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鉄道に関する技術上の基準を定める省令:5.著しい騒音の防止
「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の勉強ノートです。
条文は下記リンクで公開されています。
またこの解釈基準が国土交通省から示されています。
略称については、
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 → 技術基準
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 解釈基準 → 解釈
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 解説 → 解説
と記載します。
今回は第6条著しい騒音の防止について勉強します。
地方鉄道ではあまり話題にならないかもしれませんが、特に都市鉄道では沿線住民から騒音の苦情が来ることもしばしば・・・
騒音については技術基準で対策することが決められています。
◆騒音防止に関する基準等
環境庁から下記が示されています。これらを参考に鉄道の騒音規制がなされます。規制以前に完成していた路線については、順次適合させていくことになっています。
新幹線:新幹線鉄道騒音に係る環境基準について | 環境省 (env.go.jp)
新幹線については環境省の基準が上記のとおり示されていますが、東海道・山陽・東北・上越新幹線については、基準の達成が容易ではなかったため、段階的な目標として
・軌道中心線から25m離れた場所・沿線屋外地上1.2mの高さで75dB以下
という基準が設けられています(75ホン対策)。新幹線以外:在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針について | 法令・告示・通達 | 環境省 (env.go.jp)
軌道中心線から12.5m離れた場所・沿線屋外地上1.2mの高さで下記。
新設(昼間7~22時):60dB以下
新設(夜間22~7時):55dB以下
◆騒音対策手法
防音壁のかさあげ
防音壁を高くすることで騒音軽減が期待されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1686653441381-Fy8BwfevKY.png)
改良型防音壁の設置
特殊な構造でただの壁よりも防音効果を高めたものです
![](https://assets.st-note.com/img/1686653494027-SVR9CDVkO9.png)
レール削正の深度化
レール踏面を適正な形状に保つために、踏面を削ることをレール削正といいます。より深く削正することで、踏面の凹凸をフラットにすることができ、列車振動が軽減→騒音が低減されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1687298938917-EnnfrELJDK.png?width=1200)
バラストマットの敷設
バラストの下に敷くゴムマットで、振動・騒音の低減効果があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1687299009676-DT1PihfrNA.png?width=1200)
低騒音型車両の開発
電動機などの音が出る部分に工夫をした車両があります。
giho.mitsubishielectric.co.jp/giho/pdf/2006/0612106.pdf
◆参考文献
https://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=13162
鉄道用FRP製高欄(防音壁)|製品情報|日精株式会社 (nissei-net.co.jp)
先端改良形吸音装置 :防音商品 | JFE建材株式会社 (jfe-kenzai.co.jp)
バラストマット|バラストマット|鉄道製品|その他鉄道製品|東京ファブリック工業の製品情報ラインナップ (tokyo-fabric.co.jp)
レール削正 | 技術紹介 線路事業 | 事業案内 | 東鉄工業株式会社 (totetsu.co.jp)
三菱電機技報2006年12月号 論文05 (mitsubishielectric.co.jp)