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12月25日

クリスマス。小さい頃のクリスマスの日
空の色が、橙色から少し黒み掛かった夜の色に
なっていた時に、ボロいアパートの小さな庭に
置いてある、ところどころ錆びれてる
物干し竿に母は洗濯物を干していた。

子供ながらに、なぜかその時
クリスマスプレゼントは?と
口にするのが、いけないことの様に感じてしまい、モジモジしていると、母がその様子に
察した様で、ごめん、ごめんと洗濯物を干す
手を止めて家に入り、タンスの引き出しに手を
かけて何かを探している。

その時点で、ワクワクとドキドキで
ソワソワしていると、母は、ハイこれと
4本の鉛筆をくれた。えっ、、、と絶句して
すぐさま、あぁ、そうかと幼い餅屋は
色々と察して、ありがとうと、笑顔を作り

ラッピングがしていたか、定かでは無い
4本の鉛筆を大事に母から受け取って。
その年のクリスマスは、終わった。

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