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噛み合わない
実家から、りんごが沢山送られてきた。
美味しそうなリンゴを見て、想像以上に娘は大喜びし、私も嬉しくなった。「りんご食べたい!」と繰り返し、早速剥いてあげるととても美味しそうに食べ、おかわりもした。
その様子が可愛かったので「おばあちゃんありがとう」と言わせて動画に撮り、お礼メッセージと共に送った。
喜んでくれるかな、と勝手に想像していたのだけれど、母からは「本当はもっと良いリンゴを送りたかったのにお父さんが勝手に決めちゃって」という愚痴が返ってきて動画には触れられもしなかった。
母はこういう人なので、今更がっかりなどはしない。
何かをプレゼントしても「もっと違う色のほうがよかった」と平気で言ってしまうし、挙句の果てには「人へのプレゼントって難しいのよ」と言ってその行為自体を全否定をしてしまう。
私は母が何をしたら喜んでくれるかをずっと考えて生きてきたが、ようやく最近、それはきっと不可能なんだろうなと思って諦めるようになった。多分、母にとって一番うれしいことは父への愚痴に私が同調することなのだろう。娘である私が母に「あなたと同じ気持ちですよ。私はあなたと同じですよ」と言ってあげることが一番喜ばしいことなのだろう。一時期はそれをやってのけたこともあったが、今の私にはもうできない。
私は私のために、この経験を自分の子育てにただ生かすしかない。
冷静に考えてみても、私がもし娘から何かをもらって、それがどんなにへんてこなものだったとしても、それが一生懸命私のことを考えながら選んだものなんだなって考えるだけですごく尊い気持ちになるけどな。母はなにか別の思考にとらわれているのかもしれないな、とふと思ったが、私にその気持ちがわかる日はきっと来ないのだろう。
娘のことを一人の人間として尊重すること。
自戒を込めて、それは必ず守っていきたいところ。
最近、外国の絵本を読むのが楽しい。
独特なタッチと絵から感じる異国の風景が好き。
誰でも不安な気持ちを持っているんだよ、っていう話の絵本。
本編も良いが、作者がこの絵本を書くにあたり、家族に励ましてもらったというエピソードが少し載っていて、それにぐっときてしまい泣けた。
子はすぐに名前を覚え、「ひみつのびくびく見るの!」と毎日アピールしてくる。
鶏のロージーがただお散歩しているおはなしなんだけれど、知らず知らずのうちにいろんなトラブルを回避しながらのんびりとお散歩を終える、というのんびりとしたお話。色使いと絵のタッチが可愛く、子供も夢中になって読んでいる。
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