部下としての振る舞い、7つの心がけたこと
はじめまして、ごともこです。オフィス向け無人コンビニスタートアップ600で働いてます。
今年の9月終わり、社内の方針転換に伴い各部署のフォーカスが大きく変わったタイミングで、Planetsという倉庫/物流業務全般を担う部署に兼務で関わることになりました。(弊社は基本的にひとりが複数部署に所属する兼務体制組織です)
1ヶ月ほど働いてみて、たくさんuniposをもらえたり喜んでもらえることが増えたのですが、先日「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を読み返して私が意識的に心がけたことの理由付けができたので、ここで備忘録的に書き留めておこうと思います。
「良き部下」とは?
まずはじめに、弊社の社内体制についてちょっと説明します。
基本的に複数部署に所属する兼務体制の組織、と書きましたが、そのため弊社では「ある部署ではマネージャーだけど、ある部署では部下として働く」という一見矛盾したような状況が当たり前になってます。(基本的なコミュニケーションは敬語を推奨していることもあって、社員同士はとてもフラットな関係です)
そういった環境の中、代表のくぼけーさんがよく仰っているのが「良き部下、としてのふるまい」というワード。
その定義は人によって様々かと思うのですが、今回は特に
・降り掛かって来る業務や検討事項を裁くことで手一杯
・上記にともない、部署として取り組みたいことの意思決定のための時間がとれない
というのが大きな課題だったので、マネージャーが「肩の荷を降ろせる」すなわちマネージャーが本来やるべき意思決定のために割ける時間が増える、ということを個人的な目標(部下の自分としての)にしました。
+α、社内でこれは良いふるまいだなあ、と思う人をベンチマークにして真似ることを意識的に心がけました。
1.前提(当たり前)を共有する
当たり前ですが、関わる部署が今何をしていて、何に困っていて、何をしたいのか、わかっていないと自分が何をすべきかわかりません。
私はもともとPlanets管轄の別部署に所属していたこともあり、なんとなくの把握はしていたのですが、その認識が合っているかの確認と、「今一番困っていることは何ですか?」について深ぼることを意識しました。
ちなみに、代表のくぼけーさんがこのPlanets立ち上げ時に部下として入る際に、メモ帳とペンを持って「何でも言ってもください」と聞きにいった、というエピソードを真似て、紙(ノート忘れた)とペンを持って聞きに行きました。笑
想像以上にするべきことが多く、業務が回らないこともありました。そのような状況をくぼけーさんに相談したところ、「僕が入ります」と、代表自ら私のチームメンバーとして動いてくださることになったんです!メモ帳を持って「何でも言ってください」と。あれは本当に驚きました。
情報を取りに行く過程では、さらに下記の点も意識してManagerのスタンスを理解するよう心がけるのもよいかもしれません。
事実、実践上の価値観、優先順位、好みなど共有していること、つまり、いかにひとつの組織が一致協力しているかということは、経営管理上のスタイルが進歩していくことを望むならば、必須の条件である。 ー「HIGH OUTPUT MANAGEMENT p.258ー
2.”議事録”をとる
マネージャーは考えること、話して共有しなければならないことも多く、mtgの際、議事録をとれていないことも多いのではないでしょうか。そこで意識的に「私が議事録とりますね」と、その役割を遂行する意思を示すようにしていました。
「議事録をとる意味って?」「業務の遂行スピードが遅くなるのでは?」
そんなことを考えた時期もありました。確かに、議事録をとったところで、ただのメモ書きになっていたりするようでは意味が無いかもしれません。
(実際ただのメモ書き議事録を出してダメ出し食らったこともある笑)
その点、こちらを読んで腑に落ちました。
レポートが公式化されて記録されるときに、それを書く人は口頭でいうときよりも、厳密にならざるをえない。レポートの作成者はその説明の中で、トラブル箇所を確認し処理せざるをえない。つまり、そういう規律と思考を自らに課せらざるをえないところから、レポートの価値が生じてくるのである。 ー「HIGH OUTPUT MANAGEMENT p.95ー
ここでの「議事録をとる」という行為は、その成果物ではなく「議事録をとっている」過程に意味があると考え、マネージャーに対して提案や議論の申し出ができる状態にすることが目的なわけです。
例えば、これもやらなきゃあれもやらなきゃ、となった後、「じゃあこれで頑張りましょう」となっても
・いつまでにどのタスクを?
・誰がアサインされるの?
・そもそもの優先順位は?
まで頭が回っていない、というのは割とありがちな話ではないでしょうか。議事録をとる過程でこの辺も整理してしまう、というわけです。(議事録をとっていることで、後からのアサインや議論も可能)
確かにスピード感は落ちるように感じるかもしれませんが、議論が白熱して脱線した時に戻す役割も担えますし、書くことで他部署への共有や連携もスムーズにいきます。
3.Playing Managerの”Playing”は積極的に巻き取る
1・2を実施した上で、チームが負っている業務がわんさか出てきます。スタートアップで人数も少ないのでManagerが業務も担うPlaying Managerであることはほぼ当たり前。とはいえ、新しい業務のアサインも、今ある諸業務の処理が追いつかないと手がつけられません。
「それ、私がやっちゃいましょうか?」とマネージャーの「Playing」を、まず少しでも減らすことを意識しました。
4.巻き取った業務をスキーム(ドキュメント)化してしまう
巻き取れる業務、その中でも同じ作業の繰り返しだったり、一度レクチャーを受けてしまえばあとは何とかなるような仕事があると思います。
一旦回しているメンバーだけで事足りたので、ドキュメント化していなかった&する時間がなかった、そんな仕事はドキュメント化することで誰にでも割り振れるようにするチャンスです。書き出すことで、抜けていた穴を補うこともできます。
こういった情報をまとめて、いつでも誰かにお願いすることができる状態にするようにしました。
管理の仕事に応用できる第2の生産上の原則は、類似したタスクの”バッチ処理(まとめてやること)”である。 ー「HIGH OUTPUT MANAGEMENT p.114ー
私の経験でいえば、経営管理の仕事は大部分が”予測”できる。したがって、できる仕事を予測して、その準備体制を整えておくことが、経営管理上の仕事で経験する、どうも細切れ仕事でとりとめがないという感じと現実のギャップを極小化するための常識であり、重要な方法なのである。 ー「HIGH OUTPUT MANAGEMENT p.115ー
上記のように、例えばそのドキュメンテーションのやり方すら体系化できて(準備体制を整えて)いれば、なおよいかもしれません。
5.情報を自分で止めない
タスクを巻き取って、その後の進捗について一切報告しない。または、何かManagerにも共有が必要な議論があった時にその内容を自分で留めたままにする。
そういったことは極力無くすよう、slackでも各種ドキュメントでも成果物や議論についてはメンションすることを心がけていました。
例えば、下記のManagerのモニタリングという業務は、私(部下)からの共有が適切に行われていれば最小限で済むわけです。
マネージャーがタスクからすっかり足を洗うことなどはできない。権限移譲をした後でも、仕事の完了に対してはやはり責任があり、移譲した仕事のモニタリングは、結果を確実にもたらすための唯一の実際的方法である ー「HIGH OUTPUT MANAGEMENT p.110ー
Managerの役割は意思決定がメインです。情報不足がもとで、意思決定が遅れる/余分な確認コストをかけてしまう、そういった可能性は、私からの情報共有で極力避けられるなら避けたい、と考えてシェアしていました。
(もちろん、細々したことを何でも共有して余計な確認コストをかけてしまう、というのもよくないかもしれませんが、、、)
Managerの確認が必要なのに、確認した/反応した形跡が見当たらないものについては、こちらからリマインドもすることも意識しました。
6.Managerに集約する中で、答えられそうな質問には答える
Managerには各部署から、常に検討事項が、質問が、ひっきりなしにきます。ただでさえ業務に追われている中、
・その質問に答えるために必要な別途確認
・前提条件のすり合わせ
といった1つ1つを確認するのはとにかく手間でしかありません。
対Managerの質問事項でも、同じ部署の人間として状況がある程度把握できていれば自分でも答えられそうだな、みたいな質問ってあると思います。そういったものには積極的に対応して、最終的に「こう思うのですがどうでしょうか?」といった形でManagerはYES/NOだけ出せば良い状態にする、とということを意識して実行していました。
7.とりあえず 『了解です』 !
「上から来た命令は絶対!!!!」といったマッチョな思想ではないことだけ、先に言わせてください。笑
「仕事を任せたい」と思う人ってどんな人だろう?と考えながらslackを辿った時に
・単純に業務を遂行できるかどうか
・依頼した時の反応が気持ち良いものかどうか
の二点の要素があるのでは?という結論に達しました。
依頼した時の反応が気持ち良いものかどうか、について、例えば何か『お願いしてもよいですか?』と頼んだとします。
①
(頼む側)『これ、お願いしてもよいですか?』
(頼まれる側)「了解です」
(頼む側)『(うおーあざます!!)』
(頼まれる側)「これはこうゆうことであってますか?」
(頼む側)『そうです!(何でも聞いて!)』
②
(頼む側)『お願いしてもよいですか?』
(頼まれる側)「これはこうゆうことですか?」
(頼む側)『そうです!(えっ大丈夫かな受けてもらえるか、、、?受けてもらえないとなるとうんぬんかんぬん…)』
(頼まれる側)「了解です」
(頼む側)『(あ、よかったホッ)』
これは極端な例ですが、①のほうが頼む側の心理的な隔たりというか、無駄な心のざわつきコストが低く、なんなら「まじありがとう」モードで頼んだ側への印象がプラス、かつ、追加の質問に対して快よく応えられるような気がしませんか?笑
もちろん、「了解です」=「了解した物事について責任を負う」ので、自身のリソース状況によってはNOを伝えることや、先に状況確認することが必要になってくると思います。
ただ、今回はとにかく部下として「マネージャーの負担を少しでも軽くすること」が第一だったので、頼む側も気持ち良くいれる、ということを優先し、そのように振る舞うことを意識しました。(その結果、とりあえず何でも「了解です」スタイルに)
良し悪しあると思いますが、「たしかに!」と思うことがあればぜひ取り入れていただければと思います。
おわりに
こんな感じで偉そうに書きましたが、完了していないタスクも多く、まだまだ発展途上です。
「いや、書いてるけどやってないじゃん!」というツッコミが今にも聞こえてきそうな気がしてなりません。笑
とはいえ、新しく入ってきたメンバーも多い中、私自身が「部下として意識しているふるまい」についての考えをまとめてみることに、ちょっとは意味があるんじゃないかな、と思って書いてみました。
1つ1つのエピソードを書く時に、それぞれ思い描く600メンバーがいるというのはとても素敵で幸せなことだなあ、と感慨に浸りながら書いたので多少感情的に書かれている部分については目をつむっていただけると嬉しいです。笑
初noteでしたが、今後もこんな感じで気づきを共有していきたいと思います。何かこの記事を読んで、得られることがあるようでしたら幸いです。