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NASDAQ100指数 月次チャート分析[2024/11]

1. はじめに

 こんにちは。テクニカル分析をもとにトレードを行っている「望月ういの」です。自分自身でしっかりチャート分析する習慣をつけるためにも自分自身の分析を記事にしています。

 また、もし読んでくださるどなたかの参考になる部分がありましたら幸いです。

 基本的に月足が確定されたあとの第一週末に更新することを考えています。デイトレをするにしても環境認識は大事ですし、スイングであれば詳しく見るのはそれくらいの頻度で良いかなという感じです。詳しく分析するのは各月でこの第1週末のみですが、個人のトレードという意味では毎日観察しながら微修正していっています。

 長らく休止していましたが、Xでもポスト開始するといった形で本格的な活動開始しましたので、こちらのnote記事更新も再開しようと思います。
 以前は月2回の更新でしたが、動画制作等の活動も開始したため頻度を落とそうと思います。

それでは、よろしくお願いします。

2. 分析の骨子

 ダウ理論をもとに、いろんな視点で分析してみようと思います。ダウ理論は6つの理念があり、それぞれに対して行う分析方針を下記します。

2-1. ダウ理論 (1) 平均株価はすべてを織り込んでいる

 NASDAQ100は平均株価指数ですので、ダウ理論(1)に従えば、現在の価格は過去・目先・先行きに関するあらゆる知見が織り込まれているということになります。すなわち、この平均株価指数をしっかり分析しましょうとなるかと思います。

 そこで、本noteでは基本的に平均株価指数についてのみ触れたいと思います。ちなみになぜS&P500等ではなくNASDAQ100か?といいますと、単に私がメインのトレード対象がNASDAQ100だからです。

2-2. ダウ理論 (2) 市場には3種類のトレンドがある

 いわゆるメジャートレンド、インターミディエイトトレンド、マイナートレンドと言われるものですね。これについては、マルチタイムフレーム(MTF)分析という形で、月足、週足、日足のチャート分析をしていこうと思います。

2-3. ダウ理論 (3) メジャートレンドには3つの局面がある

アキュミュレーション局面、パティシペーション局面、ディストリビューション局面と呼ばれるものですね。エリオット波動理論的に言うと、推進波が5波動構成で、1波、3波、5波がそれぞれの局面に対応するものと考えます。

つまり、本noteではエリオット波動理論のカウントを試みます。

2-4. ダウ理論 (4) 2つの市場平均を確認する

 ダウさんは工業株と鉄道株で、両方の平均株価が同じシグナルを出していないといけないとしていました。工業株が調子が良いと、その部品や製品を輸送する輸送株も調子良くなるよね、ということかと思いますが、それをNASDAQ100で考えると……因果関係的な厳密性は欠けるとは思いますが、米国全体の景況感的な意味で、S&P500とダウ平均株価を確認するようにしようと思います。

2-5. ダウ理論 (5) 出来高でトレンドを確認する

 これは書いてある通りですね。

 また、本理念と趣旨はずれるかもしれませんが、価格帯別出来高についても分析手法として取り入れます。

2-6. ダウ理論 (6) トレンドは明確な反転シグナルが出るまで効力を持つと仮定する

これは分析の中で触れればよいかと思います。明確な反転シグナルとは?となるのですが、本noteでは「フェイラースイング」「ノンフェイラースイング」「反転を示すチャートパターン(といってもフェイラースイングやノンフェイラースイングに大体当てはまるとは思いますが)」という観点で見てみることにします。


3. 免責事項

  • 投資は自己責任です。本note記事の内容及びリンク先から発生するいかなる損失や損害、被害について、投稿者は責任を負いかねます。

  • 本note記事は会員登録なしでどなたでも閲覧可能です。

  • 本note記事は個別の株式(有価証券)の価値について述べるnote記事ではございません。

  • 特定の売買ポイントを具体的に述べるものではありません。

  • テクニカル分析は将来の値動きを予想したり当てようとするものではなく、現状を分析し、様々なシナリオを想定することで優位性のあるポイントを掴むものだと考えております。本noteに記載されるものは1シナリオにすぎず、その通りに価格が動くことを予言するようなものではございません。


4. NASDAQ100指数分析

5-1. エリオット波動分析

 まず、エリオット波動理論をもとにカウンティングを行ってみたいと思います。この波動カウントの結果を次のMTF分析の項で考慮します。

 久しぶりなのでかなりマクロの視点から確認し直してみます。下図は1980年代からの3ヶ月足チャートです。

 2000年くらいのITバブル崩壊で下がったあたりで一区切りついた(リアクション波が終わった)として、2002年10月くらいを始点に波動をカウントしました。

 なんとなく3波長すぎじゃない?という気もしますが、延長したのかなという解釈です。

 直近を拡大してみてみます。

 ①のところは5波で構成されているリアクション波なのでWXYXZ波なのかなと解釈できます。その後の上昇5波(青色の(1)(2)(3)(4)(5)の波)はあまり自信がないです。
 一応上図のようにカウントしてみました。現時点は青い波動の第5波でエンディングダイアゴナル(3-3-3-3-3)を形成していそうな形に見えます。

 正直、自信をもってカウントできているわけではないので、微妙な判断になりますが、全体感を見てもそろそろ波動の終わり感はあるかもしれません。

 ただ、延長という概念もあって、するする伸びていくということもあるのでなんとも言えません。それを言ってしまうと何もわからないじゃん!となるかもしれませんが、そういう微妙なタイミングだということを念頭に置いておくことが大事なんじゃないかなと思います。

4-2. 月足チャート分析

 それでは、MTF分析に入っていきます。MTF分析では、色々な観点から分析を進めていきますが、私がこれは注目しておいたほうが良いかなと思うものを記載します。

 まずは月足です。

 移動平均線を5本ほど出していますが、きれいなパーフェクトオーダーです。(黄色のジグザグな線は20SMA、黄緑の線は25EMAです。計算方法が違うのでそこの並び順は参考で良いと思います)

 そして、平行チャネルを引きました。若干ヒゲが飛び出しているところはありますが、おおよそきれいなチャネルの中での推移となっています。

 ①にあるように7月に最高値をつけて、これが月足レベルでの高値となっています。一方8月が月足レベルの安値ですが、②に記載のように8月は大きな下ヒゲ陽線、翌月も下ヒゲ陽線ということで上昇の勢いを感じます。

 10月の陰線が高値を超えられなかったのが気になるところです。明確に7月の最高値を超えてくれればまだ強気なんだなという見方になろうかと思います。

4-3. 週足チャート分析

 次に週足チャートです。

 直近のチャートパターンとして、①②のようにアセンディングトライアングルや上昇ウェッジ感があります。アセンディングトライアングルというには同じ水準で跳ね返されてる感がないので微妙かもしれませんね。
 上昇ウェッジとして見ると、前述のエリオット波動理論で見たエンディングダイアゴナルと同じく、反転のチャートパターンと言われていたりもするので、日々警戒しながらチャートを確認した方が良いかもしれませんね。

 ③の点で言うと、直近の週足レベルで高値と安値が切り上がっているので直近レベルでは上昇トレンドだと言えそうです。ただ、月足高値と月足安値の中を動いているだけなので、そういう意味ではただの保合い状態という状況でもあります。なんとも言い難い状況ですよね。

 ④で書いたのは出来高です。10月最終週の陰線がそこそこの大きさで出来高も多くなっています。出来高が多くてローソク足もそこそこ大きな陰線となると、しっかり売買が繰り返されて下がっているということなので、力強さを感じますね。この陰線は包足になっていますしね。。

 左の4月の方に比較用の縦線も引きました。ここは出来高が少なく、大陰線になっています。出来高が少ないということはそんなに売買されておらず、下がったら買おうと構えていた人たちがいたのかな?という感じでその後上がっていっています。今回はそんな感じではないので、なんとなく保合いの中で微妙な戦い、上がるのか下がるのかもやもやする感じかもしれません。

 ちなみに移動平均線を見るとパーフェクトオーダーです。

4-4. 日足チャート分析

 次に日足チャートです。

 ①はこれまで見た通りの上昇ウェッジっぽい形です。そして直近のチャートの形を見ると②で拡大トライアングルのような形になっています。メガホンとかって呼ばれたりするものですね。まあ、週足で包足になっているということは拡大トライアングルちっくになっていることでもあるので不思議なことではないですが。

 ③を見ると①上昇ウェッジをやや下抜けしているようにも見えます。出来高を見ると2日間にわたってしっかりと出来高があり、大陰線と上ヒゲ陽線(はらみ足)。拡大トライアングルは反転シグナルと言われていて、上昇ウェッジも下抜けしやすい形とも言われている……うーん。

 移動平均線を見てみると(下図)、移動平均線としてはパーフェクトオーダーですが、価格としては短期移動平均線(25EMA、20SMA)を割り込んでいる形。

 RSIも見てみます。

 価格は高値の切り上げに対して、RSIは切り下げ、ということでダイバージェンスっぽい感じ。ただ、RSIがそもそもそんなに高くなくて横ばい、価格も横ばいという感じなので、そこまで重視しなくても良いかもしれません。


 価格帯別出来高を見てみます。どこの範囲の出来高を見るべきかという感じではありますが、上図のような薄青の範囲で見てみました。ちょうど出来高が多いところが、薄い紫の領域:抵抗帯→支持帯へレジサポ転換したような価格帯なんですよね。今回もこのあたりで支えられるかどうかという感じでしょうか。

 Fear & Geed Indexは下図のようにNEUTRAL。

https://edition.cnn.com/markets/fear-and-greed

 総じてなんとも言い辛い局面ですね。

5. S&P500指数分析

 SP500指数のチャートを見てみます。

 こちらは明確に上昇ウェッジを下抜けした感じがしますね。そして、NASDAQ100よりも抵抗帯→支持帯の薄紫の領域がはっきりでています。ここらへんで支えられるかどうかといったところでしょうか。

6. ダウ平均指数分析

 次にダウ平均指数を見てみます。

 ダウ平均指数はいつも違った視点を与えてくれるので楽しいですね。NASDAQ100やS&P500では上昇ウェッジを下抜けたかどうかという話ばかりでしたが、ダウ平均を見ると上昇ウェッジと言うよりは②平行チャネルという感じです。

 ①で内部トレンドラインを引いてみました。長期に亘って赤線の平行チャネルが引けそうな感じなんですよね。

 つまり、①内部トレンドライン&②平行チャネルの下限ということで跳ね返されるか、下抜けて赤平行チャネルの下限で跳ね返されるか、薄紫の支持帯で支えられるかという感じでしょうか。

7. まとめ

  • 移動平均線的には日足、週足、月足ともパーフェクトオーダーであり、上昇トレンドの中にいる

  • チャートの形的には上昇ウェッジの下抜け気配もあり、もう少し下落してもおかしくないか

  • エリオット波動論的には5波の中の5波にいる可能性があり、警戒を要する時期かもしれない

  • ただし、明確な反転シグナルがあるというわけではないと考える

  • 総じて色んな観点から見ると上げと下げどちらが優勢とも言えず難しい局面と感じるため、あまり強気の勝負には出づらいか

 大統領選前もあってかだいぶ難しい時期ですね。10/31の大陰線が無くて最高値を更新してくれていればあるいはとも思いますが、現実をしっかり見ましょう。

8. さいごに

 長々とさいごまで読んで頂きありがとうございます。何かの参考になれば幸いです。

 久しぶりの更新で拙いところもあったかもしれませんが、今後も見てもらえると嬉しいです。

 Xでもちょこちょこ相場感的なことを発信していたりもするので、よかったらフォローしてもらえたら嬉しいです。
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