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旅行メモ「マレーシアで見たアブラヤシのプランテーション」

2024年12月、マレーシアの首都クアラルンプールに行きました。

クアラルンプール国際空港の周辺に広がるアブラヤシのプランテーション農園を目にして「これがアブラヤシか!」と驚いたので、メモしておきます!



空港から市街地に向かうKLIAエクスプレスに揺られながら窓の外を眺めてみると、、

ヤシの木だらけ。この時点ではこれがアブラヤシだということに気づかず、「さすが熱帯の国。南国だねー」くらいに思っていました。

あとで「あ、あれアブラヤシだったのか!」と気づき、しっかりと写真と動画を撮らなかったことを後悔。。

Google Mapを拡大して見てみると、クアラルンプール国際空港周辺にはアブラヤシ農園が広がっていることがわかります。


こちらはクアラルンプールを出発する時に撮ったもの。

飛行機の座席指定に失敗し、通路側の席から動画撮影




【知識】アブラヤシとパーム油

  • アブラヤシはヤシ科の植物。パームヤシとも言う

  • パーム油という植物油がとれる

  • 他の植物に比べて、単位面積あたりから得られる油脂の量が極めて多い

  • パーム油はいろんな食品や化粧品、洗剤に使われる

  • パーム油は用途が幅広くて需要がある

  • なので、アブラヤシ栽培は儲かるっ!


【知識】マレーシアとアブラヤシ

  • マレーシアではイギリス植民地時代の19世紀末から天然ゴムの生産が盛んになった

  • (背景)自動車のタイヤの材料として、19世紀末から天然ゴムの需要が高まったため

  • ところが、第二次世界大戦後に合成ゴムが普及し始めた

  • (結果)天然ゴムは価格が下がって生産しても儲からなくなった

  • (対策)天然ゴムからアブラヤシの栽培への転換が行われた

  • マレーシア政府の工業化推進政策の一つとして、1970年代初頭にパーム油精製が始まった

  • マレーシアはパーム油の生産で世界第2位(世界一はインドネシア)


What did Malaysia export in 2022?

The Atlas of Economic Complexity


  • (問題)アブラヤシ農園を作るために熱帯林が大規模に伐採されている

  • (問題)かつての農園労働力であったインド人やマレー人が農村から離れ、現在ではインドネシア人やバングラデシュ人などの外国人労働力に依存している


【知識】マレーシアのプランテーション

独立後間もないマレーシアでは、プランテーション部門は、工業化が軌道に乗るまでの国民経済を下支えする産業として重視された。植民地期にマレー半島西部に建設された外国資本の大農園は独立後も温存され、時間をかけて資本をマレーシア化する戦略がとられた。

『マレーシアを知るための58章』p.338


地理の教科書に「第二次世界大戦後に農園経営はマレーシア系の企業に移行した」的な文章が書かれていますが、深掘りをすると、上記のような流れでマレーシア系の企業に農園経営が移行されたそうです。

クアラルンプールはマレー半島西部にありますので、クアラルンプール国際空港周辺のアブラヤシ農園も昔は外国資本の天然ゴム農園で、1970年代頃からアブラヤシ農園へと転換されたのでしょう。


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