見出し画像

【2025年元旦】箱根三社初詣!

元旦、箱根へ初詣に行く。

朝5時起床。
前日大晦日夜に友人と年越し蕎麦を食べ帰宅が0事前になったため床に入るのが遅くなる。案の定寝坊をし、家を出るのが15分遅れる。

6時40分頃に新宿駅に到着。
7時発の箱根湯本行きロマンスカーに乗る。
さぞかしわんさかと人混みなんだろうと思いきや、蓋を開けたら乗車率は30%程だった。
箱根の初日の出は7時ジャストである。ロマンスカー特急券の払い戻しをして始発に乗ればギリ初日の出を拝めたのかもしれない。などと思いながらコンビニおにぎりをかじりながら窓からカーッと入る初日の出に目を細め、うたた寝に入った。

眩しい初日の出を浴びる車両。
狛江駅と登戸駅の中間辺りかと思われる。

終点の箱根湯本に8時23分到着。
駅ホームに車両が入ると清掃のスタッフさんがシャツ一枚とエプロン姿で深々とお辞儀をしてお迎えをしてくれた。この日の箱根の気温はマイナス3℃である。
…ちなみに私は雪だるまのような格好だ。

ホームも人はまばらだった。
昨年4月に行った時は春休みという事もあり、学生、家族連れ、外国旅行者で溢れかえっていた。その時と比べると元旦はあっさりとした雰囲気だった。
妙に落ち着いた気分で駅に降り立ち、真っ直ぐ箱根神社行きの箱根登山バスに乗りこむ。

元旦8時頃の箱根湯本駅ホーム
意外と人が少なく空いている

しかし、バスは激混みに襲われる。運良く一番後ろの席に座れたものの前方の運転席廊下まで人が鮨詰め状態になる。運転手さんが外国旅行者の対応に追われてヒイヒイ言っているのがアナウンスで伝わる。
途中、ホテル前のバス停車場から更に人が乗り込む。乗れない人達もどうやらいたようだった。
みんな早いうちに箱根神社に向かおうとしているのだ。

激混みのバス車内
途中下車するのも一苦労

1時間しない内に目的地の箱根神社入口に到着する。
実は箱根神社は人生で初めて参拝する。そしてノープランで来たため、地図なども見ていない。ノープランこそひとりで来る醍醐味だ思っている。
元旦適当プラン初詣コースのため、群衆が歩いてゆく方向に沿って適当に向かう。

箱根神社入り口の鳥居
車も駐車場目指して待っている

歩いて約10分程か、山の入り口に神社の鳥居がお迎えする。スッと高く伸びた木々達から発する清々しいオーラに身が引き締まる。大きく息を吸い込むと空気が凛としたヒンヤリ感に変わっていた。
奥まで出店が数軒並んでいる。子供達や学生があたたかい出店物を頬張っている。お正月、子供達はお年玉とこれが楽しみなんだと思う。でも何よりもみんなと一緒に過ごすのが一番だと思う。

箱根神社入口
神社中腹に数軒の出店
木々の香りとソースの匂いが混ざる

箱根神社本宮へ向かう。何百段あるのか分からない階段を集団で上り、更に100人近い行列に並ぶ。
一応山奥のためスマホの電波は途切れ途切れである。
お正月のための有り難いお言葉の大きな看板を読みながら行列が進むのを待つ。
嬉しそうな家族の姿、年齢が行った母親と支える息子のペア、喧嘩をし始める幼い兄弟たち。
賑やかな中ようやく本宮の境内に入る。
こじんまりとして可愛らしいがしゃんとしている神社だと思った。
人の手が届きやすい大きさというのもあるのかもしれないが、愛されている神社なのだと感じる。ホッとする感じなのだ。箱根神社本殿とその隣の九頭龍神社の新宮に続けて
初詣をしっかりとする。
お願い事は決まって芸能ごとである。
因みに箱根神社は商売繁盛、九頭龍神社は芸能成就、縁結び、金運の神様だ。

本宮の境内前
お正月仕様になっていて気分が上がる
人がいっぱいの箱根神社本宮
横6列での参拝だった

お参りを終え神社から出た後、元箱根港から芦ノ湖遊覧船に乗って箱根園港に向かう。
晴れ切った美しい空と澄み渡った空気の中で進む船は最高だった。風が冷たいがそれが気持ち良い。
富士山がひょっこりと顔を出していた。今年も宜しく!旧友に会ったような気分で富士に笑っていた。

芦ノ湖の遊覧船
遊覧船の中
靴を脱いで寝転がるスペースある
売店カウンターもありビールやお菓子も楽しめる
中腹のデッキ。風が強い。
箱根神社の海の中の鳥居
サンフランシスコ平和条約締結を記念に1952年に建てられた
富士山と海賊遊覧船
目的地の箱根園港

目的地に到着し、腹ごしらえをする。焼きたてパンとブラックコーヒーで体力回復。カレーパンが揚げたてでめちゃくちゃ美味しかった。
次に目指すのは元箱根神社である。

時計周りにシナモンアップル、たまごハムポテト、ビーフカレー

体力を取り戻し、なぜかポケモンのぬいぐるみが売られている大きなお土産ショップをウィンドウショッピング。
駒ヶ岳ロープウェイに乗るため10人程並んでいる列に私も並ぶ。思ったより、というか大分少ない。拍子抜けしてしまった。もしかすると日の出をみる人達の方が圧倒的に多いのかもしれない。この時は多分13時頃だったかと思う。

山頂に登った。
一番近くのスロープにみんな集まり、芦ノ湖から山を挟んで見える太平洋を一望している。
私もみんなと見る。
太陽が白く、ふわーっと光を放っていて眩しい。太平洋も太陽の光を反射してキラキラ放っている。空気がひとつだった。とにかく美しいとしか表現ができない。
「まじでキレイ!!」そう、20代前半と思わしき男性が同年代の友人達に感動を伝えていた。「ほんとだね!!最高だね!!」心の中で同調する。

元箱根神社の山頂から見た芦ノ湖と太平洋
左に見えるのが元箱根神社
草と岩と青空のみに囲まれている
神社まであともう少し
足元は砂利と石
元箱根神社

元箱根神社の階段を登って到着。青空と岩と草しかない。神社から街を眺める。
神様はみんなを見守っているんだなあとしみじみ感じた。太陽があって、雨も降って、綺麗な空気もある。ここには全部あって安心なんだよって、そう言われたようだった。人間は欲深いが故に心配ごともあるけれど、実はもう既に欲しいと思っているものは近くにあったりする。物質的な欲と心を満たす真実は表裏一体なのだと常々思う。

お守りを数点とおみくじを買い求める。
おみくじは大吉だった。
『正しい行いをしなさい』とある。裏面の『神の教』がとても響いた。『にこにこと朗らかに』みんなを幸せにするには朗らかが一番である。でも大変な時ほど『朗らかに』は難しい事なのだ。
良い教えだと思った。改めて、今日来れて良かった。

幸福への道は黙々と朗らかに日々暮らすこと

大満足の元箱根神社参拝だった。
ロープウェイで下山し、九頭龍神社へ向かう。
遊覧船で行けるのだが、敢えて徒歩で行く事にする。箱根園港から九頭龍神社まで徒歩約20分。黙々と歩きながら昔に宿泊した箱根芦ノ湖プリンスホテルの横を通り過ぎる。約10年以上前に長野から来た親友と宿泊した思い出が蘇った。名目は親友の【ブラック企業退職おめでとう会】だった気がする。
思い出と芦ノ湖の波の音を聴きながら九頭龍神社に到着する。
弁財天様が祀られている芸能成就の社と縁結び、金運の九頭龍様が祀られてる社の二つがある。
2人の神様に参拝をする時も芸能成就をお願いする。いつも思うのだが、神様にお願いしてるというよりも自分との約束をしているような気分になっている。その願いが真実かまたは別のものなのかも改めて問いただしている時間のような気さえする。
二つの社は芦ノ湖の豊かな水と森に囲まれ太陽の光を浴びていた。元箱根神社や箱根神社とはまた別の雰囲気で、とても穏やかで落ち着いた神社で豊かさを感じる。
私はこの九頭龍神社が大好きになった。

九頭龍神社本宮
新宮は箱根神社の隣にある
九頭龍神社の階段から見た芦ノ湖
波の音が穏やかで心地よい

三社のお詣りが出来た。元旦から移動に移動を重ね歩いて登って下半身が筋肉痛になった。
でもお詣りが出来て本気で良かった。
とにかく美しくて清々しくて元気になる箱根は本気のパワースポットだと思う。

帰宅前に日帰り温泉に入り身体の疲れを癒し、ビールを飲んで鈍行の電車で帰宅する。
電車に乗りながら九頭龍神社の由来を調べる。

昔、九つの頭を持った龍が暴れてそこに住む人々を困らせ怖がらせていた。どうにか龍に気を鎮めて貰うために村人は娘を1ヶ月に1人生贄として捧げていた。
それでも龍は鎮まらず怒っていた。
ある高僧のお坊さんが見かねて暴れる龍と話し合いをする事にした。何度も何度も長い時間と日々をかけて、龍は改心する。それから龍はすっかり穏やかになり、芦ノ湖に住む人々も穏やかな日々の中で暮らせたそう。

まるで人間のようだと思う。暴れたり怒ったりするのも理由があって、他者の力も借りて時間をかけて自分の心に向き合う。自分の心に向き合えたら元々ある恵まれた事や環境に身を委ねて穏やかに生きられるという事なのだと思う。

よく人生に迷って相談を受けてる人が『あなた次第です』って言われてその通りだとは思うけれど言葉が強すぎて怖さを感じて動けなくなる場合もあんじゃないかと思う。
でも『素直になる』という表現をすれば何も怖くないとも思う。きっと、お坊さんが龍にした助けは『自分に素直になる』という事なんだと。
暴れん坊を改心させるって相当優しくて強くて大きい心の持ち主じゃないとできない事だろうから、やっぱりいざという時のためにも人生経験は沢山しておいた方が良いんだよね。

神様たちに人生を学ばせて貰った元旦。
良い一年にしたいです。


いいなと思ったら応援しよう!