アトピー周辺知識5: 副腎疲労

 アトピーを語る上で避けては通れない臓器、それが副腎である。周辺知識3で取り上げた肝臓・腎臓とは体内の位置的に近く、その役割上も密接な関わりを持つ。副腎内の副腎皮質・副腎髄質にて体内の恒常性を保つホルモンを合成する。

 アトピーの特効薬と言えばステロイド薬だが、これは副腎皮質にて合成される副腎皮質ホルモンであるコルチゾール同様の、ステロイドホルモンを配合した薬品である。当然同様の抗炎症・免疫抑制の効果を持つ。

 アトピーを治療するためには炎症を誘発するヒスタミンを抑制し免疫機能を正常化するために、副腎疲労を回復させてその機能を改善する必要がある。

 結局の所アトピー性皮膚炎対策でのサプリメントによる栄養補給も、大体はこの副腎機能の改善を目的に行われる。肌の修復の様に経皮吸収にて直接的な栄養の補給を行う方法も意味も無いからである(敢えて挙げるなら高濃度の点滴治療がそれにあたるか)。

 具体的なサプリメントの種類としては下記が必要となる。

・ビタミンC(最重要)、ビタミンB群(特にビタミンB5)、亜鉛含むミネラル、タンパク質(プロテインやアミノ酸)、ビタミンE、ビタミンA。

 これらは上記のコルチゾール合成に必要な栄養素であり、サプリメントでの摂取によりその助けとなる。

 またEPA・DHA、オルニチンも補助的に摂取すると良い。

 体内の恒常性を保つ調整機能を狂わす事なく、体内に予め存在するサイクルを利用して内臓に対する負荷を軽減し、その機能を回復出来る点がサプリメントを服用する事の利点であるのは間違い無い。


 再度記しておくが、この記事は他者に自己治療を推奨するものでは全くない。専門の医院にて治療を行う事が最善であり、その補助となる知識を自身の為に纏めたものである。また間違い無く集中的なステロイド治療は有効な治療法である。

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