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罪庫

罪庫

罪の庫(くら)と書いて罪庫。

さて、私はハンクラ好きだ。
オタク趣味で、ここ10年ちょっとは某舞台俳優さんに夢中。
その人の役のイメージで物を作ったり羊毛フェルト人形を作ったり、イベントにつけていくヘアアクセを自作したりして、友人たちに見てもらって満足しているレベルだった。

そして。
「おもしろい布を見つけたら買わずにはいられない」ぬるい布マニア であり「作り方がわからないナニカを見たら、作り方を調べてみなくては仕方がない」作り方マニアでもある。

なにこれ、どうやって作ったの!? と思ったら、調べて、やれそうなら作らずには居られないという性質。
惹かれたらすぐに調べまくり、材料を揃え、実物を作ってみてさらに自分なりの改良を加え……というコースは少ない成功例。

多くは手つかずのまま「罪庫」となって積み上がっていく。
何のジャンルが好きなのかわからないぐらい、私の部屋にはハンドメイドの入門書や中級者向けの本がたくさんある。(その隙間に推しの雑誌やグッズが詰まっている。)

粘土各種、紐、ドール服、つまみ細工、編み物、裁縫、ビーズ刺繍、日本刺繍、ワイヤーワーク、レース、ディップフラワー、レジン、和小物、プラバン、デコパージュ、がま口、革細工…それからそれから…

ちょっとしたハンクラ専用図書館か!?というレベル。
そして、その本が増えるたび、買い揃えられ増殖する罪庫の山また山。
その最たるものが「布罪庫」だ。
お高い布はそうそう触れる機会も無いので安い布ばかりがどんどこどんどん。

舞台俳優さんが好きなので、都内まで遠征をよくしていて(コロナのために行けなくなったが)、日暮里の問屋街も何度か冷やかしに行き、うっかり大量に買ってしまって、ずっしりと布を抱きかかえて舞台を見たこともある。
革を購入した時は最悪だった。だってあれ、特殊な匂いがしてぶっちゃけ臭い。
ロッカーのある劇場で助かった。


ねぇ、我慢って知ってる? 加減って知ってる?

そう自分に問いかけたい。
いやだって、鳥獣戯画柄の帆布とか、見たら欲しくなるじゃないですか。
ぽこぽこ加工させた特殊布とか、欲しくなるじゃないですか。

ならない?

きれいな天然石のビーズ、かわいいボタン、色んな種類のチャーム、大入りパックのバレッタ、カボション、レジンの封入物etc. 

さらにネットオークションでお気に入りのドレス専用布屋さん(コロナ禍で廃業されてしまって悲しい)が放出するのをロール買い。積み上がる罪。ちょっとゴロがいい。

友人に言われました。

「……業者なの?」

布その他がロールで20本以上もあったら、個人の縫製屋さんかなと思われても不思議は無い光景です。でも2台あるミシンは罪庫の奥に埋もれていたりするんですよ、これが。
物買いすぎ。
そうですね。


で、これどうすんの?

ってなりますよね。
まさに蟻塚のごとく部屋の何箇所にも積み上がっていく罪庫たち。
飾り箱に、タイトルつけて分けて入れたけれど、もはや各層が2mm超え。

これは大地震がまた起こったらやばい。
とりあえず丈夫な箱に入れて積んでいるから、震度4程度までは耐えてくれたけど、さすがにな…。

マニアの収集癖にしても、ちょっと賢者タイムに入らざるを得ない状況です。えぇ、気がつくの遅すぎですがね!!

そして今、せっせと作っているもの(けっこう長期間ハマっている)
それはつまみ細工。

5年前に作ったものと比べてみても、さすがにちょっとは上達している。
さすがにそうだろう。
さすがに。
いかに私でも。
これで上達しないならよっぽどだ。

そのつまみ細工。
小さな小さな手仕事。

布、ぜんっぜん消費しないじゃん!!
むしろ新たに作りたい色形や布の種類が増えて、罪庫増し増し。

で、これどうすんの?


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