応援するって楽しいことだ、と知れたmocteco【mocteco コーディネーター vol.2 江川 南】
創業支援moctecoは「やってみよう」を「できるかも」に変えるプログラムとして、起業に興味のある学生、試したい企画がある学生が思いをカタチにしてきました。
moctecoでは、ビジネスのブラッシュアップを担当して下さるメンターの皆さんと、mocteco生一人に担当一人がついて日々の取り組みの相談役になってくれるコーディネーターがいます。
この記事では、そんなコーディネーターのメッセージをご紹介していきます!二人目はmocteco コーディネーター 江川 南さんのメッセージです。
----- 以下メッセージ -----
「すべてのことに意味がある」。そう教えてくれたのは父でした。
アメリカでもなく、東京でもなく、日本。そして、北海道、札幌に生まれたこと。これもきっと何か意味があるはず。
アメリカじゃできないこと。東京じゃできないこと。"札幌だからこそできること"をやろう。そう思い、今まで生まれ育った札幌を一度も出ず、暮らし続けています。
大学生のキャリア支援の仕事を始め、全国各地で志を持ちながら、まちの未来を常に考え、理想を現実にと活動する方々とお会いする機会をいただきました。皆さん、自分が暮らすまちに誇りを持っていました。
「札幌ってどんなまち?」
そう聞かれた時、これまでずっと札幌で生まれ育ったにもかかわらず、なかなか札幌の良さをうまく伝えられませんでした。
「U・Iターンで札幌に帰ってきてはじめて札幌の良さに気づいた」という友人もいましたが、旅行でしか札幌を離れたことがない私にはあんまりわからない。「札幌らしさ」って何なのか。むかし言われていた”リトル東京”化していないか。
自分が生まれ育ったまちを誇れないってなんかダサい。
札幌をもっと面白い場所にしたい。
そう思って、どうしたら面白い場所になるのだろうか、と各地の面白い取組を調べていたら、スタートアップシティと言われるようになった福岡市の取組がありました。
▼ スタートアップカフェのことについては過去にこんなnoteも書きました。
面白い人が集まれば、面白いまちになる。
前向きな人が集まれば、前向きなまちになる。
挑戦者が集まれば、挑戦者のまちになる。
まずは挑戦したい若者が挑戦できる環境、若者が活躍できる環境をつくることが重要なのではないか。
でも、起業だったり、何かやりたい!と思っても、なかなか気軽に相談できる場所がない。
「福岡にあるSTARTUP CAFEみたいな場所が札幌にあったらいいのにな〜」なんてことを思っていたら、3年前、所属していたNPO法人北海道エンブリッジで「mocteco(モクテコ)」を始めることになりました。
常設された場所があるわけではないけれど、将来、起業したい。起業に興味がある。そんな高校生、大学生の背中を押す、札幌発・起業支援プログラムです。
趣味がインドアであまりアクティブではなかった私を、いろんな場所に連れていってくれた人がいました。その中の一つに「スポーツ観戦」がありました。
実はこれまで、「誰かを応援すること」を楽しいと感じたことがありませんでした。(中学生の時にアイドルにハマった、とかならあるのですが... なんかちょっと違うような...)
スポーツ観戦も、なんであんなにみんな札幌ドームへ行って、盛り上がっているんだろう...?と不思議に思っていたくらいでした。
でも、実際に行ってみると、応援している人たちの熱気。それに応えるかのように奮闘する選手たち。1点入るとお祭りみたいに盛り上がる。気づいたら私も「頑張れー!」と応援していました。
応援する人。される人。両者の間には、目には見えないですが、絆のような、大切な関係性があることがわかりました。
何より、前に見に行った時よりも成果が出ていたりすると「頑張っているんだな」「私も頑張ろう!」と勇気をもらえたり、何回か行くことでわかる努力もあるのだなと思いました。
一方で、野球やスポーツにそこまで関心があるわけではないので、スポーツ観戦は行けばもちろん楽しいのですが、凄くハマった...ということではありませんでした。
そんな私が「応援するってこんなに楽しくて、感動するんだ」と思ったのがmoctecoでした。
(もともとサポーターではなく、コーディネーターとして伴走する中で、いつの間にかコーディネーター兼サポーターになっていたみたいな感じですが...!笑)
毎年「今年のmocteco生を募集します!」と告知して、最終的には10名弱がmocteco生として活動することになります。
私が主催したイベントに参加してくれて、「mocteco参加してみない?」とお誘いして、実際に起業した男の子(今やすっかり有名人!)。
Facebookで「将来どうしようかな。大学院もいいし、起業もいいな」と言っていた女の子にメッセージを送って、取り組む中で最初に考えていたプランとは全く別のプランになったけれど、友達を巻き込んでアイデアをカタチにしちゃった女の子。
めちゃめちゃ長文のエントリー内容、想いがとても素敵で「こんな子が札幌にいたんだ!」と感動していたら実家がめちゃめちゃ近くて(笑)最終的にはクラファンも成功させ、素敵なプロダクトを世に送り出した女の子。
自分のやりたいことは明確にあるのに、なかなかその想いを"伝える"ところに苦戦していて、プレゼン資料を何度もブラッシュアップしながら、最終的にはDEMODAYでプレゼンのトリをつとめた男の子。
書いているとキリがないのでこれくらいにしますが、、、これまで30名近くの人が参加してくれています。一人一人に長文の手紙を書けてしまうくらいにはみんなのことが大好きだし、今でも変わらず応援しています。
moctecoに参加する前とした後で、びっくりするくらい成長してくれているのです。これはmoctecoがすごくいいプログラムだと言っているわけではなくて、成長したい、変わりたい、と努力しているみんなから、わたしが一番学ばせてもらっているんじゃないかというくらい、純粋で真っ直ぐな想いに感動するんです。
(ダイエットのBefore・Afterみたいに、変化が見てもらってわかりやすいものがあればいいのになあ、、、)
仕事でインタビューさせていただく際、お話をずっと聞いていても飽きないので、おそらくわたしは人が好きなんだろうな〜と思い生きていたのですが、どうやらそんなことはなく。
人の中でも、やりたいことを実現するためにであったり、自分を変えたいという気持ちであったり、何かしら前向きに「努力している人」が好きなんだな、ということに、moctecoにエントリーしてくれたみんなと出会って気づくことができました。
なんだか、何を言いたいのかわからなくなってきましたが、、、
今年のmoctecoは、コーディネーター目線の応援する楽しさだったり、毎日刺激をもらえるような機会を、もっといろんな人にも味わって欲しい。そんなことを思って、新しい挑戦をはじめます!(今はその準備の真っ最中です・・・!笑)
最近、札幌でも少しずつスタートアップの機運が生まれ始めていたり、勢いある若者が増えてきていて、本当に嬉しく心強い限りです。ぜひ、これまでmoctecoを応援してくださっていた方も、はじめて知ってくださった方も、どんなことが始まるのか、楽しみにしていていただけるととてもうれしいです!
江川 南
フリーランス中小企業デザイナー
RESUPPORT 代表 / デザイナー /ライター
「中小企業は、文化だ。」をモットーに生まれ育った札幌で中小企業のブランディングデザインに取り組む。おいしいもの、食べることが大好き。趣味は旅先でお茶を買うこと。漫画と雑誌を読んでいる時間が至福の時。旅、音楽、ファッション、映画、本、建築、まちづくり、スタートアップなどが関心分野。
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