【さあ、ゲームを始めよう】ソウX ネタバレあり感想
先日公開されたSAW Xを観てきました。
SAWシリーズはDVD、BDを揃える程度にはファンだったので制作が発表されたころから楽しみにしていました。
FINALから10数年後、名前を変えた別物、と来てここで過去編かぁ、とある意味ネタが尽きたのかな、と思ってはいたのですが、やはりソウはジョンがいてこそだなぁ、とも再確認した作品でした。
序幕
MRI撮った次の瞬間に症状を教えてくれ、と技師に訴えるジョンを見て、ちょっとらしくないな、と感じた。
普段はどこまでも冷静で、すべてを俯瞰して冷徹に思考するジョンが、ここだけは焦っているような感じ。
使命とかそういうのを抜きにして、なんか人並みに死を恐れているような。
余命宣告の際の医師はあまりにも態度が軽く、あれはジョンでなくても怒るんじゃないかな。
「楽に死ねと?」生きる方が戦いだ!
メインビジュアルの目玉吸引トラップは突然始まって、え、このレベルで被験者にするんだ、と驚くところもあったけど結局はジョンの脳内シミュレーションでしたというオチ。
ゲームとしては片手の指折るか目玉吸引されるかの二択でずいぶん優しいな……って思ってしまった。
普段から街中で態度悪いやつとか見る度に「こいつに試練与えるならこんな感じかな……」って考えてたりするんだろうか。
前半
今作前半はなんとなくロードムービーのような雰囲気だった。
SAWらしからぬ昼間の街並み、遺言をしたためるジョン、そこに現れる癌患者の会の仲間、一縷の希望に縋り国外の不認可薬とそれを扱う半活動家じみた医師の元へ…………いや、どう考えても怪しい。
どう見ても胡散臭いのよ。
こんなん普通引っかかるか?そう思うのは私が健常者だからだろうな。
余命幾ばくも無い中、ヘンリーというサバイバーを目の当たりにしたジョンはその超胡散臭い医者の言葉に乗って単身メキシコまで飛ぶ。
太陽と情熱の国 メキシコ
これまた今までのSAWシリーズでは見られなかったラテンアメリカの陽気な空気。
街から外れた荒野を進む車に拉致られるジョン。
おまえら病人はもっと丁寧に扱え。
通された館にはそこだけしっかりとした医療施設が。
まごうこと無き闇医者やんこんなん。
そこには怪しくも誠実そうな医者たちや世話をしてくれる少女(少女って歳なのだろうか)、自身と同じように救われた患者。
そして仲良くなった現地の少年。
もしジルとの間に無事ギデオンが生まれてさえいれば、こんな風に穏やかな父でいられたのだろうか……と思わずにはいられない。
ところでジョンっていくつなんだろうか。
ジルとは親子ほどの歳の差があるように見えるんだが……
治療を終え、清々しい気持ちで「新たな目覚め (A WAKE)」を迎えたジョン。
静養がてら町で静かに過ごしたり……ってなに人ごみのど真ん中で物騒なもん描いてんだって笑いそうになったりもしたが、そのメモをちぎり取りゴミ箱に投げ捨てるジョン(アマンダに使った逆トラバサミだったかな?)。
ここが分水嶺だったのかもしれない、と少し感傷的になる場面だった。
もし手術が本当で、ジョンがこれからも生きていけるのであれば、ジグソウは二度と現れなかったのかもしれない、と思わせるシーンだった。
「でも、そうはならなかった」「ならなかったんだよ、ロック」「だから、この話はここでお終いなんだ」
本来は良き紳士である気質と鋭い観察眼が最悪な事実を炙り出す。
実は行われた治療はすべて嘘で、詐欺集団だった彼らに法外な治療費を騙し取られたのであった。
その事実に、封印されかかっていた「殺人鬼ジグソウ」が「新たな目覚め (A WAKE)」を迎える……
ぶっちゃけここまでは予告で語られていたので驚く展開でもなかったんですが、実際のところ見ているうちに登場人物が皆いい人に見えてしまって、施設が荒らされていたのを見た時は「あれ、製薬会社に襲撃されてみんな殺されてしまって、ジグソウがそっちに罠を仕掛けるんだったっけ……?」と勘違いしてしまっていました。
神の視点で眺めているくせに絆されんな。
後半へ続かない
ここまでは見たその日に書いたのですが、そこから一か月放置してしまって細かいところは忘れてしまった。
ちょっと以降の感想を書く気分ではなくなってしまったので、ここからがSAWの真骨頂で申し訳ないですがここまでということで……(気が向いたら追記するかもしれないししないかもしれない……)