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なんのために社会科を学ぶ?

※自分用のメモ
※考えがまとまったら追記すること

単に教科書に書いてある知識をたくさん覚えても意味がない。教科書に書いてあることを理解するにしても、生きた知識(=使い方を踏まえた知識)として習得しないと意味がない。

この点、理科や数学はわかりやすい。理数系の学習内容は将来の仕事に(何らかの形で)使う可能性が高いからだ。

しかし、社会科の学習内容は将来の仕事に直結しない場合が多い。だからこそ「文系科目は役に立たない」のような言われ方をする。社会科は特に。国語や英語は実用性をイメージできるが、社会科はイメージしにくい。

社会科こそ学習する目的を明確にしなければならない。なんのために学ぶのか?


端的に言うと、僕たちが社会科を学ぶのは「幸せを増やす」ためである。

今生きている社会の中で起きていることを(=社会現象)を把握し、それが僕たち(もしくは誰か)が生きていく上で何らかの障害となってしまっているか?を判断する。もし障害と見なせるのであれば、それがなぜ障害として機能しているのかを解き明かし、解決策を構想する

解決策を構想するのは一人ではないから、たくさんの人が考えたたくさんの解決策の選択肢が登場する。その中で、より良い解決策をより良い方法で選び、実行していく。こうして社会の中の「幸せを増やす」。

このために社会科がある。

要するに「幸せを増やす」精度を上げるために僕たちは社会科を勉強するのだ。


ではどうやったら「幸せを増やす」精度を上げられるのか?

大きく2つに分類することができる。社会科の学習を通じて、僕たちは以下の能力を伸ばしていくことになる。


①複雑な社会現象を捉える目を養う

どういう意味?
社会現象の内容、分布、原因、影響を捉える。そしてその社会現象は問題なのか?を判断する。
社会科の中の地理歴史が求めているのはこれ。

「これは社会現象だ」と認識するのに必要な作業は?
・データを見る
・実際の様子を観察する
・誰かに指摘してもらう(ニュースなどを見て)

自分で社会現象を捉えるために必要な力は?
・幅広い知識
・知識を関連づけて分析・思考する能力
・現代の事象への関心
・社会や歴史に対する想像力
※参考:東京大学入学者募集要項

②現代の課題の解決に向けて構想する力を養う

問題となっている社会現象をどう解決したらいいか?を考え、解決策を実行する。
社会科の中の公民が求めているのはこれ。

必要なもの


「幸せを増やす」ために社会科を学ぶのであれば、自分が暮らしている地域(国) のことだけを学べばいいのではないか?

一体なぜ自分が暮らしている地域(国)以外のことも学ぶのか?

  • 他の地域(国)のことを知る=「世界を知る」ことで、自分が暮らしている場所の特異性について理解しやすくなる

  • 他の地域でのベストプラクティスを知ることが、自分が暮らしている場所の「幸せを増やす」ためのアイディアにつながるかもしれない

  • 他の地域で起こっていることが、自分が暮らしている場所に影響を及ぼすかもしれない


これだけだと「社会科を学ぶ意義はわかったけど、わざわざ"自分が"社会科を真剣に学ぶ必要は感じないかな。自分は社会を良くするために"活動"するタイプじゃないし」と言われても言い返せない。

なぜ"みんなが"社会科を学ぶ必要があるのか?

※おそらく理数系が人気な背景の一つに、「研究や理数系の学問を活かしたプロダクトを通してより良い社会づくりに貢献できる」という要素がある。社会系で「より良い社会づくり」をしようと思ったら、社会運動のような"ダサくて黒歴史になりかねないこと"をしなければいけない・・・だから自分には無理…という感覚がある。


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