ベビーシャワーに主役として参加してきた
アメリカの妊婦のイベントといえば、ベビーシャワー。
私は今まで人のベビーシャワーにも参加したこともなかったので、
何が行われる会なのか、どんな目的があるのか、
全く無知の状態で開催されることになったので、
せっかくなのでその経験を書き留めておこうと思った。
そもそもなぜ今回私のような性格でみんなの注目を浴びることになるベビーシャワーをやることになったかというと、
いつもとてもお世話になっている近所の奥さんが、
何ヶ月も前から主催してくれることを決めていたから。
しかも、なんと、ベビーカーとカーシートのセットをプレゼントしてくれることも判明。
これには私も夫もびっくりして、そんな高価な物を?!ととても申し訳ない気持ちに。。
でも、参加者に募って貢献してくれる人にしてもらうとの事で、少しだけ安心。
というのも、アメリカのベビーカーは平気で1000ドル越えする。
2000ドルするものも普通にある。
もちろんブランドにこだわらなければそこまでしないものもあるけど。
ベビーシャワーの開催は出産予定日の約1ヶ月前。
早産になっても間に合うように、最低1ヶ月は空けた方がいいとどこかで読んだので。
確かに最中に産気付きでもしたら大変!
そして、準備は、2ヶ月前くらいから始めることに。
準備といっても、主催者がほぼ全部やってくれたので、
私は、招待状のデザインを選んでプリントアウトしたのと、夫と共にゲストリストを作ってそれを主催者に丸投げしたのみ。
招待状は、紙のカードか、オンラインの招待状かで悩んだけれど、せっかくなのでということで紙のカードにすることに。
ただ、カード探しにお店に見に行ったけど、気に入ったものが枚数が足りなかったので、
私がよく利用しているEtsy(アメリカ版minneやcreemaのようなオンラインショップ)で、
オリジナルのデザインを探して自分たちでプリントアウトすることにした。
ちなみに、ベビーシャワーは伝統的には女子のみのイベントなのだそう。
ただ今回は、主催者とも相談して、カップルで参加できる形にすることに。
というのも、夫がめちゃくちゃ社交的で私が内向的で、
誘いたい人たちはみんな大体夫婦ぐるみで仲のいい人たちだったという理由。
主催者も私の性格をよくわかってくれている(優しい!)ので、注目が私だけに集まらないようにと気を遣ってくれて本当に感謝。
ということで、Baby showerならぬBaby-Q showerと称して、男女交えたBBQの会を行う事で決定。
ここで少し豆知識。
アメリカにはbaby registryというものが存在し、
これは、事前に必要なものや欲しいものをリストに登録しておくと、
ベビーシャワーのゲストがそれを参考に贈り物を持ってきてくれるというとても合理的なシステム。
主にAmazonとTargetが主流なのだが、
私たちの場合は色々なサイトを網羅できるbabylistというサービスを利用した。
AmazonもTargetもどちらも、registryに登録したアイテムが対象であれば、
予定日2ヶ月前から15%オフになるという仕組みたったはず。とてもありがたい。
通常は、招待状を送る際にbaby registryのリンクを知らせるそうなのだが、
私たちの主催者は日本人のようにとても気が利く方で、
「リンクを載せるのは少し図々しいイメージを持たせるから、出席の有無の返信の際に聞いてくれたゲストだけに教える形にしましょう」
ということにしてくれた。
このおかげで私も申し訳ない気持ちが少し緩和された。
そして当日は、一応ヘアメイクを頑張り(おそらく産まれたら当面ないだろう…笑)、ドレスを着て、夫と愛犬を連れて参加。
主催者の家に着くとすでにプレゼントが並んでいて、みんな集まってガヤガヤ楽しそうに話していた。
みんなもちろん私の知り合いなので、思ったより緊張することもなく、一人一人とハグを交わしてスモールトーク。
中には久しぶりに会えた人もいて、近況報告などもした。
この年になってくると、理由がないと人となかなか会わない気がするので、こういう機会はありがたいのかも。
とふと思った。
そして間も無く、主催者にプレゼント開封タイムが始まるよ〜!と知らされ、
特等席ソファに座らせられ、隣に夫が立っている状態で次々にカードとギフトを主催者に渡される。
通常はプレゼントとカードを用意してもらうそうなのだが、
今回私が選んだEtsyの招待状のテンプレートに、
「カードの代わりに絵本を持ってきてください」という粋な(!?)リクエストがあり、
主催者がそのアイデアを気に入ったためそのままそのテンプレを使ったため、たくさんの絵本もプレゼントしてもらえた。
カードだと一度読んだら終わりだけれど、絵本なら、
開くたびにそれをくれた人を思い出すのでもっと特別感が出るよーという発想だそう。
そのおかげか、みんなの絵本のチョイスに個性が出ていたりして、話が盛り上がってくれた。
ただ、結果みんな絵本にプラスでカードも用意してくれていて、ちょっと申し訳なくも思ったり。。
というような感じで、
カード、絵本、プレゼントを一個一個開いていって、
それぞれにリアクションを取りつつ、
くれた人に感謝の意を示していく形で進む。
夫が隣にいなかったら、私は絶対終始おどおどして、
ちゃんとしたリアクションも取れず頭が疲れて終わっただろうなぁと思うと、
男女混合にしてくれた主催者に本当に感謝しなきゃと思った。
カードを読み上げてた時なんかは、夫が急に私に読んでみなよとふってきて、
少し読んだだけですぐに夫にバトンタッチしてしまった笑
ちなみに、この間に、ゲストの1人が主催者の用意した紙とペンを持って、
ゲストの名前と、そのゲストがくれたプレゼントの内容をメモしてくれていて、
後日私たちからThank youカードを送る際に困らないようにしてくれていた。
そしてプレゼント開封タイムが終わった後、
飲食タイムがはじまった。
ビュッフェスタイルで、各々好きなアイテムをお皿に取っていく。
今回はBBQだったわけだけど、
何せここは南部なので7月の今はとても外で楽しめるような気温ではなく、室内で食事。
ビュッフェで1番感動したのは、
主催者のパテシエである妹さんが、
招待状に使った私たちの愛犬の写真を立派なクッキーで再現してくれてたこと!
すごく時間かけて作ってくれたんだろうなというのが伝わる出来栄えで、
これにはみんなゲストもみんな感動していた。
もちろん愛犬とクッキーのツーショットもバッチリ撮った。
食事の後は、みんな各々に会話を楽しみ、デザートを食べ、
夫が皆の前でベビーの名前を公表したりするなどし、
自然とお開きの形に。
伝統的には、ゲームなどをすることがあるそうだけれど、
大抵のベビーシャワーのゲームは主催者曰く”stupid games”(くだらないゲーム)ばかりなのだそうで、(笑)
今回はやらない運びになった。
私も割と冷めている性格なので、普通になくてよかったと思った(笑)。
そして、ベビーシャワー終了後は、
夫がいただいたベビーカーセット含めプレゼント達を全て家に運ぶ作業をし、主催者にお礼をして、終了。
主催者カップルの旦那さんは本当に気が利くジェントルマンは方で、(もちろん奥さんもだけど)
私に気を遣って早く帰って体を休ませなさい!といつも言ってくれるのだが、
この時も話が長引きそうなのを察知して私を帰らせるように促してくれて、本当に優しさに感謝。
終わってみて思ったのは、
出産前に妊婦アピールをして人を集めてプレゼントを要求するなんてなんてナルシストな行為なんだ!と、
とても日本人思考な私は開催日までしっくりこないでいたけど、
実際にはみんな純粋に心から祝ってくれて楽しそうにしていたし、
産まれてから余裕がなくなる前にゆっくり仲のいい人たちとおしゃべりができるいい機会だし、
何より産まれる前に必要なグッズが揃って本当に合理的だし、
出産が近づいて不安定な時期の心の安定にもいい会になったなと思った。
ちなみに、日本ではもちろん出産祝いをいただいたら、
内祝いという形で何かお返しの品を贈るのがルールとなっていると思うが、
アメリカではそのようなお返しする文化はないそう。
もらいっぱなしなんて申し訳なさすぎるじゃん!と夫にいったところ、
だから”Pay it forward”(自分が受けた善意を他の誰かに渡すことで、善意をその先につないでいくこと)をするんだ、と説明された。
なるほど、と思いつつも、日本人の私には、
やっぱり申し訳なくて、じつはまだ腑に落ちていない。
ただ、日本ではもらってしまうとお返ししなければというプレッシャーがつきものであるのも事実なので、
それを考えるとアメリカ文化の方が気持ち的には楽なのかも、とも思えたりもする。
どっちが正しいとかはないけど、凄く考えさせられる。
思ったより長くなってしまったけど、
以上がアメリカでのベビーシャワーの経験談なのだが、実はこの数日後にたまに通っている図書館の定期的な集まりに参加したところ、
なんとサプライズベビーシャワーが始まり、結果2回もベビーシャワーを経験するというびっくりな事態に!
ありがたさと驚きと申し訳なさで、頭がパニック状態。
きっと今後のアメリカ生活でここまで自分達が注目を浴びる機会は2度とないだろうなと思う。
地域柄なのかわからないけど、今のご時世、
こんなに温かい人たちに囲まれている自分は恵まれているなと心から思った。