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鉄道事業法⑬:事業改善命令

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前回記事はこちら。

◆事業改善命令

鉄道事業者は公共事業者として、輸送の安全・利用者の利便・公共の利益を阻害しないように経営しなければなりません。事業者の経営がいまいちな場合は、国土交通大臣が下記事項を命じることができます(法第23条)。

・運賃、料金の変更
・運行計画の変更
・工事の実施、運転の方法の改善措置実施
・鉄道施設の譲渡契約の締結、使用条件・譲渡条件の変更
・連絡・直通運輸や運賃に関する協定などの締結・変更
・安全で円滑な輸送のための措置
・旅客・貨物の運送に関して生じた損害の賠償のための保険契約締結

(例1)JR北海道

2011年から数年間、JR北海道では、鉄道施設の整備不備や故意の破壊などにより、信じられないような事故を何回も繰り返していました。これに対し国土交通大臣から事業改善命令が出されました。下記の文書を読むと分かりますが、かなり厳しい論調で、グダグダのJR北海道に国土交通省がブチ切れていたことが読み取れます。いろいろ調べるとかなり奥が深い案件ですので、ぜひ調べてみてください。

https://www.mlit.go.jp/common/001060515.pdf

(例2)鉄道・運輸機構

北陸新幹線金沢~敦賀延伸の建設主体である鉄道・運輸機構ですが、2020年に、いろいろな事情で開業が当初計画より1年半遅れる見込みになったことを明らかにしました。工事を担当する大阪支社が工程管理・報告を十分にしなかったことが問題の一つとされました。事態を重く見た国は業務改善命令を出し、新幹線整備において工期・予算を守らせるための措置を求めました。運輸機構設立の経緯なども調べると結構面白いです。JR北海道の件もですが、noteで記事を書くと各方面に角が立つ可能性があるので絶対書きません。
法令等に基づく情報提供 | JRTTについて | JRTT 鉄道・運輸機構

参考

https://www.mlit.go.jp/common/001060515.pdf
法令等に基づく情報提供 | JRTTについて | JRTT 鉄道・運輸機構
北陸新幹線の開業遅れで揺れる鉄道・運輸機構、透ける天下りの弊害 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)


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