M&Aには誰が関わっているのか
一般的なM&A案件において、どのような人がどんな役割を担っているのかを説明します。登場人物紹介です。
M&Aにおけるバリュエーションは、主体によって考え方が異なります。バリュエーションや財務モデリングをはじめて学習される方は、立場によって考え方が異なるということを意識できていないケースが多いです。
要約
M&A案件には非常に多くの利害関係者がいます。バリュエーションやプライシングについて理解するためには、どのような人がどういう立場で案件に関わっているのかを理解する必要があります。
買い手、売り手、対象会社をプリンシパルと呼び、それぞれに財務アドバイザー、法務アドバイザー、各種専門家がついています。案件においてはそれぞれが別の役割を担っています。
売り手は高く売ろうとしますし、買い手は安く買おうとします。しかし、売り手が高く評価しようとし、買い手が安く評価しようとしているかは別問題です。プリンシパルとアドバイザーでも、考え方が完全に一致しているわけではありません。
このように、M&Aにおけるバリュエーションについて考える際は、誰の立場で考えるべきなのかを検討するのが良いでしょう。
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