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はじめて相撲を観に行った話(前編)

もともと相撲ファンである夫と、たまたま一緒に見た初場所で、夫が「ついていけない」とドン引きしてしまうほど私のほうがハマってしまい、それは順調だった夫婦生活に一つの影を落とした(大げさ)
…まぁその話は置いといて、どうしてもあの空気感を味わいたい!生の正代が見たい!と、荒ぶる感情を抑えきれず、夫を差し置いて一人初めての相撲観戦へ行ってしまった私の、愛と冒険のお話です。

チケット

チケット大相撲ってとこで取りました。お一人なので椅子席一択にはなるんですが、実際に画面上で座席を見ながら指定できるってのは驚きでした。かなり有り難いシステムですね。
生粋のソーシャルディスタンスBBAゆえ、SS席でガチ勢に囲まれるのは避けたく、ちょうど出入口の上にあたる位置、S席でありながら一番前というおいしい席を確保。結果的にかなり快適に見ることが出来たので良かったです。

初日・中日・千秋楽は人気で、私が見たときはすでにほぼ売り切れてました。人気の席はファンクラブ先行が良いみたいですね。

観戦予定は十一日目。この頃には優勝候補が絞られ盛り上ってるんだろうな〜楽しみだな〜と期待に胸を膨らませていたのだが…

正代が4連敗…からの!

愛する正代は初日から4連敗、五日目にやっと初日(1勝目)が出たものの、六日目に黒星。早々と「あと3敗で大関陥落」という絶対絶命の事態を迎えていた。
4連敗から勝ち越せた例は過去になく、そもそもこのようなケースは過去に一例のみで、その力士は八日目から休場、陥落したと言う記事を見た。

…あれ?
これ、私が行く前に負け越すどころか居ないなんて事ないよね?という全く予定外の心配をしなくてはならなくなった。

夫に聞いても「分かる訳ないやろ!大関で4連敗なんて聞いた事ないからね😠😠😠😠」とキレられた。夫は温厚なのが取り柄だが、相撲のこととなると大体いつも大関に怒っているので刺激するのはやめにした。

しかし正代はここで終わる男では無かった!!!正代直也の「直」は立ち直るの「直」というファンの応援を持ち味である圧力に変え、そこから連勝して十日目に星を五分に戻したのである!
まさか、ここから調子を上げ十四日目に角番脱出、更に優勝候補2人にも土をつけ優勝争いを大いに盛り上げるキーマンと化すなど、この時は想像すらしてなかったが、私が行くタイミングでこの展開、テンションがブチ上がらないわけがない!!!「あぁ正代、明日行く私のために…!」と妄想に打ち震え、全力で応援するべく、やる気満々で大阪へ旅立った。ついつい情熱の圧力が増してしまうのは私の持ち味でもあります。

到着

12時までに会場に行く予定が、飛行機の出発遅れでかなり押してしまった。さらに開き直って串カツ屋で一杯やったり()していたので結局着いたのは十両が始まるちょっと前くらいだったかと記憶しております。

突然現れるエディオンアリーナ 

なんば駅から5分もかからず、突然エディオンアリーナは現れます。めちゃめちゃ便利が良いです。アリーナとかドームって空港と一緒でトンデモ面倒なところにあるイメージしか無いのは私だけでしょうか?それがこんな街のど真ん中にあるとは
ね。

入場して階段を上がる途中で、ちょうど取り組みを終えた力士が「フシューッ、フシューッ」と息を荒げ引き上げてくるのが見えました。その土俵上の熱量そのままを纏ってきたかのような雰囲気に圧倒。

椅子席からでもこの近さ

会場に入ると、テレビで見ていた光景が目の前に!これは感動ものでした。
想像していたよりも土俵が近く感じられ、すり足や激しい息づかいも聞こえてきて臨場感抜群です。何より、力士が大きい!当たり前やろって思うでしょう。本当に大きいんだから!
芸能人って実際に会ったらテレビより顔が小さかった、細かったとか言うじゃ無いですか。会ったことないけど。でも力士はそんな事ないです、そのまんまデカイです、見たまんま!目の前で見たら、もっと迫力あるんだろうなぁ。

親方売店に白鵬

SS席にいた翔猿びいきのおばさま方が「さっき売店に豊ノ島がいたわよぉ!」と話しているのを聞き逃さなかった私は「めっちゃ良い事聞いたわ」と、早速売店へ。
売店の場所が良く分からずウロウロしていると、1階の奥に明らかな人だかりが…

!!!!!!

その中心には、まさかの白鵬、間垣親方!!!

ヒィィィィーーーーーーーーーーー!!!

突然のスーパースター登場に私の脳内は大パニック、そして膝ガクガク。

ツーショット写真も撮ってもらえて、しかも撮ってるのが豊ノ島だった。いいいや、あんたが撮ってんのかい!!!!!贅沢な。「15時までなのでお早めにお並び下さい〜」とテキパキ誘導しているのも、これまた親方ちゃんねるでお馴染みの親方だった。すごいな親方売店!!!

列に並びながら状況を整理すると、親方売店は流れ作業になっており、前もってグッズ一覧にチェックを入れて渡す→グッズをピックアップしてくれる→白鵬エリアへ。親方の前には自身のグッズが有って、そのグッズを一つでも買ったら写真を一緒に撮ってくれる。→精算・商品受け取り。と言う流れのようだった、多分。

この売店の流れが素晴らしくスムーズ、かといってドタバタしている訳でもなく、間垣親方を中心にゆるやかな時間が流れており、穏やかなる空間を作り出していた。ゴッ輝のタイムマジックかよ!!!知らんけど。

ピックアップ係の人も「白鵬グッズは直接本人に言って受け取って下さい〜せっかくなので^^」って声がけしており気遣いも抜群。
みなさん特殊訓練でも受けてらっしゃるんですか?それくらい素晴らしいですよ?
あまりファンサとか経験無いですけど、めちゃめちゃ高いレベルにあるのは間違い無い。さばけなくて困ってる各界隈運営陣の方々は研修受けた方がいいです。

とか言ってるうちに、すぐ私の番が回ってきた。ひとつ前の方が間垣親方の100万ドルの笑顔から繰り出される「なんでも良いですよ?キットカット1個でも、何個でも!」に対し「じゃぁ…1個で」と言ってたのを見て、私の中で何かが弾けた(?)

「白鵬キットカット3つ下さい」

ああ、つい、前の人が1個だったからって張り合ってしまった。劇的にチョロい!!!推す世界をひとつ間違えたら廃課金するタイプかもしれない。キットカット3個でイキる事でもないけれど。

近くで見た白鵬は死ぬほどかっこよかった…ジューシー&スウィーティな紳士。最近相撲を見始めたばかりの、現役時代もろくに知らない新参者なのに…なのに、こんな贅沢が許されて良いのでしょうか?

そして写真を一緒に撮ってもらいました。ドキドキでした。ありがとうございました。宝物にします。

ちなみにこの時パニックになって呟いたツイートがジューシーに誤字ったせいか、ついった人生至上RTされてビビりました。もっと知的でクールな全方位に刺さるツイートとかでありたかった。持ち合わせてないけどね、ドッ。

続く

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