受け応えしていましたが、結局、うちは全部合格したので、ビジネスライクな話し方自体は、不合格の原因にはならないんだと思います。
自負心が悪いのではない
冒頭のケースでまずいのは、「先生」的な父親において自己認知や謙虚さが欠落していることなんでしょうね。
自負心に基づいた自信があるお父さんは頼もしくてカッコいいです。そういうちゃんとした自信のあるお父さんのほうが絶対にいいです。
本当の意味での「自信」のあるお父さんの子供は、変なストレスをかけられずにスクスク育っている可能性が高いからです。
親自身の自信と覚悟が問われる
「自分が学歴で苦労しから、あるいは逆に楽できたから、子供には学歴を。」「親戚の圧力を跳ね返したくて」というような、根本にinferior/superior complex だけが基礎にあるのはダメだと思います。
基本的に、面接も願書も「我が子には◯◯な人になってほしいと思っていて、親夫婦も努力しているし、子どもにもそういう成長ができる環境で過ごさせてやりたい。( ◯◯部分は各家庭でカスタマイズ)」みたいな話をするんだと思うんですが、
何故◯◯な人になってほしいのか、そこに私心がないか、そういう事を検証するプロセスを夫婦で経ると、自ずと自省も迫られるので辛くはありますが、面接や願書の準備は親にとって手抜きをできる作業ではありません。
でも、このプロセスにちゃんと向き合うと、その時間が適切なラインの言動を炙り出してくれるし、夫婦仲もより結束が固くなるし、家族みんなで覚悟できます。そして、その覚悟はきっと学校の先生にも伝わると思います。
追伸 自信が持てないご両親へ
当たり前の話ですが、シンプルに。
相対ではなく、絶対評価をしてください。
我が子のことも。自分自身のことも。
相対評価をして、足りないものを数えて、それを強がりで覆い隠すのは本当に情けないですし、子供に良い影響があるとは思えません。
とはいえ、適切な自信の無い大人が適切な自信を持つには時間がかかる場合もありますから、来月再来月に迫った願書の締め切りと面接に対して手っ取り早くできることは、我が子を信じることです。
お受験ネイティブ(e.g. 代々KO)なみなさんは、結構本気で「このあたくしが産前から手塩にかけて育ててきた我が子をどうぞ選びなさい。」というスタンスだったりします。
こういう親に触れて、お受験ネイティブでない私は最初は面食らいましたが、たしかにそうだな、と思うんです。
もし自分自身に自信が持てないとしても、我が子だけは信じて臨みましょう。
家族やお友達に優しくできるところ、
面白いことを見つけたり考えたりして家族を笑わせてくれるところ、
どんなに大変でも、泣きながらでも歯をくいしばってがんばれるところ、
親が勝手に決めたお受験プロセスに付き合うガッツをみせているところ、
何より生まれて6年健やかに成長してきたこと
ほら!受かる気しかしない!