Official髭男dismさんの「Pretender」に気づかされたこと
今までの恋愛経験を振り返って、誰にでも心に残る思い出の曲があると思います。
好きな人がよく口ずさんでいた曲、失恋した時にずっと聴いていた曲など、その曲を聴くと、今でもその時の感情が込み上げてきてしまうような、忘れられないメロディーや歌詞。
今回は、私自身の思い出の曲について語りたいと思います。
私にとって心に残る曲、それは、Official髭男dismさんの「Pretender」なんです。
この曲を初めて聴いたのは、当時付き合っていた彼と夜、外食して帰る車の中でした。彼がおもむろに、「最近この歌が好き」と、Bluetoothと接続してスマホから流してくれたのが、「Pretender」だったのです。
イントロが始まって、「誰の歌?」と聞いた私に、「知らないの?めっちゃいい歌だよ。」と、彼がそれ以上は何も言わなかったので、とりあえずそのまま聴いてみることに。
サビが始まってその歌詞をきいた瞬間、私は、ハッとしたのです。
「あ、彼は私にこの歌と同じ想いをもっているのかも」
なぜが瞬時にそう感じたのです。
その時はその一部のサビの部分の歌詞だけが頭の中にスッと入ってきて、その後のパートが流れても、ずっとそこだけ頭から離れませんでした。
「この歌泣けるんだよね。」
彼はそう言って、ただただ聴き入っていました。
その時彼にどういう想いがあったのかわかりませんが、ただただ単にこの曲が好きだからという理由で、私に聴かせてくれたのかもしれません。
でも私は、「君の運命のヒトは僕じゃない」と言う歌詞を聴いた瞬間に、2人の未来は来ないということを悟ってしまいました。
その当時、喧嘩していたというわけでもなく、お別れを考えていたわけでもなく(彼の意思は分かりませんが)、仲良く食事をし終わった帰り道での出来事なので、お別れというキーワードはどこにもなかったはずです。
でもなぜか、このサビの部分を聴いた瞬間に、彼との終わりが見えてしまったのです。
結局この彼とは、その数ヶ月後に本当にお別れすることになってしまいました。
理由は、彼の仕事が忙しくてすれ違いが生じてしまったことが原因でした。
その時に私はこの「Pretender」を思い出したのです。
私にこの歌を聴かせてくれた時、彼がどんな心境だったのかは分かりませんが、もしかしたらお互いに、2人の将来を思い描くことができてなかったのかもしれません。
あれから数年経ちましたが、今でもこの曲を聴くと、当時車の中の瞬間の想いに戻され、切ない感情になってしまいます。
でも同時に、本当にいい歌だねって、その時の彼に伝えたくなるんです。