脱喪に向けて、意識を変えたこと
20年来の喪女を、去年の今頃に脱出しました。
元々女の子が好きであったことから、成人するまでは交際経験がないことへの危機感はひとつもありませんでした。
片思いさえできれば、という強がりが自分の中にあったためです。
今思えば、成人式がその意識を変えるきっかけだったのかもしれません。
成人式に子供を連れてくる同級生や幸せそうな友人のなんて多いこと。疎ましい人だって異性に興味のないあの子だって、みんな等しくパートナーを見つけているのでした。
その頃から、漠然とどうにかしないとという感情がありましたが、何もせずに1年が経過しました。このままでは孤独死ルートしか無いじゃん、とネタにし続けるのも辛くなり、実際に行動に移したのが1年と10ヶ月ほど前。ガールズバー店員として働き始めたのが1年半ほど前、荒れていた3ヶ月を経て、脱喪に至りました。
さて、簡単に経緯を説明させて頂きました脱喪ですが、そう簡単なものではありませんでした。
実際にマッチングアプリを使い、何百人ともやりとりし、何十人とも会い、挫折を重ねてようやく…という流れです。
何故私だけが彼氏を作れないのか、と何度も泣くことはありました。
そもそも女として劣っている部分があることに当時の私は気づくことができませんでした。
今回は、いわゆる「恋活」の中で気付き、意識を変え、脱喪に繋がった部分について紹介いたします。
①綺麗な口調を意識する
口の悪いオタクから棘のない口調に
以前はSNSに依存し、終始内輪ノリで会話をしていたため、かなりオタク丸出しの口調でした。
具体例を下に挙げます。
・~じゃね?
・!??!?!?!!
・クソ
・やべー
・○○してぇ
・カタカナ単語をあえてひらがなにする
・半角カタカナの使用
・語彙力が無いネタ
・自虐ネタ
・絵文字の羅列
・変わった第一人称(弊社やワイ、我等)
・自らの発言につっこむ
・大きすぎる主語(全人類等)
・ネット上での流行ワード
これらを、自分の中から全て排除しました。
ネット上での流行ワードに関しては、最近のものだとえち、やクソデカ○○…等が当てはまるでしょうか。
感嘆符の羅列など、現実世界では使えないものもありますが
これらをネット上で普段使いしていると、自覚がないうちに現実の口調にも反映されます。
つまりは、気が高揚した時などに無駄にテンションが高くなってしまう…といった形ですね。
これらを改善していったほかにも、言葉の言い換えにも努めました。
「まじか」は「本当?」
「デカい」は「大きい」
「はえー」は「早い」
「あざす」は「ありがとう」
「別垢」は「別アカウント」
のように、正規表現を意識していきました。
あとは、個人的に似非方言を多用していたので、その辺りも徹底的に排除しました。
マッチングアプリ等でも、マッチングしてすぐに
「ども!mocoどす~何卒よろしくお願いしやす~」
のようなメッセージを送っていたので、当時マッチングした相手からは相当気持ち悪く見られていたんだろうなと思います。笑
口調も個性の一部には間違いないですが、その個性はあくまで同志の中でのみ通用するものです。
開口一番「そういう人(オタク)」なのだと見極められることがあまりにも多く、初めのうちはオタクにアイデンティティを見出していたので気にも留めずにいましたが、脱喪を目指す上ではそれが利点にはならないということに気付いたため、これら全てを変えた次第です。
先述のメッセージ文面に関しても
「はじめまして!mocoです。よろしくお願いします!」
の方が、没個性ではあれど好印象ではあるのです。
客観的に見たときに自分がどう見えているかを意識することが
脱喪への(異性から恋愛対象として見られるための)第一歩だと、そう感じます。
②擬音を控える
自分の言葉で説明できるように
元々擬音はあまり好きではなく、使わない方ではありました。
が、職場にかなり擬音を交えて会話をする年上がおり、反面教師とさせて頂いた次第です。
話し手側からすると楽に説明ができて良いのかもしれませんが、聞き手側からするとかなりストレスです。
その証拠に、その人に対して苦手意識を持っている同僚が一定数います。
結局は、筋道立てて自分の言葉で説明できる力は捨てないでおいた方がいいという話です。
③LINEの名前を本名にする
仮面を取って素顔に
今までのLINEの設定名は、ネット上で使っているHNでした。
(本名がそれなりに珍しいため、身バレ防止の面もありました)
マッチングアプリで恋活を進めていくなか、ひとつ気づいたことは
ネットがきっかけで出会ったとしても、そこからは現実での関係性に変わる
ということです。
至極当然のことではありますが、これまでは学校の友人にさえHNで呼ばれていたことで、その感覚が麻痺していました。
元来とは異なる名前を掲げていると、知らず識らずのうちに別の(それこそ汚い口調などの)人格を作り上げてしまっていた、というように。
相手は本来の姿で向き合ってくれているのに、別名義という仮面を被っていたらずっと向き合えないのではないかと感じ、設定名を本名に変えたのでした。
あとは、なんだかんだ本名で呼ばれると嬉しいものです。笑
④SNSから離れる
SNS依存からデトックス
私生活が多忙なこともあり、SNSを見る時間が減っていきました。
そうすると、嫌な感情の捌け口がなくなる一方、無駄な毒素を吸収することもなくなったのです。
今や、どこの界隈でも学級会が行われていたり、誹謗中傷や炎上が頻発していたりします。このような騒動が目に触れもしないので、ストレスを受けなくなり、気持ちが落ち着いたというのが正しいでしょうか。
今Twitterのアカウントを持っている人がいたら、試しに3日でいいのでそのアカウントからログアウトしてみてください。
最初のうちは退屈さや不便さを感じるかと思いますが、後にいかに普段から無駄なストレスを受けていたかを悟ると思います。
⑤流行りのものを取り入れる
個性的から普通の女に
また個性の話になりますが、私自身はオタクであることがアイデンティティでした。人一倍以上に漫画・アニメ分野に精通し、人とは違う服装で個性を貫いている自分が大好きでした。
そんな私がなぜ考えを改めたかというと、世間ではそれが通用しなかったからです。
人とは違う自分であればあるほど、一般人との会話ができなくなりました。
ガールズバーで働いた中で、一般人が普通に交わす話題についていけないという経験もありました。
同じく漫画が好きな友達、同じくアニメが生きがいのお客さんも多くいます。
ではそれだけしか話題がないとなると、それ以外の、自分と初めて会う人からはどう見えるでしょうか。
「個性を捨てる」と表現すると聞こえは悪いですが、一般人レベルのことを、流行りを少しずつ自分に取り入れる、それだけでいいんです。
⑥肯定的になる
否定的から肯定的に
卑屈、妬みと嫉み。
それが恋活を始める前の私を表す単語です。
何故なら、SNS上で見る上手くいっている人や幸せそうな人、街を行き交う仲の良さそうな恋人達を直視することすらままならなかったためです。
ある日、ガールズバーのスタッフに「否定的すぎる」と言われたことで、自分が直接関わる人までもを否定してしまっていることに気付きました。
自分の意見を押し通すことは大切です。
それと同じくらい、他人を尊重することも大切でした。
もし、自分と違う意見を出されても一度自分の中に落とし込んでみよう。そう考えたあの時の自分には感謝しています。
よく、幸せになれない女の口癖例として出される「どうせ私なんか」が、自分の場合は「でも」「だって」という言葉として表されていたという話です。
⑦口に出して伝える
無感情からわかりやすく
ありがとう、いただきます、ごちそうさまでした。
これらを、今までの人生以上に意識するようになりました。
例えば店で買い物をした時にも、店員に感謝を伝えます。
人と遊んだ時も、別れの挨拶とともに感謝を伝えます。
これを習慣付けていると、誰と一緒にいる時でもその習慣が出るため、結果的には穏やかな印象、丁寧な対応のできる女子になれるというわけです。
今やどこにも書いてあることではありますが、
「言葉にしなきゃ伝わらない」これに尽きます。
昔は不思議、天然と称されることも多くありました。
今では私のことをそう称する人はいません。
あの幼かった頃に言葉の真意に気付けていたら、ということもありますが、社会人となった今、伝えることの大切さを知れたので良しとします。
以上、私が脱喪までの過程で感じ、実行した意識改革でした。
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