真夏のサイキックミーティング復活【8/14】
世の中には二種類の人間がいる。
Iggy Popの「Real Wild Child」を聞いて、とあるラジオ番組を思い出す人と、そうでない人と。
私は幸か不幸か前者の人間、そう日曜日の深夜に放送されていたABCラジオ「誠のサイキック青年団」のリスナー、通称サイキッカーとなってしまった一人である。
番組の成り立ちやその変遷については、Wikipediaを見ていただくとして、私にとっては中学3年生か高校1年生か、とにかく鬱屈とした学生生活を過ごしていた時に出会い、私にとって人生で最も多大な影響を受けた番組でした。
夏には大阪厚生年金会館(現オリックス劇場)で行われる「真夏のサイキックミーティング」、秋には神戸大学で行われる学園祭と立命館大学が主催する京都円山野外音楽堂でのイベントに毎年参加することが恒例行事となり、番組本が出版されるときに行われるサイン会も可能な限り参加。
そして高校生の時だったかな?大阪梅田の待ち合わせ場所としても知られる「BIGMAN」前の広場で行われた年越しイベントに参加した事は印象深く、今でもここを通ると「◯◯年前、ここでサイキックの年越しイベントに参加したな〜」と思い出す事もしばしば。
とは言え、私も20代後半になると仕事に時間を取られるようになり、徐々に番組への熱が冷め、イベントはおろか番組自体も聞かなくなるように。
そんなこんなで年月が経ったある日「番組が終了する」という事を知り、長年お世話になった番組なので、最後の一ヶ月はちゃんと聞いて終わろう。と再び聞き始めたところ、運命の2009年3月15日。
番組が始まると思いきや、謎のBGMとともに「(先週の)3月8日放送分をもって番組は終了しました」というアナウンスが繰り返し流れる異様な放送回に。
当時はまだツイッターなどのSNSはなく、何が起きているのか分からなくて、2ちゃんねるのスレッドをずっと追っかけてた記憶があります。
そんな異様な終わり方をし、表立って語ることもタブーとなり、ABCラジオの黒歴史となった「誠のサイキック青年団」でしたが、元サイキッカーでもあり、北野誠さん、竹内義和さんとお仕事を通じて交流のある角田龍平弁護士によって、ご自身がメインパーソナリティーを務める「蛤御門のヘン」にて10年ぶりに最強タッグが再結成。
当日は時間が無かった為、後日改めて、radikoで聞きましたが、角田弁護士による「番組ドナリ」の後、いつもの「Real Wild Child」が流れると、それだけで興奮と身震いが。
すると早速、誠さんが話し始め、それに対し、食い気味に話し出す竹内さん。
しかし、何がおかしい。
そう、竹内さんの話すスピードがいつもに比べ明らかに早いのである。
「竹内さん、もしかして興奮してる?」
なんて思ってたら、
「(竹内)アニキ、掛かりすぎや!戻れ!」
と誠さんの声。
そうか、我々元サイキッカーだけでなく、竹内さんも興奮してるんやな。と微笑ましくも嬉しく感じる。
話は吉本興業の諸問題に関する流れから、松竹芸能のマネージャーでありながらイベントの司会業も務める、イベンター堀フィールド(またの名をつかさまりほ【※本名「ほりまさかつ」を逆にした名前でマジックの助手などもするときに使用】)こと、堀マネージャーおよび別のマネージャーから斡旋された「直の営業話」。
竹内さんが隣の部屋で聞いた業界関係者によるサイキック青年団打ち切りの本当の理由から「その業界関係者は誰だったのか?」と言う事で
筆談からの「答えの言えない(積み立て)クイズ」という往年の奇麗な流れ。
大瀧詠一さんや大友克洋さんとの邂逅。
その時、角田弁護士が言った「竹内さんの話はファンタジーと嘘が合わさっている」→誠さん「どっちもウソや!」というある意味、得体のしれない竹内さんを言い表すような見事な一言。
竹内さんによる「ハリウッド上陸大作戦」から誠さんの一曲、ブルース・スプリングスティン「明日なき暴走」
竹内さんのあまりに無計画(竹内さんは計画的だと思っている)、もしくは遠回りすぎる計画を話しているところだけに曲名とのシンクロが見事。
邪推・決め打ちのエビデンスは「肉筆マガジン?!」
東京スポーツ(サイキック的には大阪スポーツ、通常大スポ)スクープのからくり。という流れで、
誠さんの「オレは大スポの様な政治・経済も語るけど、芸能ゴシップも語るし、エロも語る。こういうごちゃ混ぜなところが好き」という言葉。
そして最後の最後に竹内さんがオカルトタレント?キャロのホントにどーーーーーーーーでもいい話をする究極に時間の無駄遣い(笑)でエンディング
こちらもサイキッカーにとってはお馴染み、Lou Reedの「Coney Island Baby」が流れる中、角田弁護士が竹内さんの話を受けて「僕はゴシップだけではなく、こういうどうでもいい話をするのも面白かった」と話されていたが、私も芸能ゴシップというキャッチーなネタに飛びついたのは事実だし、イベントや学園祭で配られる「答えの言えないクイズ」のヒント集もイベントへ行く参加理由ではあった。
だけど、写真集を見ての妄想トーク、オウム真理教や幸福の科学など新興宗教、UFOや心霊現象などオカルト、板井昭浩ディレクターの音楽情報【※私はこの番組によって岡村靖幸や電気グルーヴを知るきっかけとなった】、ドラマなどへのツッコミなどある一方で、生放送時で選挙が行われたときは選挙結果についても話す。
とにかくこのごちゃ混ぜな世界観が好きだったんだと再認識させてもらいました。
最後に誠さんの「サイキックの最終回が出来ずじまいだったので、この放送が実現できて良かった」という言葉に、改めて誠さんが背負ってきた10年間の重みを知ると共に僕自身も憑きものが落ちたような気持ちに。
今回、10年も経過したとはいえ、未だ真相を語ることのできない、いや墓場まで持っていくであろう諸問題があるにもかかわらず、共演話に乗ってくれた誠さんと竹内さん、そして何よりこの企画を実現させた角田弁護士とKBS京都+スポンサーなどの尽力があっての事。
我々、元サイキッカーの夢を実現していただき、本当にありがとうございました。
これで成仏させて終わりなのか、それとも二回目、三回目があるのか。
それはまた先のお話と言う事で
ライオンズを中心にあれこれ思った事を書いてます。