財布の日
お財布って、”すごくだいじに選んでいるもの”のような気がする。
多分昔からそうだったけど、年齢を重ねるほど、よく考えて選ぶようになった。
そうそう買い替えるものでもない上に、お財布とはほぼ毎日顔を合わせることになる。それならやっぱり気に入ったものを選びたい。
歴代のお財布たちのバリエーションは豊富だが、選ぶ基準の根幹は、”長財布であること”と”手にしたときにテンションが上がるかどうか”。
長財布を使い始めたのはいつの頃だったか。一度使いはじめると、
・お札が折れない
・収納スペースが広い
・お会計がしやすい
といいことずくめ、すっかり無所属から長財布派へ転身してしまった。
”重い” ”サイズが大きくてバッグの中でスペースをとる”などというデメリットはあれど、元々荷物が多い自分からすれば、それらは微々たるものだ。
最近、コンパクトな二つ折り財布に惹かれる自分もいるし、実際お店に見に行ったこともある。さらにコンパクトなバッグで出かけることに憧れもある。
・・・が、私はどうしたって荷物を減らせない性を持って生まれてきてしまったらしい。だから、私がどれだけ望もうと、きっと二つ折りの財布を持つ日は来ないだろう。
(コンパクトなバッグよりは可能性があるかもしれない)
”手にしてテンションが上がるもの”であることはかなり重要で、なんならこれが最重要事項と言ってもいい。
自分のポリシーに、「お金を支払うときは、感謝の気持ちでお支払いする。」というものがある。
これは、それを買えることへの感謝と、そのモノとの出会いへの感謝と、対応してくれる店員さんへの感謝と、作ってくれたどこかの誰かへの感謝と、運送してくれた、材料を作り出してくれた・・・と、とにかくいろんな意味を含んだ感謝なのだけれど。(それらを忘れないという意味でのポリシーでもある)
お会計のときに、その”感謝だなぁ”という想いを自然と増長してくれるのが”テンションが上がるお気に入りのお財布”なのである。
だから、デザインや手触り、色味はとっても重要。
なんならちょっとくらい使いにくくても問題ない!!
くらいに思っていた。
しかし、私はその概念を覆す”ある出会い”を果たすことになる。
それは現在使っているお財布、いわゆる現役財布(?)を購入するときのこと、そろそろ新調しようかとお財布探しに明け暮れていた私は、あるお財布のデザインに心惹かれた。ネット上で見つけたもので、写真をよくよくチェック。機能性としては標準くらいだろうか。
実はその1代前のお財布、デザインはとても好きだったけれど、使っていくうちに”ここがもっとこうなっていたらいいのにな”というポイントが浮かび上がっていた。不満と言うにはささやかだが、一度気になるとどうしても気になるのが人間というものでありまして。
そのお財布はハンドメイドの作品で、作家さんと連絡をとれそうだったから、”このデザインで、中をこういう風に作ってもらうことって出来ますか?”とお願いしてみた。ダメで元々!!
すると、快く引き受けてくれたのだ。ありがたや・・・!と拝んでいるうち、あっという間に数週間が経ち、そのお財布は私の手元にやってきた。
使えば使うほど、デザインも手触りも色も、全部自分の好みど真ん中で、かつ、使い勝手もめちゃくちゃいい!というまさに”理想のお財布”。
このお財布と過ごしていくうちに、私は考えを改めることになる。
デザイン、手触り、色味もさることながら、機能性もめちゃくちゃ大事!!
そう、要するに欲張りだ。
デザインも機能性も、全部私が気に入ったものがいい!!
という、欲張りすぎる願望。
それでも、それらをクリアする”自分だけの理想のお財布”を見つけたときの、あの喜びを思えば、きっと”まあここらへんでいいか”と妥協するわけにはいかなくなる。
これからの財布探しの道のりが中々容易くはないことが容易に想像できるが、数年に一度の大イベント、お財布新調大作戦の成功のため、その道のりすら楽しんでやる!と意気込むほどには”理想のお財布”との生活は心地がいいということだろう。
もちろん、今までのお財布、思わず買ってしまった大好きなキャラクターのお財布や、使ってみたかったがま口のお財布・・・そのときどきの”最高にテンションの上がるお財布”たちとの生活も素敵だった。
そこに機能性がプラスされて、ひとつ階段を上った私の”理想のお財布”。
ここから先私はどんなお財布と生きていくのだろう。
その出会いの軌跡も、全部ひっくるめて楽しみにしておくことにしよう。
ひとまずは、今現在の”最高のお財布”との日々を楽しみながら。
と、いうわけで
財布の日、2022。
えりぴ