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YOASOBIの曲のつくりかた

どうもお久しぶりです。Jです。

実は現在しばらく音楽関係のことはすべて休業しておりまして、その為にnoteの記事を書くこともなかったのですが、最近ひっさ〜〜しぶりにテンション上がることがあったので、曲作りについてちょっと語ってみようかなと。

僕が一人で曲をつくることはあまりないのですが、みんなでスタジオ入りながら作ったり、誰かが考えてきた曲をベースに考えていったりと。まあそんなことが多いです。

そこで、タイトルにもあった現在大人気のユニット「YOASOBI」の曲について考えてみたいと思います。僕は気に入った曲があると一定期間その曲ばっかり聴いてしまうところがありまして、、、 そしていまさらですが今ハマってるのがYOASOBIの「ハルカ」という曲。

「夜に駆ける」の時もすごい作り方するなあ、と思っていたのですが、今回も何回か聴いてるうちにこれもまた面白いつくりだなあと思いまして。

ずばりキーワードは「転調」です。

曲のキーが途中で変わることですね。僕らもラスサビくらいで曲を盛り上げる為に転調してキーを上げることはよくします。ただYOASOBIの曲はとにかく転調が多くて特殊!曲の途中でキーを下げたりしちゃうんだから最初聞いた時は衝撃でしたよ。普通下げない!キーを下げるっていうのはかなりセンス良く入れないと曲が壊れてしまうし、何より歌う人が難しい(笑)

YOASOBIの曲を手掛けているのがAYASEさんという方なんですが(説明不要なくらい有名ですね)、以前何かで読んだ記事で、元々ボカロの曲を手掛けていたらしく、ボカロは技術的なことはなんでも出来てしまうのでそこでつちかったものがそのまま出ているのではないかと、、、 それにしてもって感じっすよね(笑) ボーカルのいくらさんを信頼してるのもあるだろうし、それに見事答えているいくらさんも素晴らしい!

では何故そこまで転調させるのか?を考えた時に、まあそれがAYASEさんのやり方だから。と言ってしまえばそれまでなんですが、ここはもう一歩踏み込んで。

一つ考えられるのが、みなさんご存知の通りYOASOBIって小説を元に曲を作ってますよね。なのでストーリーを作らなきゃならない。その為の手法として転調を多用してるのではないかと。

もちろん僕が曲作りに携わる時もストーリーは考えます。でもそれはだいたいリズムパターンを変えたり、1番と2番のサイズを変えたり、一小節付け足してアクセントにしたり。リズムと曲のサイズでやりくりして、転調は最後に一回くらいというのが僕の作り方というか王道だと思っております。

では何故AYASEさんは転調を多用するのか?

一つはボカロの曲を手掛けてきた経験からくるAYASEさんの特徴、個性とでも言うんでしょうか。

もう一つは、短編小説でも曲の歌詞よりははるかに長い物語を4分から長くても6分の曲に落とし込まなければならないこと。 短い曲の中に劇的なストーリーを作り出す手段として転調を多用するのではないか?というのが僕の考察です。転調って雰囲気を変えるには抜群の破壊力がありますからね。小説でいうところの場面転換的な。

僕らなんかは最初からだいたい5分くらいに収まるようなストーリーを考えますが、YOASOBIの場合は小説ありきなんで、そこが決定的に違うところですよね。

ただ、このキーの上げ下げは先程も書きましたが非常にセンスが問われるのと、歌い手泣かせということです。だからみんなやらないんだろうし、それを上手く曲にしているAYASEさんはすごいの一言。そしてその信頼に応えて素晴らしい歌を歌ういくらさんもすごいの一言。二人とも今までいろいろやってきた積み重ねがあってこその曲作りなんでしょうね。じゃなきゃ出来ない!

今僕がヘビロテしてる「ハルカ」なんかは、下がって上がって上がって、という感じで多分時系列を表現したかったんじゃないかなあ、と勝手に想像しております。受け手がどう思うかは自由なので。そうやって曲を聴いているとより曲に深みもでますしね。

僕が最初に衝撃を受けたかの有名な「夜に駆ける」なんかは下がって上がってで、複数回の転調する曲が僕の記憶の中にはなかったので驚きでしたね!(もしかしたら知らずにどこかで聴いてたかもしれないけど)

そしてよく分からないという人は、今は有名な曲であれば解説動画が上がってることが多いので、どうしても気になる曲なんかは参考に見てみるのもいいんじゃないかと。まあ、解説動画ばかり見て頭でっかちになるのはあまり良くないとは思いますが、適度に利用して楽しむのはよいかと思います。

こういう曲の作り方もあるのね!というお話でしたが、真似しようとは思いません。てか出来ない!

僕も一応音楽を、やっている身としてこういうことを考えながら聴いてるとおもしろいんですよね!もちろんいつも曲解析なんなしてたらしんどいですけど、たまにはこの曲どういうつもりで作ったの?って作曲者の思考に思いを馳せるのもいいんじゃないでしょうか?

*音楽に正解はないです。あくまで僕個人の感想です。

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