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Bookspyの楽しみ

1週間ほど前、The New York Timesのツイッターアカウントにこんな記事があった。

コロナ禍で自宅から遠隔テレビ出演するセレブたち。この記事では、彼ら自身ではなく、その背後に写り込んだ本棚、そこにどんな本が収められているのかに焦点が当てられている。(ケイト・ブランシェットはオックスフォード英語辞典を全て揃えている。)

セレブがテレビ出演するときに背景の本棚に気を使わない訳がないだろうから、恐らくある程度はステージ背景として作られたものだと思う。でも、例えばセレブのお宅紹介なんかで本棚が写り込んだとしたら、私ならきっと彼らの話や番組の内容はそっちのけで本棚に何が入っているのか確認するのに躍起になるだろうし、動画だったら絶対に一時停止する。記事のリードにもあるように、人の本棚を覗き見てあれこれジャッジする(アイン・ランド…?)のは楽しく、そして少し背徳的だ。

何年か前、ツイッターに#bookspyというタグがあった(今も時々使う人はいるみたい)けど、これも同じく、他人が読む本をこっそり盗み見るという背徳的な愉しみだった。

これまで何を読んできて今何を読んでいるのか、読むペースはどのくらいか、本はどうやって保管しているのか。なぜかよく分からないけど、私は他人の読書にめちゃくちゃ興味がある。

この謎の好奇心を満たすべく、小説家や評論家なんかが書く読書日記やコラムを読むことが多い。読書という山を登り始めたばかりの二十歳そこそこで松岡正剛を手に取った時はいきなり眼前に北アルプスの山々がそびえ立ったようだったが、世の中には読書の達人がいることを知り、いつか私も十分な知識や教養を身につけて、自分だけの、縦横無尽で自由な読書がしたいと思った。彼が学生向けに書いた読書に関する本に「何かに興味を持ったら関連書籍を少なくとも3冊は読む」と書いてあった(と思うが別の本だったかも知れない)が、これについては今もなお努力目標としている。読書の山はなかなか険しいです。

作家の読書エッセイ・読書日記もつい読んでしまう。「野蛮な読書」、「打ちのめされるようなすごい本」、「殊能将之読書日記」。最近は森博嗣の読書エッセイを読んだ。その作品が好みだからと言って読書の好みが自分と合うということは全くなく、その逆もまた然りだけど、達人たちに教えてもらう本とそれに纏わる話はとても興味深くて、それだけでご飯何杯でも食べられるような気になる。

最近ここで本の話を書くことが多くなってきた。ここまで読んだけど全然興味ないわーって思っている人がいたらすみません。昔撮ったかわいいネコちゃんの写真を置いておきます。

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おすすめの読書ブログやエッセイなどがあったら教えてください。



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