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この記憶と後悔をずっとちゃんと覚えていたい【書く習慣チャレンジ】
書く習慣チャレンジDAY21
テーマ:これまでで1番の後悔
1番の後悔。それは、妹を蹴ってしまったこと。
あれは、小学6年生の頃。
小学6年生の秋、修学旅行の終わった後という最低のタイミングで転校した私には、気の休まる時間がなかった。
卒業を前に団結が強まったクラスにいきなり入ったこと。
田舎から都会にきたことによる感覚のちがい。
母が弟だけを連れて海外に1か月行ってしまったこと。
家事の負担。
そのすべてが私の肩にのしかかっていた。
そんなある日、私は妹とトイレにいた。
なんでトイレの個室に二人で入ることになったのかは覚えていない。妹はまだ幼稚園児だったから、トイレの手伝いをしたのかもしれない。母に置いて行かれて、私とふたりきりだったので妹がトイレまでついてきたのかもしれない。
はっきり覚えていないけれど、ともかくトイレの中で私と妹はふたりきりになった。
はっきり覚えているのは、トイレの床に叩きつけられて便器で頭を打つ妹の姿。
私は、トイレの個室で妹を蹴ってしまった。当然、妹が泣いていたのは覚えている。でも、そのあと自分がどうしたのかは覚えていない。
これが私の一番の後悔。この映像は私の頭の中で今日まで数えきれないほどの回数、再生されてきた。そのたびに浮かぶ後悔の念。
妹と離れて暮らすようになって、なぜかこの映像を思い出す回数は増えた。母親代わりに担ってきた家事をすべて放棄して家を出たことへの申し訳なさが、後悔と重なったのかもしれない。
妹にこのことを話したことはない。妹からも聞かれたことはない。小さかった妹の記憶にどんな風に残っているのかも分からないけれど、この前妹に「優しくなった」と言われたとき、背筋がヒヤッとした。
あの子が覚えていなくても、私は覚えていてその記憶はずっと重たくのしかかっている。
妹が覚えているかもしれないことを怖がり続けてきたからこそ、ずっと続けて暴力をふるう人が信じられない。こんな記憶をずっと持ち続けて平気なのが理解できない。
これからの人生は、暴力をふるってしまうことが一度もない人生にしたい。そのために、この記憶と後悔を、ずっとちゃんと覚えていたいと思う。
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