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手を伸ばせムコウへ

2018年11/7〜11/12まで博品館劇場で公演されていたMIRROIONのネタバレ込み感想文です。
長いよ!!
各キャラと歌の感想と考察がちょっと。

ヒロトさん(宇治清高さん)

明るくてまっすぐでカッコイイ人でしたが実際は自分自身と向き合うことから逃げたとても哀しい人で。
でもそんなヒロトさんだからこそアリスを見つけることができたんだなと思います。

ミラリオンでの自分がなりたかった自分だと気づくことができたのなら、いつかまたきっとあのヒロトさんにも会えるんじゃないかとそう思います。

ラストシーンのアリスとの邂逅はきっと偶然ではなくて、ヒロトさんを探していたアリスのようにヒロトさんもアリスを探していたからこその奇跡だったんじゃないかなと思いました。

ヒロトさんの好きなシーンは自己紹介するところとアリスと向き合ってなぁ?ってやるところすごい好きでした。
アリスと一緒にいるときはすごくキラキラしていて眩しいなって思います。

アリス(松永有紗さん)

明るくて天真爛漫で可愛い子でした。
オープニングでヒロトさんと出会った時の嬉しそうな笑顔が目に焼き付いています。
でも明るく振る舞うその端々に少しだけ葛藤や不安が覗いていて。

アリスはずっとずっと自分と同じ存在を自分を理解できる存在を待ち続けてようやく出会えたヒロトさんのことがほんとに大好きなんだろうなって思ったらもう行動の一つ一つで目頭が熱くなりますね…。

最後のみんなと歌うヒロトさんを嬉しそうに見つめながら去っていくアリスが苦しくて切なくてもう毎回泣いてました。

EDでヒロトさんの手を掴んで走り出すアリスのシーンも忘れられないです。

アリスの好きなところはヒロトさんの後ろにピョコって隠れたりヒロトさんの後ろでおんなじポーズとってたりしてたのがほんとかわいかったです。
あと「今じゃなかった!…ってだけ」のところのポーズとかめっちゃかわいい。

REIさん(カラムさん)

OPからパワフルな歌声に毎回圧倒されて手拍子どころではなかったです。REI様ーーーーーー!!!!!
でもOP歌い終わってからの飛び降り自殺未遂にはびっくりしましたね…思い返せばOPのMirageはどこか悲しくて切羽詰まったイメージあります。

ミラリオンにきて最初の「誰かいますか…?」って言ってたあたりが本来のREIさんのキャラなんだろうな…。
いやでも仮面をつけられて苦悶したり高笑いしたり発狂寸前まで追い込まれたり闇の深いお芝居お見事でした。

ミラリオンでは自分が現実世界で向き合えていなかった感情の仮面を授けられると理解してるんですがその場合楽しいという感情に向き合えていなかったREIさんのことを考えるとめちゃくちゃつらいなと思います。

でもミラリオンで花音さんと出会って心を取り戻した後のEDのMirageは本当に楽しそうに歌っていて…それもあってED大好きなんですよね…。

REIさんの好きなシーンは花音さんのファイヤー!のところのやりとりめっちゃ好きです。あとダンスめちゃくちゃカッコイイです。

花音さん(堀越せなさん)

登場シーンからキャラが濃くて圧倒されます。っょぃ。
でも濃いキャラクターの合間にふと見せる素の顔があってキャラクター造形がめちゃくちゃ深いなって思いました。

花音さんのキャラ濃すぎて振り回されてるリゲルさんめっちゃ可哀想…って思うけど面白かったです。

花音さんも喜の仮面を授けられたってことは喜びの感情と向き合えていなかったってことかなって思ったんですけどだとしたら花音さんもつらいなって思います。
楽しいの感情はあるからラノベや漫画を読んで楽しいって思うことはあってもでも周囲に隠れて読んでる罪悪感から喜びを感じることを拒否してたのかなーとか。
何をやっても楽しくないのもつらいけど楽しいけど満たされないっていうのもつらいことなんじゃないでしょうか。

でも話を通して見て花音さんはとても強い女性だなって思います。
「その時々で自分はたくさんあっていいんです!」
この言葉には救われるなぁ…その時々で自分はたくさんあってよくて、でもそれも全部自分で、未来の自分を作るのはその沢山の自分の積み重ねなんだ。だからなりたい自分を重ねていけばいつかはなりたい自分になれるって、そういうことなんだろうな。
あと剣舞めっちゃかっこよかったです。

花音さんの好きなシーンは「家は関係ありませぇーん!」の時と桃花さんと握手したあとハスハスしてるところと「アーーーッ!なんというツンとデレ具合!」のところと「あー!お気づきになられましたァ?」のあたりとかめちゃくちゃ好きですね…。めちゃくちゃ好きじゃん…。

イマリちゃん(下村実生さん)

冒頭からキレキャラでくるので圧倒されますね…。あとめちゃくちゃ細い…。妖精か…妖精だった…。

イマリちゃんがつけるのは哀の仮面なので哀の感情と向き合えずにいたのかなって思うんですけどその反動があのヒステリックなところなんだろうなって…。人間素直になるってのは難しいことですね…。

イマリちゃんが途中で歌うReloadの歌もすごくいいですよね…歌が上手い…ほんとその細い体のどこから声が出てるんだってぐらい強い声出てました…。

ていうか後半になって気づいたんですけどめちゃくちゃヒール高くないですか…???そのヒールであんなにガンガン踊るんですか…??????すごくないですか???????
テンヤさんとのダンスめっちゃすごかったですもっと見たかった…。

イマリちゃんの好きなシーンはドーネスさんとのやりとりですね…あんなにガン見してから無視するの強いな…。あとルナさんとのやりとりがかわいい。

テンヤさん(清水大樹さん)

ヒステリックな相方に悩まされる比較的穏やかな普通の人って印象でしたけど後半になるにつれ牙を剥き始めるあたりがヒューーーッ!てなりました

ダンスがめちゃくちゃ上手いって設定通りにダンスめっちゃ上手かったです。
だいたいいつもイマリちゃんをなだめる側に立ってたんですけどふと思ったのは喜怒哀楽を表面的なものとして捉えてたらイマリちゃんが怒でテンヤさんが哀って印象抱くなあと思ったりもしました。
向き合えてなかった感情を考えるとテンヤさんが怒でイマリちゃんが哀で納得なんですけど。
テンヤさんとイマリちゃんは自分の中の感情と向き合えてなくてそのうちにお互いのことも向き合えなくなってたんだなーと。

テンヤさんはミラリオンにきても何も変わらない変えられない自分に対する怒りでなにかを変えたくて代表の座を奪おうとしたのかなって思ってますね。

テンヤさんの好きなシーンはブラッドさんに手招きされて困惑してるところ好きですね。
あと「笑ってなかったんだ…」って呟くシーンも好きなんですけどあれは誰のことだったんだろうなってのは気になってる。
イゴールさんのことなのかな…自分は笑って誤魔化してたのに笑わなかったイゴールさんに何か思うところあったとかなんですかね。

調律師たち

調律師ってのはなんで調律師なんだろうなって考えます。
調律っていうのは楽器の音を調整することなのでひいては感情の調律師っていうのは感情の調整をする人たちってことなのかな。
感情は音なんだと。1つの音では単調な音楽になるように、喜怒哀楽すべての感情がハーモニーを奏でることが大切だから調律師ってことなのかな。
あとは最初の3人が音楽系の人たちだったからミラリオンの世界がそれに合わせたのもあると思うけど。

ルナさん(天音みほさん)
ルナさんめっちゃかわいいっすね。
明るくてかわいいけど落ち着いていてルナお姉ちゃん!!!大好き!!!
でもかわいいだけじゃなくてREIさん相手に「それ以上は許さない」って言うところめちゃくちゃ凄みがあってすごい…。あと歌も上手い…。

アイオラさん(杉浦タカオさん)
アイオラさん!!!超COOL!!!!!
なんとなく調律師の中の最年長っていうか取りまとめ役って感じしました。お兄さんっぽいっていうか。
怒の調律師だから逆に冷静なのかな…。
でも口数は他の2人に比べて多くはないもののスキンシップが多いのですごいフレンドリーな印象ありますね。
あとギター弾くところみてるとたぶんアツい人なんだろうなと。

リゲルさん(三上俊さん)
キャラの濃い喜の集落ですごい苦労してるっぽいのでリゲルさんには頑張ってほしい(頑張ってほしい)
イナバウアー毎回腰をいわせそうでハラハラしました…
あとお声がすごく素敵ですね…「サイリウムじゃん…!」の言い方すごい好きでした。
剣舞もかっこよかったです。

シリウスさん(椿隆之さん)
なんかやべー人来た!って思ったけどよくよく見てたら割とまともな人なんですよね…
言動はつかみどころないんですけどこの人が楽の感情の調律師っていうのが深いなって。

今回のミラリオンは音楽の世界なんですよね
音楽ってのは音を楽しむことなので楽しむことに向き合えない人はいない≒調律師は不要と判断してフラフラしてたのかなとか。
それに楽の感情と向き合えない人は遅かれ早かれ絶望に飲み込まれるからミラリオンまでたどり着けないってことなんですかね…REIさんもミクニさんに捕まらなかったらそのまま死んでたかもしれないし…

シリウスさんがヒロトさんに「お前が1番ひどいのに」って言うシーンがあるんですけど…裏を返せばシリウスさんは心と向き合えない人たちを可哀想な連中だなって思ってるってことですよね…。
いやシリウスさん嫌な奴だなって話じゃなくて逆にいい人だなって思ったって話。
ルナさんは「だから私たちは寄り添うの」って言ってたんですけど楽の気持ちと向き合えない人たちに対してのシリウスさんの寄り添い方ってやつなのかなとかそんなことを考えてます。

あと仮面つけるとき袖でビンタしてるみたいでシリアスなシーンなので舞台中は笑えないんですけども思い出してはフフッてなります。

管理者たち

ミラリオンの管理者たち。話を聞いてると前回のミラリオンの道化師(調律師的なポジション)だったとか。
道化師ってことは前回のミラリオンってサーカスの世界とかだったんですかね…。
喜の仮面がスカーレットさん
怒の仮面がジェイドさん
哀の仮面がドーネスさん
楽の仮面がミクニさんorヴィヴィアンさん(ヤトさんも?)
のようですね

ドーネスさん(ウチクリ内倉さん)
毎回開演前の諸注意ありがとうございました楽しかったです。
オールバックのめっちゃかっこいい人がいると思っていたら登場シーンからだいぶ面白くて笑わせてもらいました。アドリブシーンも多彩で本当に楽しかったです。
上司と部下と同僚に振り回される中間管理職のドーネスさんほんとに頑張ってほしい…。
時間の管理者やってるドーネスさんも哀の道化師だった頃のドーネスさんも見てみたいですね。

ジェイドさん(緑川睦さん)
ドーネスさんの部下のはずですがドーネスさんがムチでしばかれる度に超楽しそうにしてたのが印象的ですね。
好きです。
毎回ミクニさんやヴィヴィアンさんの好物をすかさずお出ししてくるのでめっちゃ有能な人なんだろうな…。
好きです。

スカーレットさん(西條瑠美さん)
短鞭ヒュンヒュンさせてるお姉様超強い。
結局サンタナさんはしばいてもらえたんでしょうか…。
スカーレットさんがムチでビシィ!ってやる度に調律師3人が姿勢正したりするのすごい好きでした。
あと花音さんの顎を短鞭で撫でたりするところ見てるだけでゾクゾクしましたね…

ミクニさん(吉岡毅志さん、杉浦太陽さん)
ヴィヴィアンさん(ふくい舞さん、後藤紗亜弥さん、澁谷梓希さん)
ヤトさん(市瀬秀和さん)
日替わりゲストで見るたびに人が変わってましたね…
ヤトさんが見れなかった…どんな人なのか見たかった…
この人たちが飛び降り寸前だったREIさんを鏡に放り込むんですけど吉岡さんと後藤さんコンビだった時のひらひらってREIさんに見えるところで手を振ってから鏡に送り込むのが好きでした。
あとヴィヴィアンさんのお歌も素敵だったんですけど日替わりでインストになってたりしたので円盤早く!!

推測するにミクニさんもヴィヴィアンさんもヤトさんも前回の楽の仮面の道化師の人なんでしょうね。
望む姿を映し出す鏡みたいな話をしていたのでおそらくこの人は見た目性別名前全てを自在に変えられる存在とかなんだろうな。
そして楽の仮面の人だからこそ楽の調律師を呼び出せるREIさんのことを見つけだせたんだろうなと。

哀のコロニー

哀のコロニーってことは哀しみと向き合えない人たちってことなんですかね。

ムサシさん(齊藤真生さん)
ギターと歌が上手い。めちゃくちゃいい声されてます。
相方のために自分が邪魔になってるからもうこのまま帰れなくていいかなって思っちゃったんだな。
それでも一緒にいてくれた相方が自分がいなくなったらどう思うかを考えてないからこの人も哀しみから目を逸らして相手のことからも目を逸らしてる人なんだな。

タロウさん(桧山征翔さん)
見るからにヤンキー。ハル姉さんにもミミさんにも頭が上がってないですね。
タロウさんは何から目を背けてるんだろうな…ヤンキーだからやっぱり自分の素行とかで家族や親しい人に迷惑かけて哀しいってことから目を背けてるとかなんだろうか。
木刀二刀流使いこなすのめっちゃかっこいいです。

ミミさん(叶絵里奈)
関西弁とハリセンが強烈な印象に残るミミさん。
でも世界の説明をしてる時とかライトは当たってないんですけどぴょこぴょこ動いててすごいかわいいなって思いました。
あとムサシさんがキレた後にイマリちゃんに声を出さずにごめんね…って言って去るところが目に焼き付いてます。
ミミさんの哀しみはなんなんだろうな…。

怒の溜まり場

怒りというよりクラブ感。ウェイ系メンツの揃ったアンガーフィールド。
ここの人たちは怒りから目を背けてその他の喜哀楽の感情だけで生きてるってことなんですよね多分。

ブラッドさん(Jeityさん)
1番怒りの感情爆発させそうなのにウェイ感の方が強い。
あとめっちゃいい声されてますね。
テンヤさんに外人顔なのに英語喋れないって言われてたのやっぱブラッドさんのことなのかな…群馬出身らしいし…。
ブラッドさんは音楽やってても才能が出なくてそんな自分に対する怒りから目を背けて楽しいことだけに逃げてたって言ってたけどそう考えるとここの人たちは自分自身への怒りから逃げた人たちってことなのかな。
あとイゴールさんに「一人で拗ねてる奴よりはマシだ!!」って怒ったのはあれは正しい怒りってことなのかな。
誰かのために怒るってのは難しいけどでも哀と同じで相手とちゃんと向き合って相手のために怒るのなら、それもまた思いやりだよなぁ。

ルベリアさん(山上綾加さん)
キレッキレのダンスを踊る怒チームの紅一点。
ダンスめっちゃすごかったっす。
お茶を入れてくれたりしてすごく面倒見のいい人なんだろうなって思います。
彼女が向き合えない怒りってのはなんなんだろう…。

スマイリーさん(浜崎正太郎)
見るだけで人を不安にさせるダンスのできる人。立ってるだけで圧が強い。
ニコリとも笑わないけど他の二人と合わせてめっちゃテンション高い動きするからテンションは上がってるんだろうな。
スマイリーさんも怒りに向き合えないからここにいるんだろうけど彼の怒りもまだ見えないんだよな。

喜の集落

ちょっとですね…喜の集落の人たちについてはめちゃくちゃ話が長くなります。
彼らは喜びに向き合えなかった人たちってことになるんですよね…って思った時にゾワッてなりました。
茂助さんと十四郎さんと一刀斎さんはそれぞれ剣術師範、忍者村の忍者、悪役俳優の人だったんですよね。
それぞれのプロとして腕をただひたすらに磨いて磨いて、それでそこに喜びを見出せなかった場合は…?って思った時にすごい泣けてきて。
どれだけ努力しても努力しても満たされないっていうのは無間地獄じゃないですか…。
今回のミラリオンは音楽がすべての世界なので歌や音楽で喜びを得られない人たちが喜の集落にたどり着くのもさもありなん。

茂助さんと十四郎さんが向き合えなかった喜びってなんなんだろうなって考えています。
武術を磨いても磨いても喜びを得られない。喜べない。喜んではいけない。
心のどこかで自分のやってたことを否定してたのかな…。
ミラリオンにきて剣をサイリウムに持ち替えても彼らは満たされることがなくて。

あっそうか彼らは桃花様の本音を聞くまでただ単に自分のためにサイリウムを振ってたってことなのかな。
他にできることがないから。楽器も弾けないダンスもできない彼らにはサイリウムを振るしかできないからサイリウムをただ振ってたんだな。剣の代わりに。
だから楽しくはあっても喜びはなかった。
自分のための行動だから。
でも桃花様の勝ちたいという気持ち、夜から出たいという気持ちを聞いて初めて桃花様のために応援をしようって気持ちになったのかな。
そして誰かのための力になれる、誰かのために頑張れるって思ってようやく茂助さんと十四郎さんは喜びを得ることができたのかなって。
現代において剣術ってのは大半自己研鑽のためだから誰かのために剣を振るうってことはほとんどないんじゃないですかね。
だから彼らは自分のための剣しか振ってなかったから喜びを得られなかった。そして心から桃花様のためにサイリウムを振ることで喜びを知ったとそういうことなのかな。
思えばバンドの練習の時も十四郎さんかな…ほんと独りよがりなオタ芸やってて桃花様も一刀斎さんも怒ってたもんな…そういうことか…?

推しへの応援は自己満足にならないようにしろってことですね理解しました!!

桃花様(長谷部優さん)
高みを目指す女王様。その本質は自らを偽って偽って作り上げたイメージを必死になって守ろうとしていただけのか弱い女性でした。
自分が自分を偽っていると思っている限りは周囲からどれほど賞賛されても届かないんだ…。
嬉しいことがあってもでもこれは自分に向けられたものじゃないって拒絶し続けた結果のミラリオンだったのかなと。
自分の努力を認めること。今の自分は自分が努力をした上で存在している褒められていい存在なのだと。
桃花様はそうやって自分自身を認めることでようやく喜びというものを実感できたのかな。

茂助さん(斎藤このむさん)
桃花様のファンクラブ会長らしい。
声がハスキーですごい印象に残ってますね。
「無駄ではないのだ!!」
血を吐くような声とはこういうことを言うんだろうなって思いました。
十四郎さんと一刀斎さんを探しに行くところのアドリブ毎回好きでした。

十四郎さん(葛西祥太さん)
桃花様のファンクラブ副会長らしい。
この人元々忍者村の忍者なんですね。
リゲルさんさんとのやりとりで
「それはもう天井裏から屋根裏まで」「どっちも一緒じゃん」
「それはもう路地裏から向かいのホームまで」「そんなとこにいるはずないだろ」
ってやつめっちゃ好きでした。

楽のコミュニティ

楽しいという感情に向き合えなかったREIさんと、楽しいという感情から目を背けた人たち。
自由の素質を持つ者って言われてたけどそれはすなわち自分自身を縛り付けて自ら自由を捨てて苦しんでる人たちってことなのかな…。

結局のところ楽の感情の前に孤独と引き換えの自由と力を手に入れてそれでどうなったって話なんですけども。
シリウスさんが言うには必要なものって話だったからハルさんもイゴールさんも一刀斎さんもREIさんの調律に必要だったってことかな…REIさんのついでに調律が必要な人らもまとめて調律してしまおうとかものぐさがすぎませんかシリウスさん!!

結局楽しいという気持ちを感じるには繋がりが必要ということなんだろうな。

あと楽しいという気持ちから希望が生まれるのならその逆は?楽しいという気持ちから目を背け続けたREIさんには絶望しかないってことになってしまうんだな…。
自ら人との繋がりを断ち切って楽しいという気持ちから目を背けて得られるものは絶望ばかりってほんとREIさんしんどすぎない…?

ハルさん(搗宮姫菜さん)
ハルさんダンス超うまいしアクションすごいし闇落ちお芝居最高で最高でした!!!
めっちゃかっこよかった。
ハルさんも哀しみに向き合えずに哀のコロニーにきたはずなのにイマリちゃんがやってきたことで居場所を奪われるようで不安に駆られたところをREIさんに揺さぶられて仮面を塗り替えられてしまうんだな…。
「私変わったの!もっと早くもっと強くもっと華麗に!!」
人ってあんなに悲痛な声が出せるんだなって思いました。
誰よりも上手く踊るために自分自身の居場所を守るために。手放したのは楽の感情。残ったのは怒りと喜びだけ。
そんな哀しい存在あるかよ…。
「全部なくなっちゃう!」っていうハルさんに「なにもなくならない!!」って言うムサシさんがさぁ…。あそこも泣いてしまう。
あとハルさんが一刀斎さんの刀を取り上げて剣舞しながら蹴りいれていくところめちゃくちゃかっこよかったです。

イゴールさん(宮本親臣さん)
イゴールさんが離脱した理由が今ひとつわからないんだけどあれかな…テンヤさんが全力じゃないことに気づいてたのかな…。
「鉄は使わなきゃ錆びる。水は澱む。才能も使わなければ、澱む、錆びる」
あれはイゴールさんのことだったのかな…テンヤさんのことだったのかな…。
でも誰にも相談せずに一人で決めて一人で去って行ってしまったのは良くないぞ。
ブラッドさんも怒ってたじゃん。
あと前方で見てたときイゴールさんが着地するたびに客席までドンって衝撃伝わってきてウオォ…ってなってました。アクションめっちゃかっこよかったです…一刀斎さんの刀を飛び越えるところとかほんと最高でした…。

一刀斎さん(渡辺誠也さん)
一刀斎さんは薄々気づいてたんだろうな…喜の集落において刀を忘れてサイリウム振ったところでなにも変わってないんだって。
剣を忘れろと言う十四郎さんに筋力をつけるべきだと言う一刀斎さんは剣を忘れるなんてできてないんじゃんって感じで。
「我は神となる!」
気持ちがわかってしまう…つら…。
推しを応援してるのにいい結果が出ない時とかはさー自分に万能の力があれば推しの力になれるのにって思う気持ち…わかる…わかるよ…。「我は変化を求める」ってそういうことなんだろうな…。
自分の無力さを認めたくないんだ…自分が応援しても推しの力になれないって認めたくないんだ…推しの力になるためにはまず自らに力が欲しいってそう思っちゃったんだろうな…。

あと一刀斎さんの殺陣めっちゃかっこよかったです。
歌に合わせてスローになるところで一刀斎さん刀の柄で十四郎さんの刀弾いてんの。
めっちゃすげえ…って思いながら見てました。

バンドの方々

調律師が人間じゃないってことはこの人たちも人間じゃないってことになるんですよね。
でもヒロトさんはバンドのメンバー知ってるっぽかったけどな…雪丈さんはイメージの具現化って話してたからミラリオンにやってきた人たちの望んだバンドの姿が現実世界の人の姿を模倣したってことなんだろうか。

バンドの方々が毎回最後にすごく楽しそうに演奏してるの見てるだけでもすごい楽しかったです。
ピックほしかったなぁ…この世にはピックが飛んでくる舞台があるんすよ…。

雪丈さん(笹川大輔さん)
帽子にダンディヒゲにフロックコートというめっちゃ刺さるスタイルのダンディ。
威厳がありながらもお茶目なところのある人でした。
時間の番人とのことですがこの方も昔は仮面の人だったんですかね…。そこらへんの話も気になるな…。

ウェインさん(hoto-Dさん)
上手側ギターの方。
スカーレットさんにビシィってされてギター鳴っちゃってたのめっちゃ笑ってしまいました。

サンタナさん(KJさん)
下手側ギターの方。
毎回スカーレットさんに叩いて欲しそうにお尻出してるのとその後に雪丈さんにめっちゃ冷たい目で見られてるの面白かったです。
結局叩いてもらえたんですかね…。

マルコさん(okamu.さん)
ベースの方。
スカーレットさんにビシィ!って叩かれててめっちゃ痛そうでしたけど大丈夫だったんですかね。
そういえば登場したときにミミさんがバンドの人たちにちゃんとペコッて挨拶して回ってるのかわいかったな…。

カティさん(ナカノサキさん)
キーボードの方。
紹介時の曲毎回変わっててすごいなって思ってました。
照明当たってないときにアリスちゃんとなんかやってんの可愛かったですね…。

ヒューズさん(KEN'ICHIさん)
このドラマー強い私にはわかる。
圧倒的な存在感してましたね…。
ていうかドラムが出たり入ったりするの最初に見たときはちょっとびっくりしました。


OP Mirage

ヒロトさんとアリスちゃんが出会ってからミクニさんの合図で始まる歌。
REIさんが歌うんですけどすごい迫力があるっていうかあまりの気迫に拍手どころではない。
REIさんの全力の歌をバックに次々と紹介されていく登場人物の構成があまりに見事すぎて見入ってしまいます。
すごいOPだなぁ…。

Gracious place

ヴィヴィアンさんの歌う歌。
なんかすごいゴージャスな歌ですね…なんだかんだで3人のヴィヴィアンさんの歌聞いてたんですけどそれぞれで印象が全然違っててこれサントラに全員分入ったりしないんですか????

Reload

イマリちゃんとムサシさんの歌う歌。
イマリちゃんの澄んだ歌声がすごく綺麗で聞き入ってしまいますね。
あとムサシさんとのハーモニーがすごくいい。
多分めちゃくちゃ贅沢な歌を聞いた気がする…。
MirageもReloadも歌っているのは明日とか未来なんだよなぁ…。

Prelude

調律師3人の歌うラストに向かう曲。
リゲルさんの剣舞とアイオラさんのギターもあるからこれは調律師からのメッセージってことなんだろうな。
中盤で各コミュニティのメンバーがやってきてわちゃわちゃしてるところとそれをただ静かに見下ろす楽のコミュニティのメンバーの対比があまりに胸に刺さる。
あとみんなでわちゃわちゃしてるときにリゲルさんの抜刀からの剣舞やってて超かっこよかったっす。
全部見たいのに目が足りない…。

Another world

「ヒロトォ!!僕は空っぽじゃない!!繋がりなんていらない!!!孤独にならなきゃ…!みんな蹴落とさないと!!」
REIさんの錯乱から始まる歌あまりに凄絶がすぎる…。
カラムさんほんとすっげえな…。
鬼気迫るREIさんの歌をバックにゴリッゴリのダンスと剣舞が展開される超絶ソング。
ほんとこの狭い舞台でこれだけの人数が暴れまわるとかとんでもないもの見た気分ですわ…。
ハルさん→イゴールさん→一刀斎さんときて押しのけるようにセンターに出るREIさんを止める花音さん。
もうほんとここの花音さんとREIさんのやりとりすごいんですよね…。
「そんなのお前が恵まれていただけだろ!僕は孤独になるしかなかった!!!」
そして楽のコミュニティのメンバー全員が自分の心の内を曝け出して感情をぶつけ合ってその場に崩れ落ちるのがさぁ…。
シリウスさんが狙ってたのはこれだったってことかな…。
再開した後のREIさんがさ…ブラッドさんとかムサシさんたちと視線を合わせて笑顔を見せて歌い始めるのがさ…歌声もそれまでの圧が消えてセッションって感じになっててカラムさんほんとすごいな…。

大切なもの

人との繋がりも自分自身の感情すらも否定していたヒロトさんに向けてみんなが歌う優しい歌。
すごく優しくて明るくて希望の歌なんだけどここでアリスがいなくなってしまうのでなんだか別れの歌に聞こえてしまって泣いてしまう。
ヒロトさんを見つめるアリスがさぁ…アリス…!!
マイクを渡して歌い始めるヒロトさんにめっちゃ嬉しそうに笑って。
みんなと歌うヒロトさんを嬉しそうに見つめて。
少し離れて涙を堪えるように上を向いて。
一人でフッと消えてしまうアリスがさーーーほんとさぁーーーーーー!!!ア゛リ゛ス゛ーーーーーー!!!!!!(ボロ泣き)

ED Mirage

「あなたは今、楽しんでますか?」
「ええ。精一杯、楽しんでいます!」
かーーーーらーーーのーーーー

終わりから 続いてく 巡り巡る約束
探し物 見つけに行こう
手を伸ばせ向こうへ

ほんとこの歌詞から始まるのエモエモのエモでウオァーーーーッてなるじゃないですか…最高…最高です…。
二人を祝福するように現れるREIさんがまず最高。
アリスがヒロトさんの手を掴んで走りだすのも最高だしその後ろ姿にREIさんが歌詞に合わせて手を伸ばすのも最高。
それから心から楽しそうに歌うREIさんがもう最高の最高じゃないですか…。
OPとEDで歌の印象全然違ってて歌い分けめちゃくちゃすごいじゃないですか…。
OPからミラリオンというお話を経てこのEDになるのかと思うともう言葉もないです。
ありがとうございます…。ありがとうございます…。

ヒロトとアリスとREI

この3人のこと考えてるんですけどヒロトさんとREIさんは元々はとても近い存在だったのかなーと。
どちらも心を押し殺して生きていて。
いや違うな…ヒロトさんが同じだと思っていたのはREIさんだけなのかな…。
自分と同じで心の壊れた存在だと思っていたのにヒロトさんはどんどん色付いていって自分だけが変わらないことに焦りを感じたってことなんだろうな。
変わらないんじゃないんだよな…REIさんには最初から壊れてはいるけど心があった。ヒロトさんにはそれすらなかった。
だからREIさんはアリスと出会えていたらヒロトさんみたいになれていたかもしれないって思っちゃったんだろうな…。
でも実際REIさんではアリスは見つけられなかっただろうし出会えていてもアリスはREIさんじゃダメだって言うだろうな。
もしもなんかないんだ…。偶然じゃないんだ。ヒロトさんは何をやってもアリスにたどり着いただろうしREIさんはシリウスだったんだ…。
それにREIさんの感情はシリウスにしか調律できないものだったんだろうし。

アリスについて

見かけちゃったんですけどアリスとドーネスさんたちって同期らしいですね。
とすると前回のミラリオンのときにアリスとドーネスさんたちは生まれて、でも前回はヒロトさんにあたる人が現れないままミラリオンは終了してしまったってことなのかな。
他の四人がそれぞれの感情を与えていく中で、アリスは自分だけ役割がないことに疑問を持って、自分に役割を与えてくれる人を求めてしまったってことなんだろうな。
でも本来調律師は自分の存在意義を求めちゃいけないもんだろ…。調律師が必要とされるからには心に欠陥を抱えた人間が存在しないといけない。
医者や警察が自ら忙しくなりたいって思っちゃいけないように、調律師も心に欠陥を抱えた人間を求めちゃいけないんだ…。
特にアリスは無の感情を調律する存在だから、それこそ心を完全に失った人間が存在しないといけない。それが求めちゃいけない存在意義ってことなんだろうな。
でもアリスは求めてしまった。だから外の世界に近い鏡で存在するかもわからない存在をずっとずっとずーーーーっと待ち続けて。
ようやく出会えたのがヒロトさんなんだ。
ヒロトさんの心を調律するのがアリスの役目で、でもその役目を果たしてしまったら、アリスは消えてしまう。
それでもアリスはそのために、そのたった一人のために働いて消えることをもうずっとずっと前に覚悟してたんだろうな…。
ってことを考えてるとアリスほんとにしんどい…ってなる。
現実世界で出会えたアリスがアリスなのかはわからないけれど、今度は現実世界でヒロトさんとアリスの冒険が続いていくことを願って止まないよ…。


つらつら書いてたらめちゃくちゃ長くなってしまったけどまた何か思い出したら追加するかもしれません。
ここまで読んでくださった方ありがとうございます。
ほんとにいい舞台なので円盤買ってください。
多分そのうちSEPTさんのストアに並ぶと思うので。
http://septppn.theshop.jp


最後になりましたけどMIRROIONほんとに楽しかったです。
何気なく動かしていた感情というものを考えさせられました。
キャストの方々、スタッフの方々そしてこの舞台を作り上げたすべての方々に感謝します。
ありがとうございました。


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