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#008 羽田と成田がアジアのハブ空港になれない理由

こんにちは。社会科コンテンツクリエイターのモチオカです。

このnoteは、世の中、日本や世界をテーマに、私が面白いと思ったことや疑問に思ったことについて話すnoteです。

今回は、前回のシンガポールチャンギ国際空港の話に続いて、羽田空港と成田空港について考えたことをお話しします。

テーマは「羽田空港と成田空港は世界のハブ空港として戦えるのか?」です。

ハブ空港に必要な要素

まず、ハブ空港になるために必要な条件を整理します。重要なのは以下の3つだと思います。

  1. 大型機を受け入れられる滑走路の長さ
    長距離フライトを行う大型機は多くの燃料を積むため重く、離陸には3500〜4000メートルの長い滑走路が必要です。

  2. 24時間離着陸可能な体制
    いつでも世界中から飛行機が離着陸できるよう、24時間運営が必須です。

  3. 将来の拡張に対応できる用地
    さらに、今後の需要に備えて拡張可能な用地があるとなお良し。

  4. 乗り継ぎの時間を有意義に過ごせる施設
    空港や空港周辺に暇つぶしができる場所があることも重要です。

さて、羽田空港と成田空港はこれらの条件を満たしているのでしょうか。

羽田空港について

羽田空港は都心に近く、観光地へのアクセスが非常に良いのが強みです。しかし、空港内の施設は正直言って少し物足りないです。特に国際線が発着する第3ターミナルは、他のハブ空港と比べると娯楽や施設の面で見劣りします。

羽田空港の最大の問題点は処理できる飛行機の数にどうしても限界があるという点です。羽田空港には4本の滑走路がありますが、その配置が非常に複雑で、同時に全てを活用することはできません。5本目の滑走路を作る案もありますが、空港が都心に近すぎて飛行ルートが制限されてしまう関係で、5本目の滑走路を作っても処理できる飛行機の数はたいして増えないそうです。

羽田空港の弱点は、これ以上発着枠を増やすことが難しいという点です。この弱点があるがゆえに、世界のハブ空港として戦うのは難しい。羽田空港は旅客空港としての機能が大きいですが、同じく旅客空港であるライバルの仁川国際空港(韓国)の方が優れていると僕は思います。

成田空港について

成田空港には4000メートル級の滑走路がありますが、24時間運営できないのが最大の弱点です。都心から少し離れているため、アクセスもやや不便です。施設も他のハブ空港と比べると見劣りします。

成田空港は貨物空港としての機能が大きいですが、同じく貨物のハブ空港でありライバルである香港国際空港に勝つのは難しい・・・と言わざるを得ません。

まとめ

羽田と成田には、それぞれに厳しい点があります。ライバルとなる韓国のインチョン空港や香港国際空港と比べると、競争力が劣る部分が多いです。特に、東アジアのトップハブ空港としての地位を確立するのは難しいでしょう。

ただ、できることを着実に進めるしかない。羽田空港では都心ルートの飛行経路を改善したり、アクセスを向上させるための交通機関整備が進められています。成田空港も新しい滑走路が計画されています。こうした取り組みを続けることで、少しでも競争力を高めていくしかないと考えます。

今回は羽田空港と成田空港が世界のハブ空港として戦っていけるかどうかについてお話ししました。最後まで聞いていただき、ありがとうございました。

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