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失敗を検証することで見えてきたもの。
前回の30坪から250坪へのお店の移転について、もう少し検証したいと思います。
今思えば、250坪のお店って!無謀としかいいようがありません。
まず固定費(家賃)が半端なく高い。今までの10倍近い額になる。
広い店になると人手が必要で人件費がかかり、こちらも10倍に。
広くなるとオペレーションも全く変わり、一からやり直しとなる。また手動では追い付かなく、ポスレジなどを導入せざるを得なくなる。
調理機器など大きなものが必要となり、こちらも莫大な経費が掛かる。
食器など備品など数が足りなく、今までのものは使えず、新しく一から買い直しとなり、経費の無駄が発生。
光熱費、空調などすべて10倍に。
施設管理費が、広さに準じて決められるので、毎月10万近い出費。
250坪に合う家具、調度品などが数も必要であり、安物は使いたくなかったのでこちらも結構な額になる。
とまあ、ちょっと思い出しただけでも吐き気がするほどの経費の山。
もちろん、広さがあり120名も入るキャパのお店で、結果として、1億の売り上げは達成したものの、それ以上の経費がかかったというお粗末な結果でした。
設備や内装はもちろん、初期投資として、別枠でかかってます。
まあ、とにかくお金がかかること、かかること。
湯水のようにわいてくるなら良いのですが、売り上げから、必要経費を差し引くと赤字は間違いない状態だったので、2年目からは大きく軌道修正しました。
まず、人件費がかかりすぎているので人を減らし、効率よく仕事してもらうように工夫していきました。最初は現場から必要といわれるまま多めに採用していたので、そこは本当に必要か吟味して10%落としました。
仕入材料も、シェフに任せているとどうしても足りなくなることを恐れ、多めに発注するので、メスを入れ、又業者も何社か入れて相見積もりを取るよう心掛け、13%落としました。
一般管理費を見直すことにより、結果、2年目は単年度赤字脱却でき、トントンとなりました。
おかげで、今までアバウトな数字の把握でしたが、この時の教訓で細かく数字をチェックできるようになりました。
今では税理士さんの月次報告が楽しみでもあり、こちらから税理士さんの数字のミスを指摘できるほどになりました。
やっぱり身をもって痛い目にあい、真剣に数字(お金)の重みを体感しないと理解もできないし、チェックも改善もできないものです。
教訓としては、現場にある程度は任せてもよいが、最終はオーナーがチェックする癖をつけないと、やはり緩みます。現場は回らなくなることを一番恐れて、なんでも厚めに準備したがるからです。足りなくても自分がなんとか切り盛りするというまで踏み込ませるには、教育と信頼が必要なので、こちらもいきなり切り詰めさせるのではなく、現状を理解してもらい、協力してもらうという形がまず大切です。
こちらも結局コミュニケーションですね。
それと、最終責任は自分にあり、お店を存続させるためには、目の前のことは厳しく望む必要があり、嫌なことでも先頭に立って、言ったりやったりしないといけないということです。
この250坪の店ではこうやって本当に、大変でしたが、一つ一つ大きな学びとなりました。
一番大変だった人の問題に関しては次回に書きたいと思います。