1/15 『難読漢字の奥義書』を読んだ
いろいろな難しい漢字が載っていて、これはどういう読み方で、どんな意味や由来があるか教えてくれる本。というとシンプルだが、この本はその漢字にある様々な読み方をタイプごとに章分けして教えてくれる。むしろ、漢字のあらゆる読み方を教えてくれる本、と言える。初歩的な音読み訓読み、重箱読み湯桶読みから、当て字当て読み、熟字訓や、果てはいやもう言ったもん勝ちだろみたいな読みまで。日本人はこの漢字という外国からもらってきた道具をどんな風に使って、自分たちのそれまで使っていたことばに当てはめて、うまく合うように変えてみたり、付け足したり省略したり、自分たちでも作ってみたり、本来の意図とずれたり、取り違えたり、しかしそれが定着してしまったりしたか……そういうことがわかる。細かくは見て取れずとも、歴史の悠久の流れに思いを馳せられるかもしれない。バラエティに富んでて楽しいが、もし多感な時期に読んでたら国語の授業とか馬鹿馬鹿しくてやる気なくしちゃってた可能性がある。ただ、そうやってむちゃくちゃな読み方をする漢字にイラつくこともあるが、そんな中に不意に知ってる読み方の漢字が出てきて、そしてそれがさっきイラついてた漢字の読み方とどっこいどっこいなむちゃくちゃ加減だったことに気づくと、軽く常識を揺さぶられたような気分になる。面白かった。
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