【アラサーOL】"はじめて"の始め方、忘れちゃったよね ②
正直、20代前半まではなんでもやってみたいという欲望に満ちていて、それを認めることも容易かった。
アラサーになって、つくづくあの頃の無鉄砲さを失ったなと感じる。
それは多分、私自身より私に対しての世間の扱いが変わったからだとも。
20歳そこそこの頃、周りは私たちが何をしても許してくれた。
恋愛で失敗しても、友達や家族に心配をかけても、仕事でミスして一日中凹んでいても、周りはそれをよしとして「大変だったね」と寄り添ってくれた。
きっと今でも友人や家族はそうかもしれないけれど、それ以外の人はそうではない。
独り身のアラサーが恋愛でとちれば「あーぁ」という声が聞こえ、身内に心配をかければ「何をやってるの」とため息をつかれ、仕事でつまずけば「これからどうするわけ?」と呆れられる。
直接誰かに言われたわけではないから、被害妄想と言えばそうなのだと思う。
でも私が今、年齢ゆえの生きづらさを感じているのは確かで。
あの頃は良かったなんて言うつもりは毛頭無いし、今だって十分楽しい。
やろうと思えば無茶だって出来る。苦学生だったあの頃より、今の方が自由度は高い。
けれど言動の端々に、自分の年齢がつきまとい、抑制される。
そんな中で、新しいことを始めるときの怖気づきようと言ったら、我ながら本当に情けない。
準備に準備を重ねたあげく二の足を踏み、
どうにも上手く歩を進めることが出来ない。
そうこうしている間に無計画に挑む若人たちに走り去られ、さらに怖気付き足取りは重く、しまいには後退りをする。
あぁ、何をしてるんだろう。
どんなことでも楽しみ、秩序を重んじ、
ルール厳守でも自分なりの自由を見付けてはしゃいでいた頃の私はもういないというのに。
悔しくて情けなくて、しゃがみこむ。
本当は分かってる。年齢なんて関係ない。
私より倍も年上の人たちが新しいことにチャレンジし、生きがいを見つけているんだ。
行こうと思えば私はどこにでも行ける。
分かってる、分かってるのに難しい。
時間も気持ちもお金も余裕がないんだから。
やってらんないよね。
でも少しずつでもはじめて行きたい。
色んなこと。どんな小さなことでも。
どれだけ歳を重ねても、「はじめて」に挑んで、受け入れて、楽しみたい。
はじめることへの恐怖心に打ち勝ち、
軽やかに踊りの輪に入れるその日まで。
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