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移住してみた話

激動のここ1-2か月。
この春、6年間住んだ関東(埼玉4年、千葉2年)を離れ、福岡県I市に夫とともに移住してきました。新卒で入社して丸7年務めた会社も辞め、次の職も決まらぬまま、ゼロからのスタートで思い切って移住。その理由はいろいろありますが、「タイミング」が来た、これに集約される気がしています。


退職そして移住の理由についてまとめてみようと思います。

(1) 退職の理由
自分は海外出張の多い(1年の半分ちょっと)仕事をしていました。仕事は大変だけど楽しく、何より職場の人が良い人ばかりでとても居心地がよかった。真の自分でいられるな、周りに得意なことを伸ばしてもらえてるな、という最幸な環境でした。なので自分は会社が嫌になったということは全くなく、以下のような理由で辞めました。
一つは、①出張の多さがこれからのライフプランとのバランスが取りづらくなる要因に成り得るということに気づいたため、そしてもう一つが②これまでの業務を通して、自分がもう少しフォーカスして取り組みたいことが見つかったため、というものです。

自分的には5年は続ける!(そして一生は働かないかな…)と思っていたので、後悔はないですが、自分で辞めることを選ぶという初めての経験でとても勇気が必要なことでした。これまで、小学校は親の転勤でやむを得ず3回転校しましたが(=不可抗力)、中高大、そして大学院は、決められた年数を終えれば自動的に終了で、自分から「辞める」という経験はなかったなと。でもこれからは逆に自分で「選ぶ」ことができる世代。そしてそれが究極な分かれ道になってしまうリスクも伴う。自由と責任、ですね。


とはいえ、人生の大半を占めていた仕事というものが、一時的にではあるけど奪われた(自分から捨てたのですが…)この今の状態、いったいどうすれば良いのか不安もよぎる日々…。

移住してやりたいことがあったのだが、安定した生計を立てられるのか不安な条件。そこに踏み込むだけの勇気もなく…。やりたいこと=仕事ではなくてもよいのでは?趣味やボランティアの域でもできるのでは?と、考え直すようなことも。

あと10年、いやあと5年自分が若ければ条件なんて関係なしに飛び込んだかもしれない。何事も経験だと。でも30歳を超え今後のライフプランも考えるとなかなか一筋縄ではいかない…。

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とはいえ、ずっとやりたかった「農ある暮らし」をまずは実践しています。家の近くにある市民農園で、24m2の畑を借りて早速夏野菜の植え付けをしました。ここI市は、風が強いことで有名。台風でもないのに風で電車が止まることも多々あり。苗を植えてもそれが倒れないように肥料袋などで風除けを作らないといけないのです。自然のリスクは色々ありますが、まさか風の対策がいるとはな…。そして早速ズッキーニがウリハムシに食われまくっててげんなり…。やはり自分で一からやると、農業の大変さというものが良くわかります。


徒歩15分くらいの所にある農園


苗の風除け


なんか哀愁漂う…


(2) 移住の理由
私はそもそも東京が好きでなく、暮らしてみても好きにはなれませんでした。渋谷も新宿も池袋も、まぁ毎回大変で。情報過多で歩くだけで疲れます。山手線でさえ、6年いても方向間違えるありさま。(単に不注意なだけですが…笑)なので、東京(関東)に一生住むことはないな~と思いつつ、会社のオフィスが東京なので仕方なくそこにいた、という感じ。もちろん、東京でしか味わえないこともありました。ライブが多いとか、いろんなイベントがあるとか、知り合いも多いですし、色んな物事、人と関われたなぁと。

自分は自然がある場所がすごく好きで、大学時代に農業サークルをしていたこともあり、自分の子供には自然や農が身近にある環境で育ってほしいなと薄々考えていました。①将来子育てする環境という意味でも、I市はとても魅力的でした。
そして、これまで各所で田植えをしたり、埼玉の小川町で有機農業の研修を受けたりしてきて、②自分自身も農と触れる(自給自足の)生活をしたいなぁと思うようになりました。今自分が住んでいるところでは場所も時間もない(出張のため)ので、それが実現できる場所に行こうと思いました。
移住先は10分も歩けば田畑が広がり、植物と鳥と虫が多く、"いのち"を感じる瞬間が東京より圧倒的に多いです。地に足つけて呼吸ができる。ここに生かされていると感じることができます。大袈裟かもしれませんが、本当にそう思います。

黄金の麦畑
海も車で15分も行けばすぐそこ


主にはこの2点が理由ですが、夫も同じような理由で、そう考えるようになったタイミングが絶妙に重なり、互いに異議なく移住の検討・計画を進めていけたという感じです。

移住先として福岡県I市を選んだのはなぜか。それは自然が豊か(山も海もある!)で福岡市(都会)へのアクセスがいいことに加え、私の実家が福岡市ということもあり、将来的な安心感もあり、また自分が大学時代に農業サークルでお世話になっていた農家さんや知り合いがいるためです。自分にとっては少し馴染みがある場所、でも夫にとっては知り合いもおらず、これまで東日本で育ってきた彼にとって九州は西の端の異国。自分が東北に行くようなものです。なので、互いに支え合い、理想の生活をなるべく早く実現できればなぁと考えています。


とまぁ、退職と移住を同時に行い、今や何もない!…でも素敵だと思える環境がある。理想と現実のバランスを考えながら、ここでの生活を充実させていきたいです。

人生の第2フェーズ。また、ここでの生活のこと、自分の考えていることなどを書いていきたいです。


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