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Jerry Reed / The Uptown Poker Club (1973)

 ギター・マガジン2019年4月号、「シティ・ポップを彩ったカッティング・ギターの名手たち」特集内で鈴木茂のインタビューと共に影響を受けたカッティング名盤として4枚のアルバムを紹介していた。うち3枚のジャンルはR&Bであったが、1枚カントリーから"Jerry Reed / The Uptown Poker Club”が紹介されていた。
 というところまで確かめるのが大変だった。自身のSpotifyライブラリに誰かのレコメンドを片っ端から入れるので誰がどう紹介していたか思い出せない音楽が山になっているのだ。
 Jerry Reedは1937年生まれ、1955年にキャピタルと契約し兵役を挟んでカントリーの聖地ナッシュヴィルへ出て62年にコロンビアと契約、RCA Vitor所属のChet Atkinsに見出されRCAと契約。チェットは24年生まれなので13歳年上だ。はっぴいえんどの面々(特に大滝詠一だろうか)にも影響を与えたことが日本では大きい。本国ではやはりElvis Presleyに楽曲をカバーされたりバックバンドとしてギターを演奏してきたことが目立った功績かもしれない。

The Uptown Porker Clubは1973年発表、アルバムとしては19枚目になるのだろうか?出し過ぎなのでは。
A-1のタイトル曲から柔らかいタッチでありながら正確なカッティングでジェリーのギター、親指にはめるサムピックと指を使った奏法でカントリーだがファンキーでゴキゲンにスタートする。
A-2も黒いグルーヴに乗って今度はギターソロが披露される。A-3からは王道のカントリーに戻り始めてスティール・ギターの伴奏が入ってくる。これはHal Ruggによるものらしい。
B-3の"Honkin'"は歌のないインストゥルメンタルであり、ジェリーのギターが存分に堪能できる。この辺り、どことなくHOSONO HOUSEなどで聴いたことがあるような質感をしている。
今までカントリーだけは聴く日はないだろうと思っていたのだがブルース、ニューオリンズ・ファンクと遡っていった結果カントリーも中々素敵な音楽ジャンルであると思う。ロクにハンク・ウィリアムズも聴かずに来てしまったが今なら楽しめるやもしれない。


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