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NASDAQ100指数 月次チャート分析[2025/2]


1. はじめに

 こんにちは。テクニカル分析をもとにトレードを行っている「望月ういの」です。

 自分自身でしっかりチャート分析する習慣をつけるためにも自分自身の分析を記事にしています。もし読んでくださるどなたかの参考になる部分がありましたら幸いです。

 基本的に月足が確定されたあとの第一週末に更新することを考えています。詳しく分析するのは各月でこの第一週末のみですが、個人のトレードという意味では毎日観察しながら微修正していっています。

 YouTubeでも本記事の内容を動画で解説しています。こちらもよければご覧ください。口頭での説明になるので、このnoteに書ききれなかった内容も補足的に話していたりします。

https://youtu.be/o73lutbyU4Q?si=dFw4WoZeJU4nrJyy

 それでは、よろしくお願いします。

2. 分析の骨子

 ダウ理論をもとに、いろんな視点で分析してみようと思います。ダウ理論は6つの理念があり、それぞれに対して行う分析方針を下記します。


 この章は毎回コピペなので、私の記事を読んだことある方は読み飛ばしてもらって大丈夫です。


2-1. ダウ理論 (1) 平均株価はすべてを織り込んでいる

 NASDAQ100は平均株価指数ですので、ダウ理論(1)に従えば、現在の価格は過去・目先・先行きに関するあらゆる知見が織り込まれているということになります。すなわち、この平均株価指数をしっかり分析しましょうとなるかと思います。

 そこで、本noteでは基本的に平均株価指数についてのみ触れたいと思います。ちなみになぜS&P500等ではなくNASDAQ100か?といいますと、単に私がメインのトレード対象がNASDAQ100だからです。

2-2. ダウ理論 (2) 市場には3種類のトレンドがある

 いわゆるメジャートレンド、インターミディエイトトレンド、マイナートレンドと言われるものですね。これについては、マルチタイムフレーム(MTF)分析という形で、月足、週足、日足のチャート分析をしていこうと思います。

2-3. ダウ理論 (3) メジャートレンドには3つの局面がある

 アキュミュレーション局面、パティシペーション局面、ディストリビューション局面と呼ばれるものですね。エリオット波動理論的に言うと、推進波が5波動構成で、1波、3波、5波がそれぞれの局面に対応するものと考えます。

つまり、本noteではエリオット波動理論のカウントを試みます。

2-4. ダウ理論 (4) 2つの市場平均を確認する

 ダウさんは工業株と鉄道株で、両方の平均株価が同じシグナルを出していないといけないとしていました。工業株が調子が良いと、その部品や製品を輸送する輸送株も調子良くなるよね、ということかと思いますが、それをNASDAQ100で考えると……因果関係的な厳密性は欠けるとは思いますが、米国全体の景況感的な意味で、S&P500とダウ平均株価を確認するようにしようと思います。

2-5. ダウ理論 (5) 出来高でトレンドを確認する

 これは書いてある通りですね。

 また、本理念と趣旨はずれるかもしれませんが、価格帯別出来高についても分析手法として取り入れます。

2-6. ダウ理論 (6) トレンドは明確な反転シグナルが出るまで効力を持つと仮定する

 これは分析の中で触れればよいかと思います。明確な反転シグナルとは?となるのですが、本noteでは「フェイラースイング」「ノンフェイラースイング」「反転を示すチャートパターン(といってもフェイラースイングやノンフェイラースイングに大体当てはまるとは思いますが)」という観点で見てみることにします。


3. 免責事項

  • 投資は自己責任です。本note記事の内容及びリンク先から発生するいかなる損失や損害、被害について、投稿者は責任を負いかねます。

  • 本note記事は会員登録なしでどなたでも閲覧可能です。

  • 本note記事は個別の株式(有価証券)の価値について述べるnote記事ではございません。

  • 特定の売買ポイントを具体的に述べるものではありません。

  • テクニカル分析は将来の値動きを予想したり当てようとするものではなく、現状を分析し、様々なシナリオを想定することで優位性のあるポイントを掴むものだと考えております。本noteに記載されるものは1シナリオにすぎず、その通りに価格が動くことを予言するようなものではございません。


4. NASDAQ100指数分析

4-1. エリオット波動分析

 まず、エリオット波動理論をもとにカウンティングを行ってみたいと思います。この波動カウントの結果を次のMTF分析の項で考慮します。

 前々回と同じような話になりますが、時間も経っているので改めてマクロ的な全体感を見ておきましょうか。

NASDAQ100 3ヶ月足チャート(全体)

 上図はNASDAQ100の3ヶ月足チャートです。エリオット波動論の話をするので対数チャートになっています。1985年にNASDAQ100指数が開始されていて、2000年頃のITバブル崩壊の時期をエリオット波動論の上昇5波のうちの2波目と想定して、橙線のように5波動を当てはめています。

 直近数十年がわかるようにもう少しクローズアップして、副次派も表示させてみます。

NASDAQ100 3ヶ月足チャート(2000年以降)

 上図の黒線が橙線の3波の副次波を当てはめています。これを見ると、黒線的には今は5波にいるのか、それとも5波が終わったのかくらいのところにいそうだなというのがわかると思います。

 ということで、この黒線5波の副次波がわかるように更にクローズアップしていきましょう。

NASDAQ100 月足チャート(2022年以降)

 上図のように黒線5波の中に青線5波があるように確認できます。で、これを見ても青線の5波目が終わったのかまだ続いているのかよくわかりません。

 ということで、更に更にこの青線5波部分をクローズアップしていきましょう。

NASDAQ100 日足チャート(2024/6以降)

 上図のように青線5波の中に水色線5波が確認できます。もちろんカウントミスの可能性は全然あると思いますが、いったん保守的に見てみます。仮に水色5波動が終わったとなると、大きな階層でA波が始まっているんだろうなという想定ができます。現時点での想定を以下書いてみます。

NASDAQ100 週足チャート(2024/3以降)

 上図のような形で一旦置いています。はっきり言って適当です。ただ、なんらかの形で仮置きしておいた方が、状況に合わせて「ああ、こうじゃなくてあっちのパターンね」と修正がきくと思います。

 少し分かりづらいですが、橙線4波の副次波を黒線でフラットのABC波と置いています。フラットの副次波は3-3-5の形なので、そうなるように青線でABC波(3)-ABC波(3)-12345波(5)という形で置いています。

 そしてこれも適当ですが、一番最初の青線のABC波をジグザグと仮定して、A波の副次波として黄緑色の5波を書いているという感じです。

 本当、この辺りは適当に想定するしかできません。黒線をフラットの3-3-5で想定しましたけど、これをジグザグだと想定すると5-3-5ですし、トライアングルだと想定すると3-3-3-3-3になりますし。本当に難しい局面です。

 という想定を頭に置いたうえで直近を日足でクローズアップしてみます。

NASDAQ100 日足チャート(直近)

 黄緑色の1波が紫色の5波動になっているのがわかるでしょうか。さすがにわかりにくそうだったのでフキダシを付けました(「黄緑線の1波の終わり」という部分です)。そして、黄緑線2波で紫色のabc波ができて、今は黄緑線の3波の中かな?という想定の線です。この想定が合っていれば、そろそろ紫3波が始まるので下がっていくのかな?という風に考えられると思います。

 一方、こんなカウントの仕方も考えられます。

NASDAQ100 日足チャート(直近) カウンティング別パターン

 黄緑線の2波が終わっていなくて、紫線のabc波のc波の途中かな?という想定のものです。この想定だと、あとちょっと上がってから下がるのかなーみたいな感じで考えられるかなと思います。 

 以上の想定はあくまで、黒線レベルの5波が終わって次のABC波が始まっているという想定の分析結果です。どこかでカウントミスしていて黒線5波はまだ終わっていませんでしたーという可能性や、延長の可能性はあり得ると思います。

 色んな可能性を想定しておいて、その想定にあわせてポジション量なんかを調整したりするのがいいのかなという気がします。

4-2. 月足チャート分析

 それでは、MTF分析に入っていきます。MTF分析では、色々な観点から分析を進めていきますが、私がこれは注目しておいたほうが良いかなと思うものを記載します。

 まずは月足です。

NASDAQ100 月足チャート分析

 正直、月足ベースでは前回とほぼ変わりはないです。前回とほぼ変わらないというか前々回とも変わらないという感じです。2025年一発目の1月の月足は横ばいで陽線でした。上ヒゲと下ヒゲが若干あるのでやや迷いが見られるかもしれませんが、実体も大きいしなーという感じです。

 前回も前々回もコメントしていますが、⑤移動平均線と価格の乖離もまだ若干気になるところです。

4-3. 週足チャート分析

 次に週足チャートです。

NASDAQ100 週足チャート分析

 ①に書いていますが、高値と安値が切り下がっています(黒矢印で高値と安値が切り下がっている様子を書いています)。このことから週足レベルでは下降トレンドに入ったと判断できそうです。

 ②に書いた通り、一度25EMAで価格が止まっています。だからなんだというわけではありませんが、次もし下げたら25EMAで止まりそうかどうかは意識してもいいかもしれません。

 ③移動平均線を見てみますが相変わらずパーフェクトオーダーです。これが崩れそうな未来が想像できないくらいずっとパーフェクトオーダーです。

 ④RSIを見てみます。前回このRSIのトレンドライン割れについて言及しました。明確にトレンドライン割れしている感じですが、思いっきり下がるという感じではないですね。横ばいで耐えているといった感じでしょうか。

 ⑤一番最後の週足の出来高がとても多いです。まあ、DeepSeekの件があったり決算日だったりで取引量が多かったのでしょう。出来高の大きさとローソク足の形を見ると、なんとも言えない感じですね。勢いよく上がってる!とか勢いよく下がってる!という感じではなく、どっちつかずな印象です。結構迷っている感じなんですかね。(実際DeepSeekの影響がどれほどなのかよくわからないというのもある気がします。。)

4-4. 日足チャート分析

 次に日足チャートです。

NASDAQ100 日足チャート分析1

 ①で書いてある部分についてです。前回は高値安値が切り下がっていて下降トレンドちっくになっていそうという話をしたかと思います。実際上図を見ても少し前は右肩下がりになっているようすがわかります。そしてここ最近を見てみると、逆に高値安値が切り上がっているんですよね。上昇トレンドへの転換が示唆されているのかもしれません。②に書いていますが、ヘッド・アンド・ショルダーズの形でネックラインを超えると一安心できそうです。ネックラインを超えなかったり、直近の高値22000弱付近を超えられないと「うーん」という感じになるかもしれません。

 そして、近い話ですが③部分で書いてあるように、直近の値動きとしては窓がほんの少し抵抗帯として働いているように見えます。一番最後のローソク足は窓を埋めようとしたけど上ヒゲになって結局下げて陰線になってしまっています。この抵抗帯は少し意識した方がいいのかもしれません。

 書いていませんが、移動平均線はパーフェクトオーダーですね。

NASDAQ100 日足チャート分析(一目均衡表)

 前回まではボリンジャーバンドを見ていましたが、今回は一目均衡表を見てみます。

 ④で書かれているように、いわゆる「雲」に価格が支えられている状態です。一応「お、雲に支えられてるやん!」と思ったので書きましたが、これが有効なのかどうかは正直疑問です。

NASDAQ100 一目均衡表で過去の傾向を確認

 上図は、一目均衡表の雲に対して過去どういう反応をしていたかを確認した図になります。紫の楕円をつけたところが雲に価格が入ったものなんですが、なんかあまり綺麗じゃないですよね。おそらくNASDAQ100と一目均衡表の相性なんだと思いますが、今回雲で支えられているからうんぬんという判断はあまり当てにしない方がいいかもしれませんね。

 Fear & Geed Indexは下図のようにNEUTRAL。特にコメントするほどでもないですが、きっと迷いがあるのでしょうか。

 日足の分析をまとめると、「正直ようわからんな」という感じです。下降トレンドから転換して上昇トレンドに回帰しようとしているようにも見えるし、窓で反発っぽい雰囲気があって、いやいやこれからちゃんと下げいこうねという風にも見えちゃいますね。

5. S&P500指数分析

 SP500指数のチャートを見てみます。

S&P500 日足チャート分析

 S&P500のチャートはNASDAQ100とちょっと違う景色が見えます。①高値安値の切り上げで日足レベルで上昇トレンドっぽい感じと判断できそうです。②に書いていますが、1/24に12/6の最高値を更新しています。

 NASDAQ100は窓が抵抗帯っぽくなっていましたが、③のようにこちらは窓が埋まっています。そして、④で書いてある通り最後のローソク足が大陰線となっています。最高値を超えられずにこの大陰線か…といった印象です。出来高も多いのでしっかり売りが入っていそうです。

6. ダウ平均指数分析

 次にダウ平均指数を見てみます。

ダウ平均株価 日足チャート分析

 ダウ平均株価も大体似ていますが、こちらはより明確に最高値で弾かれています。

 ①は他と同様の高値安値の切り上げです。

 一番気になるのが②③で書かれているように、最高値を超えられずに大陰線で包足になっているというところです。週明けで本格的にこの大陰線の安値を下回るようなら転換のサインにもなるのではないでしょうか。

 S&P500もダウ平均株価もなんとなく最高値付近で叩き落されている感じがしますね。

7. まとめ

  • 前回の1月の記事でおおよそ下降トレンドっぽい動きになっており、そこから1月前半は上昇してDeepSeekが出てきた1月終わりくらいでいったん下げてようやくもどってきたかと思ったらまた下げたといった値動き

  • エリオット波動論的には5波が終わって、次の大きなリアクション波の中にいると想定され、小さい下降5派が終わって一旦修正波(ABC波)にうつったような動きのように見て取れる

  • 月足では上昇トレンド、週足では下降トレンド、日足では上昇トレンドっぽいとこれだけ見ると月足上昇トレンドに回帰しそうな感じには見える

  • 一方、日足レベルで見ても最終日のローソク足が弱く、抵抗帯も感じる

  • S&P500、ダウ平均株価指数も似たような印象で、どんどん上がっていくというよりは一旦節目の価格で叩き落されたような印象

  • 前回同様、だいぶ惑わされそうなので、数ヶ月レベルの中期的な視点の取引はやはり難しそうな印象

 2025年1月も色々ありましたね。トランプさんが大統領就任したり、DeepSeekが出てきたり。株価も乱高下してだいぶ惑わされてしまった方も多いかもしれません。

 私は難しそうな時期だなと思っていたので早めの利確を心がけることでちまちまと資産を守っている感じです。

8. さいごに

 長々とさいごまで読んで頂きありがとうございます。何かの参考になれば幸いです。

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