✎𓂃“共感性羞恥”に悩む私が見ている世界𓂃

みなさん、“共感性羞恥心”という言葉を耳にしたことはありますか？
分かりやすく説明されているサイトがたくさんありましたが、
その中から抜粋して引用させていただきます🌿

共感性羞恥心とは、他人が恥をかいたり、非難されたりするなど、恥ずかしいと思う行動をしているのを見た時に、まるで自分のことのように恥ずかしくなってしまう心理を言います。読み方は「きょうかんせいしゅうちしん」です。

マイナビウーマン「共感性羞恥心とは？」,2021.12.16

何に対してこの羞恥心が起きるかは、人によって違うそうです。
私は10年以上、この共感性羞恥に困らされてきました。
感覚としては、自分には余計なオプションである“共感性羞恥アンテナ”が取り付けられていて、感知すると羞恥心スイッチが押され“恥ずかしい”という感情が発動するイメージです。

どんな時に自覚する？(私の場合)

下記に、私の場合の発動するシチュエーションをいくつか挙げてみます。
(※あくまで共感性羞恥が発動するというだけであり、制作物や人物への批判ではありません。)

①ドラマ内のナルシストイケメンキャラの言動
キュンとするより、恥ずかしい！！が勝ってしまいます。
②周りの目がある中で何枚も自撮りをしている人
海外の方だとなぜか何も思いません。同じ日本人と思われる方だと、見てはいけないのに見てしまったような気持ちなります。
SNSも同じような感覚に襲われるので見るのが怖いです。
③ドッキリ番組
ドッキリのターゲットが芸能人でなく一般の方であると、より強く感じます。
④生放送のテレビ番組
芸人さんがウケなかった場面や、
進行に変な間が生まれてしまって演者さんたちが焦ってる場面などで、そわそわしてしまいます。
⑤颯爽と歩いていた人が躓いたり転んだりした時
すぐ隣で起きたら「大丈夫ですか？！」という心配と安否確認に考えが行くため、羞恥は発動しません。少し離れたところから目撃してしまった形だと、なんともいたたまれない気持ちになります。

ほんの一例ですが、このような感じです。
挙げていって気づいたことがあります。
テレビ関係が多いなぁと。
ドラマ、ドッキリ、お笑い番組……
あとは恋愛リアリティ番組もかなり強く感じます。
私がはじめて違和感に気づいたのもテレビでした。

はじめて自覚したとき。

それは高校生のころ、ドッキリ番組をみたときに起こりました。
両親が録画するほどその番組が好きで、よく夕飯や家族団欒の時間に流れていました。
その番組は一般人をターゲットにして、少しハッピーになるようなドッキリを仕掛けるのものが多かったと記憶しています。
ドッキリと気づかずにピュアな心で信じ込むターゲットの方々を見て、おもしろいと思うと同時に目を背けたくなるようなむず痒いような感覚に襲われました。
何ヶ月か耐えた後に、ある時限界が来て家族に言ってみました。
何年も前なのでうろ覚えですが、こんな内容だったと思います。
「なんかこの番組苦手かもしれない…おもしろいんだけど、ドッキリを仕掛けられてる側の人が恥ずかしい思いしてるんじゃないかなって思って、自分まで恥ずかしいんだよね」
家族は誰もその感覚がよく分からないとのことでしたが、強制的に目に入ることになってしまうご飯の時間は避けて観るように配慮してくれました。
その頃、共感性羞恥という概念があったかはわかりませんが、少なくとも私は知りませんでした。
その何年後かに、あるテレビ番組で共感性羞恥について取り上げられたのをきっかけに広まっていったそうです。

共感性羞恥と付き合っていくには？

私は関西で経験した一人暮らしをきっかけに、苦手なものを徹底的に目にしないよう、テレビをあまり観なくなりました。
例外的に観れるのはNHKと、芸人さんがゆるっとやっている関西ローカルの深夜番組のみ。
代わりに映画やYouTubeを観るようになりました。
生活から排除し目を背けてきましたが、noteをはじめたのをきっかけに少しずつ向き合ってみようと思いたちました。
そして今回、この文章を書いていく中で気づいたことがあります。

そもそも共感性羞恥心は、冒頭に書いたように
『他人が恥をかいたり、非難されたりするなど、恥ずかしいと思う行動をしているのを見た時に、まるで自分のことのように恥ずかしくなってしまう心理』
のことです。
つまり“他人が恥をかいている前提”なのに私は、
「私だったら恥ずかしくてとてもじゃないができない、耐えられない…！」と、
“他人”を“自分”に置き換えてしまっていることに気づきました。

私は幼い頃から恥ずかしがり屋で気にしいで、周りの目を常に意識して過ごしてきました。
“他人からどう思われるか”に縛られて大人になったように思います。そしてそれは今も変わっていません。
そんな過剰な、受信範囲を広げすぎたアンテナが、他人の行動にまで向いているのかもしれません。
合っているかは置いておいて、世の中とは思ったより周りに無関心だと、自分に言い聞かせてみることが改善に繋がるかもしれないと考えます。
ミスをすること＝恥をかくことだという意識も強く、失敗を恐れる完璧主義的な側面もあると思います。
ミスをしてもいいと失敗を受け入れる考え方も、もしかしたら過剰な共感性羞恥心の改善に繋がるかもしれません。

最後に。
共感性羞恥に悩んでる方へ

こんなにも真剣に、自分の共感性羞恥心と向き合ったのは初めてのことでした。
この記事をここまで読んでくださったあなたは、共感性羞恥に悩まされているのかもしれません。
日々を過ごすだけで苦しいときもあると思います。
でも、感じる程度は違えど、仲間がたくさんいるはず。
私もあなたの仲間です。
自分の特性を理解して、受け入れ、時に改善して、自分と向き合って行こうと思っています。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました！
みなさんの毎日がより充実した日々になりますように😌

2024.12.12
もちのうち